メアリーとリンカーンは恋愛結婚でした
メアリーはケンタッキー州の名家のお嬢様。
高い教育を受けた後、名門トッド家の一員として華々しく社交界デビューしました
その後スプリングフィールドで運命の人、まだ貧乏弁護士をしていたリンカーンと出会います
一方、メアリーは明るく魅力的な社交界の花形。
身分違いの恋は当然周囲の大反対を受けますが、２人はそれを押し切ってまで１８４２年結婚に振り切りました。
しかし結婚後のメアリーは蝶よ花よともてはやされたお嬢様生活とは別世界の変わった貧乏暮らしをしなければなりませんでした。
それでもメアリーは健気に、自分でやったことのない掃除、洗濯などをこなし頑張って働きました。
しかもリンカーンはちょっと変わった男性で妙な服装で平気に外に出たり、俗世間に関して無頓着なところがあったので、メアリーはリンカーンのめんどうを何から何までみてあげてやらなければいけませんでした。
それでもリンカーンは着々と弁護士業で成功！
やがておきた南北戦争で北軍を見事勝利に導き、リンカーンは順調に出世し、大統領に就任。
同時に妻メアリーもアメリカ合衆国のファーストレディとなりました。
メアリーは夫が大統領になることを夢みていたと言われていますから望み通りの人生を手に入れたことになります。
見事夢が叶ったメアリーですが、もしかしたら悪夢の始まりだったのかもしれません。
リンカーンの大統領就任に伴い、ワシントンの社交界でファーストレディとして仕事をしなければなりませんでした。
名家のお嬢様とはいえメアリーは南部生まれ
田舎者だと言われないためにやたら衣装にお金をかけたりして避難を浴びるなど、メアリーの浪費癖や衣装道楽はケタ外れでした。
しかもしょっちゅうヒステリーを起こすなどしてかなり周りに迷惑をかけました
（アヘンチンキ）
メアリーはアヘンチンキ（麻薬）の常飲者でした。当時はとても安く気軽に手に入りました。
アヘンチンキは、その中にモルヒネが高い濃度で含まれているため、アヘンチンキは歴史的に様々な病気の治療に使われていました。
当時は万能薬として使用されていたようです
もしかしたらメアリーの情緒不安定な所の原因入りアヘンチンキの常飲かもしれません
それでもリンカーンは妻メアリーを最後まで愛しぬきました。
〝私は無名時代に彼女に恋をしまして、いまだにそこからぬけだせないんですよ″
などどいいながら妻のわがままを受け入れていた。
このリンカーンの超人的な忍耐力が彼を大統領へと導いたとも言われています。
（第１６代アメリカ合衆国大統領リンカーン）
しかしリンカーンは１８６４年４月１４日フォード劇場でメアリーと観劇をしていた最中に至近距離で拳銃で後頭部を撃たれ暗殺。
（メアリーとの観劇中暗殺されるリンカーン。）
愛する夫を目の前で殺されたメアリーはそのまま寝込み５週間も起き上がれない状態でした。
またまたメアリーは息子がコレラで死んだ時もけいれんをおこし倒れています。
ファーストレディの重圧には耐えれなかった女性、メアリー。
（華やかな社交生活もファーストレディの座もなにかとプレッシャー。ストレスがたまっていくメアリー。）
おそらくメアリーはお嬢さま育ちの女性で、もしふつうの主婦として暮らしていたらこんなことにはならなかった気もします。
リンカーンには政敵も多く、自然メアリーも非難、悪意にさらされ、次第にノイローゼに陥ってしまいました。
リンカーンはその強靭な精神力で乗り切れたけれど、お嬢さま育ちのメアリーにはそれができなかった。
メアリーはそのまま精神に異常をきたし、死ぬまで精神病院で過ごしました。
![リンカーン [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51nqxDOZbcL._SL160_.jpg)