今から約700年前のこと、パリのセーヌ河畔に〝ネールの塔”と呼ばれる塔がありました。
その頃パリの人々は噂しあっていました。。
『高貴な貴婦人たちがあのネールの塔で騎士や学生など若い男を連れ込んでいるらしい。。。』
そな噂の高貴な夫人とは、フランス王ルイ10世の王妃、マルグリット・ド・ブルゴーニュでした。
(マルグリット・ド・ブルゴーニュ)
1290年に名家の娘として誕生したマルグリット・ド・ブルゴーニュ。
カペー家分家ブルゴーニュ家のブルゴーニュ公爵ロベール2世とフランス王女アニェスの娘として産まれたマルグリットはプリンセスの中のプリンセスでした
15歳で結婚したマルグリットですが、夫との中は冷え切っていました。満たされないマルグリットはやがて22歳ころ(?)になんとも大胆な行動にでます。
1312年頃から、セーヌ河畔の通称「ネールの塔」で、夫の不在時にフィリップ・ドネとおよびゴーティエ・ドネの兄弟と不貞をはたらくようになった。
夫の兄弟の妻であるジャンヌとブランシュを誘って宮廷を抜け出しては、ネールの塔で若い騎士たちと身分を隠して情事に耽るようになっていたのです。
この大胆な不貞行為に誰も気がつきませんでしたが、マルグリットが24歳のとき、夫の妹でイングランド王妃になっていた義理の妹イザベルが帰国します
(イザベル・ド・フランス。結婚のためイギリスへと赴きました。)
イザベルもわずか13歳で結婚したものの、彼女の夫エドワードは同性愛者で大変不幸な結婚生活を送っていました
(イザベル・ド・フランス。結婚のためイギリスへと赴きました。)
イザベルもわずか13歳で結婚したものの、彼女の夫エドワードは同性愛者で大変不幸な結婚生活を送っていました
イザベルはマルグリットより5歳年下なので帰国時はイザベルは19歳ころ。
夫に相手にされないイザベルでしたが、女の感は鋭く、マルグリットたちがなにやら密かに宮廷を抜け出して不貞をはたらいていることに気がつきます。
(夫の父親でマルグリットには義理の父にあたるフィリップ4世)
そしてイザベルは父王であるフィリップ4世に密告します
このセックススキャンダルは大醜聞となり宮廷を騒がし、
マルグリットと一緒にネールの塔に行っていたジャンヌ、ブランシュの3人はすぐさま幽閉されることとなりました。
夫に相手にされないイザベルでしたが、女の感は鋭く、マルグリットたちがなにやら密かに宮廷を抜け出して不貞をはたらいていることに気がつきます。
(夫の父親でマルグリットには義理の父にあたるフィリップ4世)
そしてイザベルは父王であるフィリップ4世に密告します
このセックススキャンダルは大醜聞となり宮廷を騒がし、
マルグリットと一緒にネールの塔に行っていたジャンヌ、ブランシュの3人はすぐさま幽閉されることとなりました。
マルグリットはガイヤール城へすぐさま幽閉された。
(夫が不在時に宮廷を抜け出し、恋人の待つネールの塔へ)
マルグリットは幽閉され、翌年20代半ばの若さで死亡したので夫によって毒殺されたのではないかといわれています。
(夫が不在時に宮廷を抜け出し、恋人の待つネールの塔へ)
マルグリットは幽閉され、翌年20代半ばの若さで死亡したので夫によって毒殺されたのではないかといわれています。
しかしジャンヌだけは一度は幽閉されたものの、夫や家族と信頼関係を築いていたため、パリの法廷で無罪が認められ、後に宮廷に戻り夫と仲睦まじく暮らし、夫がフィリップ5世として即位するとジャンヌもフランス王妃になりました。
めざとくマルグリットたちの不貞を見抜いたイザベルですが、その後イングランドに帰り、自身も愛人を作ります。
しかし愛人と共に謀った政治的陰謀のため、イザベルの愛人は八つ裂きの刑にされ、切り刻まれた遺体を見せられたイザベルはその後、精神を病み、28年間幽閉されることになります。。
約束されたフランス王妃という立場にありながら、マルグリット・ド・ブルゴーニュは不倫に走り、幽閉され、20代半ばで殺されますが、なぜネールの塔で命がけの情事に耽ったのでしょうか?
フランス王は愛人をたくさん持てますが(公式寵姫さえ持てるのに。。)フランス王妃は次期国王を産まなければいけないため、その王朝の血の純血性を守るため不倫は絶対に許されませんでした。
(幽閉され、毒殺、餓死?に追い込まれ殺害されたマルグリット・ド・ブルゴーニュ)
事実ルイ10世とマルグリットの間には王女が生まれていましたが、その王女はルイ10世の血を引いているか、その正当性が生涯にわたって疑問視され王位継承者から外されることになります。
おとぎ話では憧れの王妃様ですがこうして考えると王妃になんてなるものじゃない気がしてきます。
約束されたフランス王妃という立場にありながら、マルグリット・ド・ブルゴーニュは不倫に走り、幽閉され、20代半ばで殺されますが、なぜネールの塔で命がけの情事に耽ったのでしょうか?
フランス王は愛人をたくさん持てますが(公式寵姫さえ持てるのに。。)フランス王妃は次期国王を産まなければいけないため、その王朝の血の純血性を守るため不倫は絶対に許されませんでした。
(幽閉され、毒殺、餓死?に追い込まれ殺害されたマルグリット・ド・ブルゴーニュ)
事実ルイ10世とマルグリットの間には王女が生まれていましたが、その王女はルイ10世の血を引いているか、その正当性が生涯にわたって疑問視され王位継承者から外されることになります。
おとぎ話では憧れの王妃様ですがこうして考えると王妃になんてなるものじゃない気がしてきます。