”15 告知日” | あしあと

あしあと

人生笑ったもん勝ち。
負けたくない、何事も。


ある程度の覚悟を持って臨んでも、一人で受け止めるのは本当に辛い。
告知をされている自分を診察室の片隅からじっと見てるもう一人の自分がいるような…先生の話を聞いてる自分より、先生と会話する自分をみてるもう一人の私の方が本物の私みたいな変な感覚に陥った。
「残念ですが。肺がんと診て間違いないですね…」

そこから後は記憶が曖昧…とにかく原発巣か転移巣かを見極めて1日も早く手術できるのであれば手術の予定を決めましょう…それ以外はよく覚えてない。
フワフワした、現実世界じゃない空間にしばらくいた様な感じ。
涙もでない、暑さも寒さも感じない。
誰かに話さなきゃ…誰に?旦那も彼氏もいない私は、話す相手すら分からなかった。

とりあえず何か食べて帰ろうって。笑
そこだけ妙に現実的で、我ながら笑えた。

そんな感じで、よく車運転して帰れたなぁと思う。。。

でも、転移もあると告げられた麻央ちゃんの辛さや恐怖は計り知れない。

癌なんてこの世からなくなればいいのに。
一粒飲めばすっかり治って元通り元気になる薬が見つかればいいのに。