就労支援の相談テクニック 1 | 嘉立 智・雇用環境整備士が伝えたい 心の整理術

嘉立 智・雇用環境整備士が伝えたい 心の整理術

一生懸命しているのに空回りしている。こんがらがった糸をほぐすように、心の中の大切な宝物を探します。

支援に必要なものは、
本音が話せる環境を作ること

人は、誰だって初対面の人には
カッコつけたがるものです。

悪い印象を持たれたくない
という
自己防衛反応が生じます。

就労支援の場面では
特に
面接に通れるように
受かりたいという心理が強く働きます

当然の反応です。

そして
等身大以上の自分の虚像を
作り上げてしまうものです。

本音を話せるようになるためには
支援者の質問力が必要となります

ではどうするかと言うと

最初はその方の話してることを
否定しないようにします。

そんな考えもあるねという形で傾聴に努めます

次にすることは

その方の信念、価値観を
なぜそのように思うのか
何を大切にしているのか
お話の文脈から探っていきます

その人が
この人は聞いてもらえる
安心して喋っても大丈夫と思ってもらえる
環境を作り出します


まずはオウム返しをしてください
そして
もしかして〇〇?
または、〇〇を大切にしている?
言い換えると?

言葉の裏側や大切にしているものを
気づくように
見方を広げます。


すると
自然に本音を喋り始めます。
実は自信がないとか
人の目が気になるとか

自分では認めたくない弱点を
教えてくれるようになります。

気をつけて欲しいのは
全面的に認めないことです
そんな時もあるんだねというように
受け止めてあげてください

例題をあげてあげるのもいいでしょう。

こんな場面ではしんどい思いをするんだね
でも他の場面ではできているね
と場面での違いだという認識に
置き換えていくことが大切です。

例えば人と話すのが苦手だ
と思っている人でも

家族や友達とはスムーズに話をすることが
できている時があります

ではどんな時にスムーズに話せないのか?
話すことが苦手だと感じる場面はどんなのか?
どんな状態になったら話せるのか?
など質問をしていてあげると
その方の対処法が見えてきます

就労支援が必要な方は自信をなくしている方
もしくは過剰に自信がある方です。
認めたくない等身大の自分を
見つめることから支援が開始されます。

支援される方は
決めつけるのではなく
その方が本当はどんな自分なのかを
引き出すように関わっていくのが大切です。

可能性を秘めているという
前提を常に持つことが
支援を上手く活かせるコツです。