某県某所にて。
山奥に迷い込んだ話。
本当はこんな道に行くはずじゃないのに
なぜか方向違いの道にハンドル切ってしまう。
方向感覚が失ってるのか
ハンドルを持つ手がイカレてるのか
わからんが
全然方向違いの方へ誘導されていく。
いつしか街中から山の中へ。
これはヤヴァいと思っても
なぜかハンドル切る手が言うこと利かない。
本人の意思とは関係なく誘導されてる感じ。
どんどん山奥に入っていく。
もうどうにも止まらん状態。
心の中でSOS唱えるが、それも適わず。
アーメンと祈りつつ
腹を括った。
もうどうにでもしろ!
どんどん山奥に入り
険しい岩壁が目に入る。
明日の新聞記事に
「中年主婦、美貌を苦にして自殺」という見出しがでるのではないか?とマジで心配になる。
岩壁に囲まれた山奥に入り、どんどん山道を進む。
そろそろ頂上に近いか?と思うような所で
ようやく体が思うように動くようになってきた。
ちょっとした空き地スペースがあったので、そこに車を停める。
ドアを開けた瞬間、足がある方向に勝手に動く。
その方向に向かって、どんどん歩く。
またもや意思が通じない。
己の体なのに。
ああ明日の新聞記事は「美貌を苦にして主婦自殺」という見出しが一部変更かも。
「美貌の主婦、謎の投身自殺」かも・・・
そう思いつつ、足の行くまま歩いたら
ある場所でとまる。
目の前に巨大な岩石。
そばに小さい字で由来が書かれてる木札がある。
風雨にさらされ、もう字が読めない。
それにしてもなんて異様な岩なのか。
この石が呼んでたのか?
大きな岩を前にしばし放心状態。
そこで脳内に閃光のように光り輝く画像をキャッチする。
キラキラ光り輝く光の輪が、その岩の上、つまり山の頂上で輝き始めた。
それも複数も。
キラキラ輝く光の輪。
どこからか、「これは日輪です」という言葉が聴こえる。
山の頂上を一定方向に向かってキラキラ輝いて動く光の輪。
「すげえな~」
呆然と見る。
どれぐらいそこに居たのかわからない。
ハッとして気がついた。
もう帰らなければ。
そう思い、また山の上を見上げたら、そこには何もなかった。
????
何が起きたのかよくわからんが。
とりあえず来た道をなぞる様にして、山中を降りていった。
道中、こんな山奥まで一人で、おまけにナビなしでよく来れたな~と思いつつ。
狐に騙されたか、狸に騙されたのか。
ともかく後で調べたら、この山は古来より役小角伝説があるとか、
それと重複して徐福伝説もあるのだとか。
たしかにそんな伝説が生まれてもおかしくない、凄い山だった。
あの日輪は何なのか?
狸・狐プロデュースかもしれないし。
なんともコメントしようがない。
ただあの山は凄かった。
なかなか会えそうにない出会いなのでした。