採点 83点

電脳化が一般に流通し、高度化した情報ネットワーク社会での複雑化した犯罪に対抗する形で内務省直属の独立防諜部隊として設立された「公安9課」の活躍を描いた作品。内容は非常に難解ではあるが、SFとしては完成度が高いアニメである。

まず、電脳化や義体化といった近未来に相応しい設定がSFらしさを出しており、電脳によって、人の思考や技術を利用して相手の会話を読み取ることができるなどインターネットのように繋がる世界観にはとにかく惹かれる。また、刑事ものとしても面白く、未来の犯罪を取り締まるポリスアクションとして作品として没頭できる。キャラクターも魅力的で特に退役軍人であるバトーは見た目はゴツイが性格のメリハリがあり、人間味に溢れている。しかし、薬事問題などのややこしい社会問題とSF特有の専門用語が多く、これが視聴のハードルを上げている。そのため、内容が理解するのが難しく感じる。

とはいえ、人間と機械が融合した世界での近未来ポリスアクションとして、SFとしては秀逸している作品。私はそれなりに楽しめたが内容が難しいため、人を選ぶ作品であろう。