こんにちは。kagu  と申します*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*


こちらはEXOの妄想小説ですデレデレラブラブ

私の勝手な妄想世界のお話であり、実在の人物とは、なんの関わりもございません。


🐯💓🐧(こちらの意味が分からない方、ご注意ください。)

ニョルド

18禁18禁ではありません。


ご理解頂ける方のみ、お読みいただければと思います唇

地雷のある方、妄想が許せない方は、自衛バツレッドしてくださいねお願い


soul mate~運命の人~②-2


【前回までのあらすじ】内気な転校生ギョンスは、学校一の有名人チャニョルにことある事にかまわれるようになる。そんなチャニョルに「ウチに遊びにおいでよ」と誘われ、家に行くことになるが……。


では、いきます!


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-とまどい-  2



朝、いつもより早く目が覚めた。


母さんが用意してくれた朝ごはんを口に運ぶ。

「 珍しいわね♪ギョンスがお友達のお家に遊びに行くなんて♪」

母さんの声が心做しか弾んでいる。

僕はボソッと「友達じゃない……」と呟くように言った。




時刻は午前9時半。

待ち合わせは、10時だから、この時間に出れば間に合うだろう。


僕はいつもと変わらない、紺のシャツに、黒のスキニーパンツ、赤いナップサックという出で立ちで家を出る。

母さんに持たされた、心ばかりのお菓子と一緒に。



15分くらい歩くと、学校の校門が見えてきた。人と待ち合わせなんて本当に久しぶりだ。

なんだか分からないけどドキドキする。




校門に近づくと学校銘板が掲げてある壁に人影が見えた。





……………チャニョルだった。





遅れないように、待ち合わせ時間の15分も前に来たのに、チャニョルはもう、……そこにいた。


携帯の画面を見ながら、壁に凭れて立っている。

それだけなのに、かっこいい。

なんとも羨ましいヤツだ。


チャニョルは、赤いオーバーシャツに、黒のハーフパンツ、赤いキャップという、いかにもモテ男らしい格好だった。

自分の地味な格好が、とてつもなく恥ずかしくなる。



そうして、立ち止まっていると、チャニョルが僕に気づいて、手を振りながら走り寄ってきた。


「 おはよう!ギョンスっ!よかったぁ〜来てくれた!」


そう言ってホッとしたような笑みを浮かべるチャニョル。

僕は、そんなチャニョルの笑顔がなぜか恥ずかしくなって、

「………や、約束……したから……。」

と、素っ気ない返し方をしてしまう。

チャニョルは僕の顔を覗き込み、ニカッと笑う。


「 じゃ、行こっか♪」

「 ……うん。」

僕達は一緒に歩き出す。

歩幅が違うせいか、少しづつ僕が遅れ出す。

チャニョルは時々僕の方を振り返って、確認するように僕を見る。

僕は俯きながらチャニョルの1歩後ろをついて行った。

言葉がなくても、不思議と嫌ではなかった。




10分くらい歩くと、白壁の大きな家が見えてきた。



どうやらそこがチャニョルの家らしい。

立派な門に、一階にはウッドデッキ。

その前には広々とした芝生が広がっている。

外観だけでも僕の家とは、似ても似つかなかった。僕は少し緊張していた。


そんな僕の緊張を知ってか知らずか、家の玄関に入るとチャニョルは大きな声で呼びかける。



「 ただいま〜!」

チャニョルの声が響く。

中から、パタパタと音がしてキレイな女の人が出てきた。

「 あ、ヨラ、おかえり。」

「 ただいま、姉貴、母さんは?」

「 なんか、お友達に誘われたみたいよ。悪いけど、お昼は適当に食べて、私ももう出るから。」

イヤリングを付けながら、忙しなくそう話す女性は、どうやらチャニョルのお姉さんのようだった。

お姉さんは、チャニョルの後ろに隠れるように立っている僕に気づく。


「 あれっ?友達? 珍しいわね〜。あんたが友達連れてくるなんて。」


チャニョルは、いつも友達に囲まれている。

だから、お姉さんのチャニョルが友人を家に誘うのが珍しいという言葉が、意外だった。



僕が、「友達」かどうかは、おいといて、。




「 あ、ド・ギョンスと言います。…………は、初めまして……。」

僕はぺこりとお辞儀をした。



「 え、ギョンスくん?」

お姉さんが、少し驚いた顔をする。


僕は、訳が分からないまま、お姉さんに、持ってきたお菓子を渡した。

「 これ、よかったら…どうぞ…。」

そう言って、持っていた紙袋を渡す。


「 どうもありがとう。返って気を遣わせてしまったわね。ごめんなさいね。」

そう言って、お姉さんは優しく笑った。


やっぱり姉弟だなと思う。

笑った顔が、チャニョルとよく似てる。


僕も笑顔で返した。




家の中に入ると、その広さに圧倒される。適度に光が入る室内は明るく、心地よい空間が広がっていた。


「 こっち、」

チャニョルに手招きされてリビングに通されると、いつかの可愛らしいトイプードルが僕に向かって走ってきた。

しっぽがちぎれそうなくらいに、喜びを示して僕の足に擦り寄ってくる。


「 こいつ、トベンて言うんだ。前に会ったことあるよな?」

僕はコクンと頷いて、リビングに跪いて座った。

トベンが僕の顔をなめてきた。

「 ふふっ。………トベン、僕はギョンスだよ。よろしくね。」

そう言って僕はトベンの頭を撫でた。トベンは、しっぽを振りながら僕の腕の中におさまる。

「 ふふっ。可愛いなぁ〜。」

そうしてぎゅっと抱きしめた。


ふと、チャニョルを見ると、心做しか頬がむくれている。

「 なに?」

「 いや、別に」

そう言うと、チャニョルはそっぽを向いた。


なんだよ、わけわかんない。


「 あの子は、誰も一緒に居れない時は、別の部屋にいるんだ。トベンと一緒にすると、トベン嬉しすぎて勢い余って踏んじゃうから 」


チャニョルはそう言って隣の部屋に行ってしまう。

僕はトベンに手を振り別れると、慌ててチャニョルを追った。


小さな真っ白い仔犬は、ケージの中にいた。

お風呂に入れてもらったのだろう、最初に会った時よりも白さが際立っている。

僕はケージの前に跪く。


チャニョルがその仔犬を抱いて、僕にそっとあずけた。

ふわふわで真っ白で、黒い大きな瞳…。

引き込まれるようだった。


「お前、元気にしてたか? よかったなぁ〜チャニョルが拾ってくれて。」


僕は、仔犬に頬ずりしながら言った。

真っ白な仔犬は、初めて出会った時とは違って、元気にしっぽを振りながら僕を見つめていた。

「この子、ちゃんと、ご飯食べれてる…?」



そう言って、チャニョルを見上げると、チャニョルと視線が合った。


「な、…なに?」 


チャニョルは、少し不貞腐れながら話す。



「 ずりぃよな…。俺にはそんな顔してくれたことないのに、トベンやこの子にはそんな顔で笑いかけてさ〜」

口をとんがらせて拗ねるチャニョル。


「は?…何言ってんの?」

僕は恥ずかしくなって顔を背ける。

チャニョルはまだ僕を見ていた。

僕は話題を変えようと話し始める。


「そ、そういえば、この子の名前は?決まったの?」


「 え、あー………うんとね〜」

チャニョルは珍しく歯切れが悪く、口篭る。


「ん?何、教えてよ。」

僕は、仔犬を抱いたままチャニョルを見上げる。

チャニョルは、少し恥ずかしそうに微笑みながら話す。






「 ぎょんす。」


「え、……」


「 だから、この子の名前 」


「え、…僕と同じ?」


「 うん。」


チャニョルは仔犬たちを見ている時と同じ、優しい目で僕を見下ろす。


チャニョルは、僕の腕の中にいた「ぎょんす」を抱き上げ、ゆりかごのように抱いたまま、僕と「ぎょんす」を交互に見ている。


「な、なんで僕の名前………」

訳が分からず焦る僕。


「 ん~だってこの子、お前に似て可愛いもん♪」

愛しそうに「ぎょんす」を見るチャニョル。


「ぼ、僕はオトコだ!」

僕が少しムキになってそう言うと、


「 知ってるよ〜(笑)なぁーぎょんす〜♥」

と言って、チャニョルはぎょんすと鼻をくっつけた。

僕は一層恥ずかしくなって、俯いた。


「 はにかむギョンス君も可愛いですね〜」

なんて、からかってくるから、

「うるさい」

とだけ返す。



それでも、チャニョルは笑っていて、僕もなんだか可笑しくなって、小さく笑った。


※※※※※※※



しばらく、ぎょんすと、トベンとリビングで遊ぶ僕たち。

たまにテレビをつけたり、DVDを観たりもするけど、目立った会話はない。それでも一緒にいる空間は居心地がよかった。

気がつくと、トベンとぎょんすは、僕たちの膝の上で寝ていた。




「 あー。もうこんな時間か〜。」

時刻は、昼の13時を過ぎていた。


「 なんか食べる?簡単なものしか出来ないけど 」

チャニョルはそう言って、トベンを膝からクッションに移し、キッチンの方に歩く。


「うん、……料理出来るの?」

僕もぎょんすをケージの中にそっと降ろし、チャニョルについて行く。



「 ギョンス、嫌いなものある?」

冷蔵庫を開けながらチャニョルが言う。

「うーん。……特に無いかな。」

僕は、カウンターに肘をつき、その様子を見る。

「 了解♪」

振り返ったチャニョルが、ニカッと笑った。


チャニョルは、鼻歌を歌いながら、鍋に湯を沸かしパスタを茹でる。フライパンに野菜を炒め、缶詰に入ったトマトソースと、何やら高級そうな調味料を入れ、最後にパスタを絡めた。


「 はい、完成♪」

美味しそうなトマトパスタが完成する。


「 ギョンスヤ〜、そっちに運んで 」

「 う、うん。」


僕は言われた通りに、お皿に盛り付けられたパスタを食卓のテーブルに置いた。

「 チーズはお好みで〜 」

チャニョルが、コップとペットボトルの水を持ってきて、席に着いた。

「 ほら、ギョンス 」

そう言われて、僕もチャニョルと向かい合わせで席に着く。


「 ヨリくん特製トマトパスタ♪召し上がれ〜♪ 」

チャニョルがまるで歌うように言うから、僕は思わず笑ってしまった。


「 ふふ♪何だよそれ。」


チャニョルの動きが止まる。


「 俺、今日イチのご褒美もらったかも……」

チャニョルの顔が赤くなる。


「わ……訳わかんないこと言うなよな。」

チャニョルのその顔に、思わず僕の顔も赤くなった。


2人で、赤面しながら無言でパスタをかき込んだ。



※※※※※※※※※※


昼食が終わると、チャニョルは洗い物を始めた。僕はリビングに戻って、辺りを見回す。

チャニョルの家族写真や、チャニョルが何か賞を取った時のような写真が並んでいる。


洗い物が終わったチャニョルが、リビングに戻ってきた。

「 ん、?どしたー?」

僕は手に取った写真をチャニョルに見せた。


「 ああ、それ?俺さ、小さい頃から音楽が好きでさ。ギターとかピアノとか、結構なんでも出来ちゃうんだよ。それで、コンクールで優勝した時の写真 」



天は二物を与えずとかいうけど、チャニョルは二物も三物も持ってるんだな……とか、心の中で僻んでみる。


「 今は…?弾かないの?」

「 え、……?」

「 チャニョラのギター聴きたい。」


僕がそういうと、チャニョルは少し驚いた顔をして、それから奥の部屋からギターを持ってきた。


ソファーに腰かけて、一度弦を弾く。


僕はソファーに凭れるように、ラグの上に座った。


「 何がいい?なんか好きな曲ある?」

「うーん…R&Bとか…?」

「 OK。」


そうして、チャニョルがおもむろにギターを弾き始める。

一番初めの音が、まるで心地よい風のように吹き抜けた。

チャニョルの指先から零れ落ちる旋律は、僕の身体をめぐり、僕の心を溶かしていった…。

チャニョルが弾いてくれたのは、僕も大好きな曲だった…。


心地よいメロディーに、僕は無意識のうちに、歌詞を口ずさんでいた。


そのうち、僕の声にチャニョルの声が重なる。

僕たちの声は、もともとひとつの音だったように響き、まるで出会うのが運命だったかのように混じり合う。


チャニョルと目が合う。

不思議と嫌ではない。

視線を合わせたまま、僕らはひとつの曲の中に溶けていた…。



曲が終わると、僕はなんともいえない高揚感に包まれていることに気づき、その熱さに途端に顔が真っ赤になる。

それはチャニョルも同じだったようで、僕を見つめる目がその高揚感を表していた。



「 ギョンス!お前、凄いよ!お前、めっちゃ凄い!!!!」


チャニョルは、僕の肩を掴んで揺さぶりながら興奮して話す。


「 えっ……えっ……?」

僕は訳が分からず、チャニョルを見つめた。


「 俺、誰かと一緒に歌って、こんなに気持ちがよかったのは初めてだ!!俺たち最高だよ!!ギョンス!!」

そう言って、僕をギューギュー抱きしめるチャニョル。


「 く…くるしい……。」

僕はチャニョルの胸にすっぽり抱きすくめられ、身動きが取れない。

「 わぁ!!!ご、ごめん!!」

慌てて離れるチャニョル。

そんなチャニョルがとても愛しく思えた。


「 チャニョラ……」

「 え、……」

「 僕も、…気持ちよかったよ!」

僕は、精一杯の笑顔をチャニョルに向けた。


気のせいか、チャニョルの瞳が潤んでいるように見える。



「 ギョンスヤ、俺たち、もう友達だよな!!」

「 え、……。」

「 いや、それ以上だ!!」


目を丸くして話すチャニョルが可笑しくて、僕は笑いながら言った。



「 うん、チャニョラは、僕の大切な友達だよ……」



僕らはこの日、お互いの存在を強く感じた…。

まだその意味には気づかずに…。




……To be continued