今回の修理はゼファー400です。
オーナー自身がカムチェーンの異音が気になりネットで
調べてやってみたところ、アイドリング不調になり
困って修理依頼です。
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何をやったか不明なので最悪カムチェーンタイミングが
ズレたことも想定してヘッドカバーパッキンとカムプラグと
テンショナーパッキンを注文しました。

タンク、IGコイル、ホーン、キャブを外してヘッドカバーの
ネジを緩めていくと勝手にヘッドカバーが外れてきました。

通常であればネジを全て外してもカバーがへばりついて
外れないのでプラスティックハンマーで叩いて外すのですが
原因はカムチェーンがぴんぴんに
張っていてそれでカバーを押し上げてきたようです。

チェーンテンショナーを外してみると
クリックいっぱいまで伸びた状態で出てきました。
おそらくオーナーがこのようにして組み込んだものでしょう。
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確認したところカムチェーンタイミングはずれていませんでした。
アイドリング不調はチェーンの張りすぎで抵抗が凄まじく
エンジンが軽く動くことができずに不調になっていたと思います。

やり方が完全に間違っていましたね。ネットで調べて
ちゃん理解しなかったのか、そもそも間違った情報なのか
わかりませんが、大事に至らず良かったのであります。

最近のカムチェーンテンショナーは溝がたくさんあり
一度出たらロック機能でで戻らないようになっています。
カムチェーンがだんだん伸びてきたら
後ろから押しているスプリングのチカラで自動で
押し出されて張るようになっています。
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ジャアージャーアと異音が出ている時は
溝をあと1個だけ乗り越えてチェーンが張れれば
異音は消えるのですがぎりぎりで越えられずに
音が出ているのです。
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それを解消するにはテンショナーの後ろの12ミリの
ネジを外してスプリングを出したら細いプラスドライバーなどを
入れて手でぐーと押すとカチッと音がします。
1個だけ溝を乗り越えた音です。
これが出来れば異音は消えますので
このゼファーのように無茶くちゃしてはいけません。
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ZRX1100や1200は左側のやり易い場所に付いているので
エンジンをアイドリング状態にして
同じようにやると音が消えますのでよくわかります。
クリックタイプ以外のテンショナーではできませんので
注意してくださいね。