皆さま、福岡市と糟屋郡の不動産売買と資金計画、鹿子島寿徳です。

 

 

 

前回の予告「「養育費代わりに家に住ませる」が、数年後に悲劇を招く5つの理由」の記事となります。

 

離婚しても子供の環境を変えたくない。

だから「養育費はいいから、この家に住み続けていいよ」という約束をする。

一見、円満で合理的な解決策に見えますが、実はこれ、不動産とローンのプロから見れば「時限爆弾」を抱えるようなものです。
なぜこの約束が危険なのか。後で後悔しないために知っておくべき「現実」をお話しします。
 

​①銀行への「契約違反」になるリスク

​住宅ローンは、原則として「契約者本人が住むこと」が条件です。
リスク 夫が家を出て、妻と子が住み続ける状態(契約者不在)を銀行が知った場合、ローンの一括返済を求められる可能性があります。事実上の「賃貸出し」とみなされるためです。
 
 

​②相手が「再婚」した時に必ず揉める

​これが最も多いトラブルです。
夫側の心理: 自分が住宅ローンを払い続けている家に、元妻の新しい再婚相手が住むことになったら……。「なぜ他人の男のために俺がローンを払わなきゃいけないんだ!」と、支払いを止めるケースが続出します。
この後、「差押」→「競売開始決定」→「落札」→「退去」
の流れが、99%確定します。
しかも怖いのが、「住んでいる人でなく、債務者(元夫)にしか届かない為、競売開始を知った時には手遅れ」
競売実務として、このパターンは多く、最近かなり増加傾向です。
 
 

​③「所有権」と「居住権」のねじれ

​家は夫の名義、住んでいるのは妻。この状態は非常に不安定です。
​勝手に売却される: 夫が資金繰りに困った際、住んでいる妻に無断で家を売却したり、借金の担保に入れたりすることが物理的に可能です(名義人なので)。
​差し押さえ: 夫が別の場所で借金を作ったり、税金を滞納したりすれば、妻が住んでいる家が差し押さえられ、競売にかけられるリスクがあります。
 
 

④メンテナンス・固定資産税は誰が払う?

​「住まわせる」という約束の中に、細かい維持費が含まれていないことが多いです。
​揉め事の種: 10年後の外壁塗装、急な給湯器の故障、毎年の固定資産税。「住んでるんだから払え」「ローンを払ってるんだからそっちが持て」と、泥沼の議論が始まります。
 
 

​⑤「養育費」は後から増減できるという盲点

​養育費は事情が変われば増減額請求ができます。
​リスク: 「家を貸しているから養育費はゼロ」と決めても、将来妻の収入が減ったり子供の進学費用がかさんだりした際、妻側から「それはそれ、これはこれ」として追加の養育費を請求される可能性があります。
 
 

どうしても住ませたいならどうするか?

​もし、この方法をとるなら、最低限以下の準備が必要です。
​公正証書の作成: 「誰が、いつまで住むか」「誰が修繕費を払うか」「再婚時はどうするか」を厳密に書面に残す。
​賃貸借契約の検討: 夫が大家、妻が店借人として契約を結び、養育費と家賃を相殺する形を明確にする(ただし銀行の許可が必要)。
​一番の理想は「名義変更」: 財産分与として妻に名義を移し、妻が単独ローンを組み直すこと。
 
 

まとめ

​「住まわせる」という口約束は、優しさではなく「問題の先送りです。
子供の未来を守るためなら、なおさら「誰の所有物で、誰の責任で維持するのか」を今のうちに白黒はっきりさせておくべきです。
 
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