アンニョンハセヨ~ニコ

 

珍しく忙しい日々を過ごしていて、韓ドラ不足の日々ですネガティブ(年末年始休み、早くカモーン

 

さて、さかのぼること9月~10月頃の話、Twitterで「#30Days韓ドラ・韓国映画Challenge」という企画があって、毎日参加していました。

 

その9日目のお題「人生史上一番笑った作品」で、多くの方が挙げていた作品が「哲仁王后」(ちなみにkaboが挙げたのは「ラケット少年団」です)。

 

今年の2月にwowowで録画したまま寝かせっぱなしだったけど、おかげでようやく視聴するきっかけとなりました。

 

 

※画像は韓国版wikiより公式ポスター

 

■視聴時期

2022年11-12月

■お気に入り度(5点満点)

★★★★

■視聴方法

wowow(2022年2月~放送分/全20話)

■放送開始年

2020年

■放送局

tvN

 

※以下はあくまでもkabo個人のたわ言です。マイナス点も挙げていますのでご容赦ください。

※以下よりネタバレありです。

 

 

 

 

■満足点・共感点

 

1.King of 王様:キム・ジョンヒョン

 

「頭痛が痛い」的な重複表現ですみません。

 

でも、あえて強調したくなるほど、ク・スンジュン(from不時着)もとい、キム・ジョンヒョンさんが演じた王様がめちゃくちゃ素敵だったぁぁぁぁぁぁぁーーーーラブラブラブ

 

ジョンヒョンさんの雅な顔立ちと王様の衣装が恐ろしいほどハマっていて、彼をキャスティングした人天才って思いました!!(世子役なら、言わずもがな我らがボゴミ様が優勝です)

 

もし「韓ドラ王様選手権」が開催されるなら、間違いなく1票を投じたい!

 

さらに、良かったのはビジュアルだけではなくて、キャラクターも超素敵で、不時着リピート時に感じた下矢印彼の色気が大放出!ちゅー

 

 

 

王様の登場シーンは終始ニヤニヤしていた20時間でした。

 

ジョンヒョンさんは典型的なソルティーフェイスで、決して万人受けするイケメンではないと思うんです(ファンの方、すみません)。

 

でも、王としての凛々しさや威厳、色気とか、彼にしか出せないオーラがとにかく魅力的で、以前、主役だったドラマで途中降板したスキャンダルがあるのに、それ以降も主役級で起用され続ける理由がわかるような気がしました。

 

実は、最初は「王女ピョンガン」でお気に入りとなったナ・イヌさんを楽しみに視聴開始したのですが、今回はジョンヒョンさんが大優勝でした!

 

 

 

2.無能&酒色におぼれた王の解釈

 

そんなジョンヒョンさんが演じた主役の哲宗は25代朝鮮王で、「米びつ事件」で亡くなった思悼世子の曾孫にあたります。

 

彼の即位によって、朝鮮王朝の終焉が加速したような立ち位置ですが(※哲宗のせいではなく、安東金氏の勢道政治が盤石になったから)、その数奇な人生を魅力的なキャラクターに昇華させた発想がとても面白かった!!

 

流刑された江華島で農民として暮らしていた、王族の傍系オブ傍系ともいえる立場だった人が、安東金氏の策略で傀儡の王に据えられたんですね。

 

ブラック企業の“名ばかり管理職”みたいな感じ?? (←経験あり)

 

いや、24時間命を狙われる立場だから、それよりはるかに悲惨だなガーン

 

そんな不運で救いようのない人生だった王様ですが、キム・ジョンヒョン氏のキャラ作りのおかげで、すっとぼけたり飄々としながらも、実はポテンシャル高い!という二面性が、すごく魅力的でした!!

 

 

※本物の肖像画も、なんとなく寄り目に見えるw

 

 

 

 

 

3.王妃の「中の人」の設定が超細かい

 

ファンタジードラマあるあるの性別逆転設定でも、単に女性の中身が男性というわけではなく、中の人のバリエーションが超細かかった!

 

ソヨン度100%、ソヨン度高め(ボンファン度低め)&その反対、ボンファン度100%のような比率の細かさだけでなく、同じ比率でもボンファンのソヨン受容度や心情の変化がめちゃくちゃ細かく表現されていて、シン・ヘソンさんの演技力に脱帽でした。

 

声や表情、仕草、歩き方、寝顔に至るまで、完璧に計算された演技には、心からブラボー拍手拍手拍手

 

「青い海の伝説」のときはそこまで印象に残らなかったけど、素晴らしい女優さんですね(「青い海の伝説」で義兄役だった方がホン別監でしたね!)

 

お決まりのタイムトラベルギャップや男女入れ替わりギャップのコメディシーンは面白かったし、中身ボンファンのソヨンが、王宮内の権力争いとは別次元の目的や心理で、各所に影響を及ぼしていくストーリーも痛快だった。

 

各所の伏線回収もよかったです!

 

金氏のおバカなお坊ちゃまが、最後にナイスアシストをしたのはお見事w(演じたヨンジェさん、結構お気に入りになったデレデレ

 

 

 

4.シリアスのハシゴ外され感がすごい

 

ストーリーの軸となる権力争いはそれなりにシリアスなエピソードもあって、ガーン滝汗という気持ちになった数秒後に、斜め上からのギャグシーンが度々ブッ込まれます。

 

それでハシゴを外されたような感覚になって、マイナス感情を引きずらせない展開が最高でした爆  笑

 

完全にウケ狙いのOSTにもいちいち笑ったし、かと思えばここぞというシーンではコッテリ王道バラードが流れたりして、その塩梅も絶妙だったな~!

 

OSTで特によかったのは「Here I am」と、キム・ジョンヒョン氏が歌う「Like the first snow」

 

ジョンヒョン様、歌も完璧なんですねラブラブラブ(ますます好きになった)

 

 

 

5.現代社会へのメッセージが効いている

 

「権力者の腐敗がひどい&国民が苦しい@国家の衰退期」という構図がめちゃくちゃ身近に感じたり、ボンファンが思わず口にした「投票という民主的な制度でも完璧とはいえない」にも共感!

 

だからこそ、ラストメッセージ「いつの時代も腐敗はなくならない。でもそんな悪党を排除できる世が、良い世の中なのかも。個人が自分のために努力すれば、世の中も変わる」(意訳)が響きました。

 

史実では、哲宗が腐敗を取り除けることはなかったけど、ドラマの中では民主主義の礎を築いた王として「哲祖」になっていた着地点が、フィクションのエンディングとして素晴らしかったです!(※功績が立派な王は「宗」ではなく「祖」になるらしい)。

 

また、お世継ぎ出産要員にしか扱われていなかった王妃に代表されるように、朝鮮時代にはおそらく皆無だった女性の人権が、現代男性の視点で正されていく展開は、フェミニズム問題に積極的な韓国らしい設定なんだろうなと思いました。

 

途中から、ボンファンの意識がありながら哲宗に惹かれていくシーンでは、「その気持ちは男女どっちの心理なの??」と解釈が難しいと思ったこともあったけど、性なんてどうでもいいとして、人としての好意や愛情が描かれていたと思えば納得です!

 

 

 

6.続「雲が描いた月明り」&「ミスター・サンシャイン」前日譚

 

この項目は、感想というより完全に備忘録です。

 

時代設定は、大好きなドラマ「雲が描いた月明り」の直後なので、何名かの登場人物が被っていました。

 

 

●世子様継母(雲月)→大王大妃

雲月では王様の後妻(世子様の継母)となった領議政の娘が、今回の大王大妃。

実際は、世子様のモデルとなった孝明世子の実母です。

 

●世子様正室(雲月)→大妃

雲月でチェ・スビンさんが演じた世子様の正室は、今回の大妃。

2人の間に生まれた子が24代王の憲宗(雲月では、正室と離縁するので子はいない)で、大妃が祈りをささげていた肖像画の人物。

夫も息子も早逝したんですね。

 

 

「雲が描いた月明り」は完全ファンタジーで、最後は世子様が王になるという希望に満ちたエンディングでした。

 

しかし実際は「哲仁王后」のように、孝明世子と憲宗が相次いで亡くなったことで王の直系が断絶し、安東金氏の操り人形にするために、ほぼ一般人だった哲宗が引っ張ってこられたわけですね(本作もファンタジーで、エンディングは希望に満ちていたけど)。

 

そして跡継ぎのないまま哲宗が亡くなると、今度は大妃(神貞王后趙氏)の派閥が同じように、操り人形目的でまだ11歳だった高宗(「ミスター・サンシャイン」の王様)を即位させて、朝鮮王朝は終焉に突き進みます。

 

スビンちゃん、あんな可愛い顔しておきながら、悪女やったんか!(←作品が違)

 

ちょっと話がそれますが、「緑豆の花」もこのあたりの時代設定のようなので、いつか観たいと思っています。

 

 

 

■モヤモヤ点・共感できなかった点

 

■そこまで抱腹絶倒ではなかった

冒頭で述べたように、Twitterで多くの方が「人生史上一番笑った作品」として挙げていたのでハードルが上がりすぎてしまったのか、期待したよりは普通の笑いでした。

その弊害として、前半のタイムトラベルギャップや男女入れ替わりギャップのコメディシーンが、少々うるさく感じてしまったことも。

何のバイアスもなく視聴したら違う印象になったかもしれないので、Twitterの利用も良し悪しだなと、勉強になりました!

 

■心理戦や策略の理解が難しかった

前半は王妃の「中の人」の度合いがイマイチつかみきれず、そのせいで設定迷子になることがありました。

また、王妃の池転落事件や王様の井戸のシーンも、種明かしが小出しだったので、ちょっとわかりにくかった。

 

■王様の従者が地味

キャラクターとしてはメリハリがあってよかったけど、なんだろ、2人とも地味感が否めず。

まあ、イケメン枠はナ・イヌ氏&ヨンジェ氏が担ったからいいのかな。

 

■タイトル読めない

わりと最後のほうまで「チョルインワンフ」が覚えられなかった。

 

 

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次は楽しみにしていた「赤い袖先」をいよいよ開封予定ですルンルン
 
来週、wowowで最終回を迎えるので、Twitterでネタバレ踏まないようにしないと!
 

ではまたバイバイ