ジュビリー
歓びとは 誰かが去るかなしみを
胸に抱きながらあふれた
一粒の雫なんだろう

くるり/ジュビリー


3月は別れの季節
3月は出会いの季節

あなたにとってはどっちですか?

もちろん、出会いがあるから別れもある
別れがあるから出会いもある

そのふたつはセットであるんだけど
春の思い出として残ってるのは、どっちかなって話。

別れ?
んー別れかな。
その気持ちはよくわかる。
だって、別れの方が印象に残るもん。
印象に残る別れが多い人は、基本的に優しい人だよ。別れって、演出が過剰だからさ、気づいてない出会いがたくさんあるんだね。


出会い?
んー出会いね。
素晴らしいことじゃない?
きっと、君は別れを別れと思ってない。
いつかまた出会えるなら、ずっと出会いなんだってことだね。

実際そうなんだ。
会社を定年退職したらさ、同級生がみんなその頃にはヒマになっててさ、結局遊ぶんだって。

すごいね、さよならなんてないね。

ましてや、SNSの時代だからね。
サヨナラなんて、本当の意味では、存在しないのかもね。

生きていれば、の話だけど。




さあ。
僕たちの話をしよう。

残念ながら、どんなに世界がSNSの時代になろうとも、アイドルオタクには「別れの日」が存在する。
逃れられない運命、どんなに好きでも乗り越えられない、運命。

でもね、
僕が今、一番言いたいことは
「なんで、サヨナラが寂しく感じるんだろう」
ってことなんだ

答えは簡単なんだけどね。
好きだったから。

うん、好きだから。

好きだから、サヨナラが寂しいんだ。


だってさ、また握手会が来月あるってわかってても寂しい。
明日また会えるってわかってても寂しい。

だって好きだから

この悲しみは、大好きの証拠だから。


一番最初に引用した、くるりのジュビリー。
ジュビリーってそもそも歓びって意味なんだけど
歓びとは、サヨナラの悲しみを胸に抱きながら溢れた一雫のことなんだって歌う。

そうだよね。
出会いの歓びって、さよならがなきゃ、感じられないんだと思う。

僕らが、ついオタク友達に長い長いLINEを送りたくなるのは、必ず、帰り道か帰り着いた家でのことだ。

その時に流す涙があって、その涙にこそ
出会えた歓びがつまってるんだと思う。


涙って悲しいものかもしれないけど
その涙の中のキラキラ輝く、歓びの雫も、僕が見つけられたらいいな。

だから、
これから先、たくさん泣いてる人を見ると思うけど
優しくしてあげてね
そして、その涙の綺麗さを
見つけてあげてね

それも、きっと新しい出会いであるから。

春は、出会いの季節。
春は、別れの季節。

どっちかは決められないけど
素敵な季節にしよう。

かがやき