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こんにちは。

新NISA・株式投資初心者・バリュー株テクニカル分析の吉田です。
 

コロナ後、日本にもインバウンドの訪日外国人が増え、観光地は旅行客で賑わっています。

円安誘導とも取れる政策で、外国人観光客は日本の物価の安さに大喜びですが、日本人にとっては物価高で大変ですよね。

ところで、流通業は2月決算の会社が多く、訪日外国人が多く訪れる百貨店の業績が気になるところです。

大阪が発祥の高島屋・Jフロントリテイリング(大丸&松坂屋)・近鉄百貨店の3社の1年日足チャートと業績を比較しました。

 

まずは、高島屋1年日足チャート

続いて、Jフロント1年日足チャート

そして、近鉄百貨店1年日足チャート

高島屋・Jフロントリテイリングは上昇トレンドで、高値更新もしています。

それに対し、近鉄百貨店は下落トレンドで最安値を更新中です。

 

続いて、高島屋・Jフロントリテイリング・近鉄百貨店の業績です。

Jフロントリテイリングは1年前のデータになっていますので、高島屋と近鉄百貨店で比較します。

2024年2月期の通年連結業績で見ると、高島屋のPER/PBRは12.67倍/0.84倍に対し近鉄百貨店のPER/PBRは34.63倍/2.58倍です。

高島屋は非常に上昇し、近鉄百貨店は非常に下落しても、高島屋は割安に対し近鉄百貨店は割高となっています。

近鉄百貨店が高島屋に比べて利益が低く、純資産も少ないことを意味しています。

 

そして、高島屋・Jフロントリテイリングと近鉄百貨店の決定的な差は一人当たりの稼ぐ力です。

↓高島屋・Jフロントリテイリング・近鉄百貨店の順に並べており、赤の折れ線グラフで左の数字を見て下さい。

それは1人当たりの営業利益を意味しており、2023年2月期で高島屋が480万円、Jフロントリテイリングが380万円、近鉄百貨店が87万円弱となっています。

営業利益なので、人件費が引かれた後の利益であり、商品力・提案力・効率的な営業等の差が表れたものと考えられます。

 

近鉄百貨店はなぜこれほど稼ぐ力がないのでしょうか?

それは地方店・郊外店が多いからだと思われます。

高島屋・Jフロントリテイリングは都心一等地の大型店舗がメインなのに対し、近鉄百貨店はあべのハルカス店・上本町店・名古屋店が都心一等地の大型店舗で、他は郊外の店舗です。

特に奈良県は3店舗あり、その3店舗の商圏が重なり合い、奈良店最寄り駅の近鉄西大寺駅は近鉄奈良駅・JR奈良駅と異なり、インバウンドの取り込みが難しい立地です。

草津店・和歌山店・四日市店は滋賀・和歌山・三重唯一の百貨店という存在なので、メスを入れるのは難しいかも知れませんが、奈良の3店舗、東大阪店は改善の余地が多いように思われます。

また、都心の上本町店もあべのハルカス店と商圏が重なり、多くがあべのハルカス店に流れていると思われます。

上本町店はたまに行きますが、日曜でもガラガラです。

このように不採算店舗が多くあることが、利益を圧迫する要因になっていると思われます。

 

では、なぜ商圏が重なり合う店舗が存在し合っているのか?

それは鉄道会社系ならではの考えがあると思われます。

親会社の近鉄は沿線の街を魅力的にさせるため、路線沿いに一定の間隔で百貨店を出店しておきたいと考えてるのだと思われます。

ただ、百貨店がどんどんなくなっており、インバウンドを取り込める立地でないと、経営が厳しくなっているのも事実であり、近鉄百貨店の小型店遅かれ早かれ統合に進むのでないかと思われます。

 

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では、今回はこれにて終了。

See you next time!

 

 

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