病の根っこ。 | 輝鍼灸院☆輝ファミリーの輝日記☆

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神戸市東灘区にある中医学・東洋医学専門 輝鍼灸院のブログです。

ある患者さんから、

 

「鍼を受けた直後は症状が緩解するのですが、しばらくすると戻ってくるのはなぜですか?」

 

と、質問をいただきました。

 

私なりの考えをお伝えしておきます。

 

私は病には根っこがあると考えています。

 

枝葉である症状が複数あったとしても、根っこを正せば複数の症状は一緒に良くなってきます。

 

その根っこが深く、しっかり根付いており、勢いが強ければ強いほど、病は治しにくくなります。

 

逆に根っこが浅く、それほど根付いておらず、勢いが弱ければ病は治しやすくなります。

 

病名の軽重に関わらず、根っこの深浅が問題なのです。

 

単なる肩こりであっても、根っこが深く勢いが強ければ治しにくく、病名は難病であったとしても、根っこが浅く勢いが弱ければ治しやすいのです。

 

 

なぜ根っこが深く勢いづくのでしょうか?

 

一つは根っこに栄養が行き過ぎているケース。

 

怒り、悲しみ、憎しみ、恨み、こういった負の感情に拘り、執着すればするほど、根っこに栄養が行き届きます。

 

飲食の不摂生や運動不足も同様です。

 

 

もう一つは、根っこが深く根付くほど、身体が弱っているケース。

 

加齢や疲労、長期に及ぶ闘病などで身体が弱り、病の根っこに抵抗する力がなくなり、根っこが深く根付いてしまうのです。

 

 

前者の場合は、根っこを弱らせるために、根っこを攻撃します。

 

後者の場合は、身体の弱りをフォローします。

 

 

根っこを取り去るまでは、何度も症状をぶり返すかもしれませんが、根っこの勢いが徐々に衰えるとともに症状も軽減していきます。

 

中途半端な段階で治療を中断してしまうと、根っこは勢いを取り戻します。

 

当然ながら、症状は再発してしまいます。

 

治療間隔が空きすぎても、根っこは勢いを取り戻します。

 

当然ながら、治りが悪くなりますし、治るまでに時間がかかります。

 

しかし、根っこを取り去ることができれば、新たな根っこが芽生えさえしなければ、再発はありえません。

 

 

 

よく「根本治療」という言葉を目にしますが、ほんとうの意味での「根本治療」を行えるのは、伝統的な鍼灸・漢方だけだと思っています。

 

西洋医学的な鍼灸や、整体治療などではなしえません。