東日本大震災から1年。 | 加賀谷はつみオフィシャルブログ Powered by Ameba

東日本大震災から1年。

去年の今日。





あたしは【はつみ前線】刊行中の真っ只中。




11県目の広島に居た。




1人で原爆ドームに行き、原爆の怖さを自分なりに強く感じ、





トリハダと涙が止まらなかった。






その直後。



“来てよかった。ここは来るべきところだった。 今日も頑張って歌いに行こう”



そんな風に思った時に、震災が起きたことを知った。



一体何が何だか分かんなくなった。




震源地はどこなのか?



実家の家族、東京のスタッフと連絡が繋がらない。。。




関東大震災??


でも何でそんな大きな地震があったのにここは全然揺れてないの?





その日の広島は本当に穏やかで、天気もよくて。。



同じ日本でなんでここは無被害なんだ?



色んなコトを1人で考え不安になった。




ホテルに戻りテレビをつけたら、震源地は東北だと知った。



秋田の親戚を心配した。



いわきのスタイリストさんを心配した。



テレビはどこをつけても余震情報。




そして津波の信じられない映像ばかり。





原爆ドームと



広島平和記念資料館で見たものと





自分の中で強くリンクする。





あたしは・・・こんな時に旅をして歌ってる場合なのかな?






今やるべきことってこれでいいの?




そしてこのまま続けていつか東北に足を踏み入れる時に、





こんなに無被害で、




怖い想い、大事な人をなくしてしまった悲しい想い、行方不明の家族を信じて待つ不安な想い、





そんな想いをたくさん抱えてる人達の街にあたしは行くことが出来るのか。



こんなに何も分かってないのに。。







そんな事を考えだしたら、広島の街にも歌いに行くことが出来なくなった。





完全に一時停止をしたことを強く覚えています。



それでも、自分の出来ることは旅を続けることしかないんだと。





旅をやめて、千葉の実家に帰って・・・それをしたところで、あたしに何が出来るんだろう。



それは自分が安心する為に、ただ逃げて帰るだけなんじゃないかと。




そう思ってあたしは、自分の選んだ答えが、正しいのか、正しくないのか分からないまま




それでも前に進むことを決めました。






それから踏み入れた、中国、四国、関西地方の駅前では






募金活動の嵐。




当たり前です。 




その間で歌って自分のCD売るなんて、不謹慎なヤツだと大半が思うだろう。




その覚悟で歌いました。





それでも、受け入れてくれた人が1人でも居たから、




自分の怖さから逃げちゃいけないと思いました。






そんな中、旅を続けるあたしを、応援してくれるファンの皆さんのおかげで





前に進むことが出来て、






夏に踏み入れた東北地方。





思った以上に温かく、そして強かった。





被災した方々は、





しっかり現実を受け止めて、復興に向けて生きていこうとしていた。





何も知らないあたしなんかよりずっと強くて温かかったんです。





東北地方の皆さんの笑顔に、逆にパワーを頂いたのは言うまでもありません。







あたしは絶対今日と言う日を忘れない。




震災があったことも。




何の罪もないたくさんの人達が天災によって命を落としたことも。




原発によって故郷に帰れない人達が居ることも。





そして一年前の今日。



歌い続けることを選んだ自分も。




受け入れてくれた皆の想いも。





責任を持って、





これからも歌って行きたい。







加賀谷はつみ