生まれつきの楽天的な性格もあり、また、高齢者の年齢のためか、仕事のストレスも、生活のストレスも以前に比べれば少ないので、私には今のところ、不眠の症状は全くありません。
ただ、薬局を訪れる患者様には、かなりの方が、不眠の症状改善のため、眠剤が処方されています。近年、新しい睡眠薬が発売され、不眠の症状の改善に効果大となっています。
不眠とは、入眠困難、睡眠維持困難、早期覚睡の3つの症状のいずれかが、週3回以上あって、生活に支障をきたす場合と定義され、診断されるようです。
薬以外の睡眠の、衛生指導は6点あります。
①定期的に運動する
②決まった時間に食事をする
③寝室は適温、静穏に保ち、夜に暗く、朝には明るいメリハリをつける。
④午睡は出来るだけ控える。(必要な場合、15:00以前に30分以内)
⑤カフェインの摂取は昼食後を最後に、以降は控える。
就寝直前の喫煙、飲酒を控える。(寝酒はしない)
⑥寝床では睡眠以外のことはできるだけ控える。(特にスマホ操作など)
私たちの睡眠は、疲れたら休む、夜になったら休む、必要に応じて目を覚ますという
3つの仕組みに支えられており、これらの仕組みを促すものを増やし、妨げるものを
へらす工夫がこの衛生指導となります。
薬の服用は不眠に有効ですが、薬によっては、悪夢をみたり、朝起きた時の足のふらつき
などの、副作用が出ることがあります。以前の薬より依存性の少ない眠剤もあります。
いずれにしても、自分の不眠の症状、副作用の症状など、きちんと医師に伝え、自分に
あった薬を選んでもらいましょう。
睡眠時間はどれくらいがいいのか?
日本人は諸外国に比べて睡眠時間が足りていないといわれています。
特に30~50代の現役世代で顕著のようです。この世代は7~8時間の睡眠が必要です。
お昼休みに仮眠をとることを勧めていますが、15~30分の仮眠で睡眠不足を補う効果はありません。仮眠でできることは、夕方までの眠気を防ぐことくらいです。
また、年齢を重ねるごとに、長くは寝られなくなります。65歳以上で、6時間、
もっともっと高齢であれば、5時間半で十分です。高齢者は、寝られる時間以上に長く寝床にいる傾向があり、そのほうが健康に良くないようです。
想像以上に睡眠は個人差が大きいものです。睡眠パターンもひとそれぞれです。
睡眠時間も、7~8時間が健康に良いというデータもありますが必ずしもそれが全ての人の
正解というわけでもありません。
良い睡眠の判断基準としては、起きた時、「よく眠れたな」「よく休めたな」と
思えて、日中も眠くならず、元気に活動できていれば、それが、「良い睡眠」が
取れている証拠です。
人生100年時代、できるだけ長く健康に過ごすため、寝ている間の人生も、起きているときと同じように大切にすることが重要だと思います。
薬局を訪れる不眠を訴える患者様にさらに寄り添える薬剤師になれますようにと思い、ブログを
終了します。ながなが、文字のみのブログにお付き合いありがとうございます。
2024/9/16 勝又薬局 吉田 典子