dVやモラハラを受けていた場合の慰謝料の計算 | ーかがりび綜合法律事務所の公式ブログー

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DVやモラハラを受けた場合、慰謝料算出の根拠に「心と身体の治療費」も含まれます。

慰謝料相場は50~300万円とされますが、重度の障害を負った場合・暴力によって就労困難になった場合は、当然相場を越えて請求できます。

DVやモラハラの慰謝料を高くするためには?
家庭内暴力(精神的あるいは肉体的)を証明して十分な慰謝料をもらうには、暴力の記録を残しておくことが大切です。医療機関を受診した場合、それが分かる証拠も残しておきましょう。

家庭内暴力で慰謝料を高額にするための証拠類】

暴力があった日時を記録した日記
ケガの写真・暴言の録音
暴言や脅迫が記録されたメールまたはメッセージ
暴力があった直後の部屋の写真(荒れている様子が分かるもの)
医師の診断書・受診時の明細
三者の証言
証拠が揃っていても、専門家の介入なしで慰謝料の話し合いをするのは禁物です。

個人で立ち会えば感情的になって交渉が進まなくなったり、相手側から嫌がらせを受けたりするなど、ますます危害を加えられてしまう可能性があるため、家庭内の問題を得意とする弁護士に相談しましょう。

【医師の診断書が決定的となったケース】

婚姻期間:10年~20年

慰謝料:200万円

夫が妻に暴力をふるい、肋骨不全骨折等のケガを負わせた事例です。

2006(平成18)年7月27日 東京地方裁判所判決
【日記・メモが証拠となったケース】

婚姻期間:30年以上

慰謝料:300万円

夫が妻の首を絞め、離婚届を書くよう脅迫した事件です。

2009(平成21)年8月28日東京地方裁判所判決
【診断書・周囲の証言・日記等のメモが揃っていたケース】

婚姻期間:5~10年

慰謝料認定額:60万円

家庭内暴力や「悪意の放棄(生活費を渡していない)」が複数認められたケースです。

2012(平成24)年8月29日 東京高等裁判所判決