ここまで、やるだけのことはやり、
夫に自分の気持ちもぶつけ、
あとはもうなるようになれ、という
気持ちです。



なぜこんなことになったのか
いまだに、私も、子どもも、
両親も。
周りの誰もが納得できてないけど
もうどうにもならない。
ただ、はっきりしていることは、
夫や狐女に未来はないってこと。


八方塞がりだ。






一緒になりたい、
俺たちは間違ってない
私たちは間違ってない、と
傷を舐めあっているうちは、
まだ、不倫した2人に、
頑張る意味もあるかもしれない。






でも、離婚が成立して、いざ
私という大きな敵がいなくなり、
障害がなくなり、2人きりになったら
どうだろう。






ただ、ただ、毎月支払いに追われて、
お金がなくて、そんな生活が
ずっと続く


しかも、もう夫に経済力はない
2人の生活は、ただ、ただ苦しいだけだ





新鮮だったセックスもそのうち飽きる。
同じ会社だった時ならば、夫の
立場も理解してもらえて
サポートすることもできて
仕事の話もできて
それは、いい理解者だと
頼れる存在だとお互い思い合って
いたこともあっただろう






でも、今は違う。


また、生活はバラバラになり、
夫は、またしてもSさんに自分の
都合の悪いことを隠せる環境を
手に入れたのだ。







そんな、生活の中で、なんの話題が2人に
あるというのだろう





Sさんは、結婚したいと思う
子どもも欲しいんだと思う


でも、生活は苦しい
夫は、積極的に子どもを作ろうとは
しないだろう





年齢的に、夫を手に入れたいのは
わかるし、後がないからと
執着するのもよくわかる
子どもを産むリミットもあるし




でも、立ちはだかるのは
2人の子どもがいるという事実と
自分たちが傷つけたことの償い
養育費の支払い
毎月、毎月、容赦なく支払いは続く。
滞りでもすれば、差し押さえられる。





その、恐怖と戦いながら。


それは、とても辛くて暗い未来だ





それが、想像できない2人なのだ





目の前のことだけを考えている





2人が会社の人の目を気にせずに
逢瀬を繰り返したときにも思った
いずれ、バレるだろうと


事実、そうなった。
まさか会社を辞めるとは
思わなかったけど



だから、今も行く末が見える。


今、心を通わせているSさんも、
未来のない毎日に、嫌気がさす日が
必ずくる。




そして、夫は、そんな女に対して、
またいきあたりばったりを
繰り返して、意思のないままに
でも、自分の欲望を第一優先にして
生きていくのだろう



その時にSさんは気づく





ああ、私を選んだのではなく
彼は、いろんなことから
逃げてきただけだ


と…





夫は、こうして人を巻き込んで
人を不幸にして、歳をとり、
死に向かっていくんだろう


生きがいも見つけられないままに