継母の夢、を、見た。


私は夢を見ない…、と言うか、夢はほんとうは毎夜見るものらしいので 、夢を覚えて居る事が極端に少ない人と言うべきなのかもである。

年に数度。しかも、夢を見る時はとても示唆的な夢の場合が多い。そして、何時までも見た夢の記憶が消えない。

極最近で見た夢は、娘と博多座へ行く日の前夜に、トラブルメーカーから邪魔をされて観劇を諦める夢だった。「また、邪魔された…」と、落胆をした後に目が覚めて、「ああ、夢で良かった!ちゃんと出掛けられる」と、涙が出た。

「もう、おらんおらん。特養に入っとる。心配せんで良か」と、娘に慰められた。

何度も繰り返された過去の記憶がよっぽど辛かったのだろう。いまだに引き摺って居る。


継母の夢、を、見た。

彼女に対してもトラブルメーカーほどでは無いが、良い記憶は少ない。

実父の死去後に、彼女への思いは多少は好転したが、それでも彼女と暮らした日々の思い出は辛かった事の方が多い。

それなのに、夢、を見た。それも、何故か好印象な継母の夢。


これまでの人生でルーフバルコニーのある家に住んだ事は一度も無いが、ルーフバルコニーに継母と二人で寝転がって星空を見て居る夢。

二人で「綺麗やねぇ」と言いながら、天の川を見て居た。そこに流れ星が流れ、その光が二人に向かって来て、二人の身体をすり抜けて行った。「あ、光ってる!」と、二人の身体が発光して(自分の自覚は無い)、継母が「あんたも光っとうよ」と言われてお互いに笑い逢う所で目が覚めた。


継母は昭和5年生まれ。

ふと、亡くなったかな…と。それとも、近い内に亡くなるかな…と、思った。

継母とは養子縁組をして居ない。私が結婚して家を出た後に、実弟と継母は或いは養子縁組をしたかも知れないが、私の預かり知らない話である。故に、実父の時とは違って、継母に何かあっても、多分知らせは来ないだろうと思って居る。彼女も自分の遺産は、実の娘の様に接して来た血の繋がった姪に残したいのは正直な気持ちだと思う。

実父の一周忌(初盆)以来、全く疎遠になってしまった事が真実を物語って居る。三回忌の連絡も無かった。年賀状さえ来ない。こちらも送らない。


実弟には子供が、無い。

実家は途絶える。

多分、娘も結婚しないと思う。

主人の家も、途絶える。

それで良いと思って居る。

根が暗いかな。

いろんな事の因果応報。継母もトラブルメーカーも。


私たち家族の今が幸せなら、それで良い。

そう思って居る。