I've translated joint press conference with Prime Minister Abe and President Trump of the United States にひひ

安倍首相とトランプ米大統領による日米首脳会談後の共同記者会見です。トランプ大統領の部分を訳しました。

 

首脳会談前に迎賓館にて(2017年11月6日)

 

夕食会が行われる迎賓館にて(2017年11月6日)

 

 

日米首脳会談 共同記者会見 日本語訳

 

安倍首相:まず冒頭、米国テキサス州で発生した事件でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りし、負傷された方々にお見舞いを申し上げます。この困難なときに、アメリカ国民の皆様に対して心からの連帯を表明します。

 

昨年11月、ニューヨークのトランプタワーで大統領と初めてお目にかかったのは、ほんの一年前のことであります。あれから大統領とは国際会議のたびに、何度も電話で会談を重ねてきました。本当に何時間対話を重ねたことでしょう。半世紀を超える日米同盟の歴史において、首脳同士がここまで濃密に、そして深い絆で結ばれた一年はなかったと思います。


とりわけ二月に訪米した際、フロリダの別荘にお招きをいただき大変なおもてなしをいただきました。ゴルフを含めて本当に長い時間をかけて、世界の様々な課題について率直に語り合ったことは忘れ得ぬ思い出であります。


そして今回、大切な友人であるトランプ大統領とメラニア夫人を日本にお迎えすることができ、大変嬉しく思います。


北朝鮮を始め、緊迫する地域情勢にあって、今回のトランプ大統領の初めてのアジア歴訪は歴史的な訪問です。そしてその最初の地が日本であること。これもまた歴史的な意味をさらに大きなものとしました。こうして二人で日米同盟の揺るぎない絆を世界に向かって示すことができたと思います。Donald, thank you so much.


この二日間にわたり、ドナルドと国際社会の直面する様々な課題について、非常に深い議論を行うことができました。その中でも圧倒的な重要性を占めたのは北朝鮮の問題です。十分な時間をかけて北朝鮮の最新の情勢を分析し、今後とるべき方策について完全に見解の一致を見ました。


日本は、すべての選択肢がテーブルの上にあるとのトランプ大統領の立場を一貫して支持しています。二日間にわたる話合いを通じ、改めて日米が100%共にあることを力強く確認しました。


過去20年以上にわたり、国際社会は北朝鮮との対話を試みてきました。94年の枠組み合意のときも、2005年の六者による合意のときも、北朝鮮は核を放棄することにコミットしました。しかし、その約束は反故にされ、結果的に我々の対話の努力は、北朝鮮に核・ミサイル開発を進めるための時間稼ぎに使われました。


北朝鮮とは、対話のための対話ではまったく意味がありません。今は対話のときではなく、対話ではなく北朝鮮に最大限の圧力をかけるときです。北朝鮮の政策を変えさせるため日米が主導し、国際社会と緊密に連携してあらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくことで完全に一致しました。


トランプ大統領とは、中国が北朝鮮に対し圧力を強化していることを歓迎しました。そして北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄させるため、中国がさらに大きな役割を果たしていくことが重要であることも一致しました。


トランプ大統領が明日訪問される韓国と日本、米国の三ヵ国の協力をさらに前に進めていく重要性についても改めて確認しました。


先ほどトランプ大統領とメラニア夫人に、拉致被害者のご家族と面会をしていただきました。ご家族の皆様のお話に本当に熱心に耳を傾けてくださったことに、心から感謝申し上げたいと思います。


すべての拉致被害者のご家族がご自身の手で肉親を抱き締める、その日まで私の使命は終わりません。私はその、この問題の解決に向けて全力で取り組んでいく、その決意を新たにいたしました。


北朝鮮の核・ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決のため、追加的な独自の制裁措置をとることを決断しました。北朝鮮の35団体・個人の資産凍結を明日決定します。今後も北朝鮮問題の早期解決に向けて日米で緊密に連携してまいります。


トランプ大統領とは二国間の経済関係についても議論しました。先月、麻生副総理とペンス副大統領の下で開催された日米経済対話第二回会合において、二国間の経済、貿易及び投資関係強化の重要性を確認したことを歓迎しました。


そしてさらに対話を深化させていく、二国間の貿易、投資をもっと活性化し、法執行やエネルギー、インフラなどで協力も強化していくために、引き続き議論を重ねることで一致しました。


日本と米国は世界経済の3割を占め、自由、公正といった基本的価値を共有する世界経済のリーダーであります。日米同盟の意義は単に安全保障だけにとどまりません。経済面においても地域と世界の繁栄に大きく寄与するものであります。


私はトランプ大統領とともに二国間の貿易だけではなく、アジア太平洋地域に広がる貿易・投資における高い基準づくりを主導してゆく。日米両国でこの地域に公正で実効性ある経済秩序をつくり上げる努力を重ね、地域ひいては世界の経済成長を力強くリードする決意であります。


大統領とはこの後のAPECや東アジアサミットへ向けた議論も行いました。


アジア太平洋からインド洋を経て中東・アフリカに至るインド太平洋地域は、世界の人口の半分以上を擁する世界の成長センターです。自由で開かれた海洋秩序の維持は、そして強化は、この地域の平和と繁栄にとって死活的に重要であり、日米で、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力を強化することで一致しました。


揺るぎない日米同盟の下、トランプ大統領とともに手を携えて、この地域の平和と繁栄に向けて主導的な役割を果たしてまいります。


この二日間、トランプ大統領と本当に真剣に議論をしました。また日本のトッププロ、松山英樹選手と昨日ゴルフをしました。まさしくデッドヒートになったと、私はこう思っておりますが、実際どうだったかどうかはまたトランプ大統領にも評価していただきたいと思います。


メラニア夫人を交えての夕食は本当にリラックスした雰囲気で、時がたつのも忘れるほどでありました。私としては大変満足であります。この後の晩餐会も、是非、大統領に楽しんでいただきたいと思います。


ありがとうございました。


トランプ大統領:ありがとう。どうもありがとうございます。そうですね、シンゾウ、どうもありがとう。これは本当に楽しい訪問であり、我々は多くのことを実現しています。


そして私たちの関係が比類なきものであるということに同意します。それから二国間の――この日本と合衆国の、二国の首脳間に、そのような緊密な関係がまったくなかったということにも同意します。そういうわけで首相とご一緒できるのは素晴らしいことでした、我々は首相とともに何年も、たくさんの時間を過ごすことになるでしょう。


メラニアと私は、首相の類を見ない国で受けた暖かい歓迎に深く感謝しています。そしてまさにその通りに――類を見ない国であります。ここは途方もない歴史と、文化と、伝統と、精神の国であります。


まず始めに、首相に先日の選挙での素晴らしい成功への祝意を述べさせていただきます。首相はいとも簡単に大勝されましたが、私は全然驚いてはおりません。我々両方が共通して、市民への本当に深い忠誠心を持っており、そして国民の運命を深く信じており、また我々の国民と我々の国が協力することを深く信じているからです。


私はまた時間を取らせて頂いて引き続き、我々の思いと、祈りと、深い哀悼の気持ちを――大変悲しいことですが――美しい地域であるテキサス州のサザーランドスプリングスの教会での、恐ろしい事件の被害にあわれた方々に申し上げたいと思います。素晴らしい人々が住んでいる、あれほど美しくて素晴らしい地域です。このようなことが起きるなどと誰が思えたでしょう?


ですから私の哀悼の意と、我々のファースト・レディの哀悼の意を送りたいと思います。悲劇的なときにアメリカ国民はいつも団結します。我々は我々が団結したときにいつも最も強くなります。負傷された方や被害者のご家族の方々へ、アメリカのすべての人が皆さんのために祈っており、皆さんを支持し、皆さんとともに深く悲しんでいます。


首相、私はあなたと日本国民の皆さんに、友情を感謝したいと思います。我々には、我々がともに実現できる非常に多くの素晴らしいことがあり、我々はそうしたことを実現する過程にいます。


私の娘のイヴァンカにとって、国際女性会議に参加して女性の起業家精神を促進できるのは感動的なことでした。我々二国家は肩を並べて女性の地位を向上させる政策を前進させて、我々の素晴らしい経済の最大の可能性を引き出します。


首相は私の選挙が終わったすぐ後に私を訪問してくれた最初の外国の首脳でした、ですから今首相の母国で一緒になり、我々の二つの素晴らしい国家間の歴史的な絆をさらに強化できることを嬉しく思います。


ご存知のように、これは私の大統領としてのインド太平洋地域への最初の訪問です――以前ここに来たことはあったのですが――大統領としては初めてなので、最初の訪問です。そして私は最初の訪問地に素晴らしい友人である首相がおられることに感動しています。


我々は、私がまた素晴らしい友情などを育ててきた他の国々に行って、貿易などや、軍事問題などで、たくさんのことを正すことに取り組むことになります。我々にはたくさん取りかかることがあります。しかし首相と、シンゾウとご一緒できるのは本当に光栄なことです。


日本は本当に特別な場所です。日本国民は繁栄して、都市には活気があり、そして世界で最も力強い経済の一つを築きました。我が国と同じほど立派かどうかはわかりません。それほどではないでしょうか?それでは我々はその維持に努めて参りたいと思います、日本は二番ということになるでしょう。


ですがしかし、日本国民は現代的な素晴らしさにも関わらず、その豊かな文化や、遺産や、伝統への深い尊敬を保ち続けています。過去を称えつつ未来への新たな道に燃えていてるのに――大変、大変強く未来を見るのが――日本です。


皆さんは歴史や伝統の尊敬が、進歩の本当の基盤であることを日々証明しています。我々の国家は揺るぎない絆を共有しています。アメリカと日本はたくさんの難題と、たくさんの機会に向き合っています。我々が向き合っていることはたくさんありますが、我々は友情によって、そして同盟国として、ともにそれらに向き合っていきましょう。


最も重要なことですが、我々は北朝鮮政権の危険な攻撃に立ち向かうことに取り組んでいます。違法な核実験や、言語道断にも日本の領土上空に向かってまっすぐ発射する弾道ミサイルなどの、政権による違法な兵器計画の進行の継続は、文明世界および国際的な平和と安定への脅威となっています。


我々はそれを容認しません。戦略的忍耐の時期は過ぎました。私の言い方がとても強いという人がいましたが、この25年間のとても弱い言い方で起こってきたことを見て下さい。我々が今いる場所を見て下さい。


安倍首相はまた、北朝鮮が何年も拉致してきた日本の若者の悲劇的な物語を私に教えてくれました。我々はともに、1977年に幼い女の子だったときに拉致された横田めぐみさんの親と面会しました。どの子どもも決してそのような残酷さを被るべきではありません。どの親も決して40年間も心の痛みを我慢しなければならないようなことがあるべきではありません。


我が国にもオットー・ワームビアという素晴らしい若者がいました。我々全員がオットーの物語を知っています、それは恐ろしい物語で、悲しい物語です。そして我々はそれをおこさせることはできません。それをおこさせてはなりません。


アメリカ合衆国は日本国民の皆さんと団結して北朝鮮の脅威に対抗します。歴史は強く自由な国家が常に、国民を抑圧する独裁政権に勝利することを幾度となく示してきました。


我々の強力で揺るぎない日米同盟には、ここ日本に駐留している50000人以上の合衆国の軍人がいます。それに加えて、韓国に33000人が駐留しています。アメリカ人と日本人の軍事要員はともに訓練して、協力し、そしてともに立って両国の安全と主権を守ります。


私は日本国民の皆さんすべてに、我が国の軍人たちをとても親切に迎え入れて下さる、強固なパートナーであることに感謝したいと思います。


アメリカはまた日本との経済関係の向上にも取り組みます。合衆国大統領として、私は公正で、自由で、互恵的な貿易関係の実現に取り組みます。我々はアメリカの輸出品が日本市場に公正で信頼できる方法でアクセスして、我が国の日本との間の慢性的な貿易不均衡と赤字とを解消することを求めています。我々はそれに取り組みます――我々全員が我々の会談のまさに最初から非常に熱心に取り組んできていたことです。


そして我々がより密接した経済の絆を追求し続ければ、新しいエキサイティングな機会が創出され、我々二国家双方でさらに素晴らしい繁栄を実現して、科学や、医療や、テクノロジーの新たな最前線を前進させることになると確信しています。合衆国は日本の伝統を尊敬して称えており、皆さんの深く優れた粘り強さを賞賛しています。


私は合衆国の経済が我々の11月8日の選挙から非常に良い業績を上げていることを首相が知っておられ、話して下さったことに非常に感謝しています。2億人近い雇用。我が国史上最高値を更新している株式市場。莫大な量の規制の撤廃をはじめとする、とても多くの別々のことが良い方向で起きていて、それが市場がそのように反応している理由の一つです。


文化と主権の相互の尊敬が、我々の国家を引き続き緊密に緊密に一つにして、協力と成功の新たな道を開くでしょう。


首相閣下、本日私を招待していただいたことに、そして首相の壮大な国に、今この部屋に全員いる我々のアメリカ代表団を両腕を広げて歓迎してくれたことに、改めて感謝申し上げます。首相と友情をもって、肩を並べて取り組むのを楽しみにしています。私たちは二国間でめったに見られなかったような成功をすることになるでしょう――日本とアメリカ合衆国という、二つの本当に、本当に特別な場所で。


ご招待ありがとうございました。感謝いたします。

 

 

参考記事:

https://www.whitehouse.gov/the-press-office/2017/11/06/remarks-president-trump-and-prime-minister-abe-japan-joint-press