I've translated President Obama's speech at the 2016 Democratic National Conventionにひひ

オバマ米大統領の民主党大会での応援演説を訳しました。

 

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米ペンシルベニア州フィラデルフィアでの民主党大会にて(2016年7月27日)
 
オバマ米大統領 民主党大会 応援演説 日本語訳

 

大統領:ありがとう。(拍手)どうもありがとう。すべての皆さん、ありがとう。(拍手)ありがとう。(拍手)

 


群衆:オバマ!オバマ!オバマ!


群衆の一人:我々は大統領が大好きです!


大統領:私も皆さんが大好きです!(拍手)


ハロー、アメリカ!ハロー、民主党員の皆さん!(拍手)


そういうわけで、12年前の今日の夜に、私はまさに初めてこの大会で演説をしました。(拍手)皆さんは私の二人の小さな女の子、マリアとサーシャに会いましたが――今は二人の素晴らしい若い女性となり、私を本当に誇りで満たしてしてくれています。(拍手)皆さんは私の聡明な妻でありパートナーであるミシェルに惚れました――(拍手)――彼女は私を良き父親、そして良き男にしてくれ、次にファーストレディとして、我々の国家を鼓舞してくれました――(拍手)――そしてどういうわけか一日も年をとりませんでした。(拍手)

 

同じことが私には言えないことは承知しています。(笑い)私の女の子たちがひっきりなしに私に教えてくれるのです、ワオ、だいぶ変わったね、パパ。(笑い)そして彼女たちはフォローしようとします――悪くないわ、パパさらに成熟してきてるよ。(笑い)

 


そしてそれは本当です――ボストンでのあの初めての演説のときには私はとても若かった。(拍手)そしてそうですね、私はそれを認めます、このような大群衆に演説するのに少し緊張していたかもしれません。しかし私は信念に満ちていました。アメリカへの信念です――寛大で、心が広く、希望に満ちた国、その国が私の物語を創り――我々の物語のすべてを――可能にしてくれました。


数年間にたくさんのことが起こりました。そしてこの国家が戦争によって試され、景気後退や様々な難題により試されてきましたが――皆さんの大統領としてほぼ二期を終えた私が、今夜再び皆さんの前に立っていいましょう、私はアメリカの未来について、かつてなくより楽観的になっています。(拍手)


我々がともに実現してきたことすべての後で――どうして楽観的にならずにいられましょう?80年で最悪の景気後退の後、我々は元に戻ろうと戦いました。我々は財政赤字の減少や、企業年金制度の回復や、新記録を更新した自動車産業や、八年間で最低になった失業率や、そして我が国のビジネスが1500万人の新たな雇用を創出するのを見てきました。(拍手)


一世紀にわたる挑戦の後、我々はアメリカの医療保険が少数者の特権ではなく、すべての人のための権利であることを明白にしました。(拍手)数十年にわたる議論の後、我々はついに我が国から外国産石油を分離し始めました。我々はクリーン・エネルギー生産を倍増させました。(拍手)我々は我が国の部隊を家族のもとにさらに帰宅させました、そして我々はオサマ・ビン・ラディンに正義を下しました。(拍手)外交によって、我々はイランの核兵器計画を停止させました。(拍手)我々はキューバ国民との新たな章を開き、そして我々の子どもたちのために、この地球を救える気候協定に約200ヵ国を集結させました。(拍手)


我々は政策を導入して、ローンを抱える学生を支援し、詐欺から消費者を保護し、退役軍人のホームレスをほぼ半分に削減しました。(拍手)そして無数の静かな勇気ある行動によって、アメリカは愛に限界がないことを学び、結婚の平等が今全土にわたって現実になっています。(拍手)


非常に多くの方法によって、我が国は我々が出発したときよりも強化されて、さらに繁栄しています。そしてすべての勝利とすべての後退を通してずっと、私は変化は決して簡単ではなく、決して迅速なものでもない。我々は国の難題のすべては一任期や、一大統領任期や、たとえ一生かかっても解決はしないだろうと主張してきました。


そういうわけで今夜、私は皆さんにこれをいうためにここに来ています、そうです、我々にはまだ、さらにすべき取り組みがあります。さらにすべき取り組みがあります、良質の雇用や賃金の引上げや、休暇手当や良質な退職をまだ必要としているすべてのアメリカ国民のために。貧困から脱出するための丈夫な梯子や、世界一流の教育を必要としているすべての子どもたちのために。こうしたここ七年半の進展をまだ感じていないすべての人のために。我々は街路をもっと安全にして刑事司法制度をもっと公正にして――(拍手)――我が国の本土をもっと安全にして、我々の世界を次世代のためにもっと平和にして持続可能にする必要があります。(拍手)我々は我々の連邦を完成させておらず、また我が国の建国の信条である――我々すべてが神の目から見て平等に創られていて、我々すべてが自由である――に沿って行動しておりません。(拍手)


その取り組みにはこの11月の大きな選択が含まれます。こういっていいと思います、これは標準的な選挙ではありません。単なる政党や政策間の選択ではなく、左派と右派間の通常の討論ではありません。これはもっと根本的な選択であり――人としての我々のあり方について、そして自治政府という、この偉大なアメリカの実験に忠実であり続けるかどうかについての選挙です。


いいですか、我々民主党員は共和党員との間に常にたくさんの相違があってきました、そしてそれは間違っておりません。我が国を前に押し進めるものこそまさにこの、見解の競争だからです。(拍手)しかし我々が先週クリーブランドで聞いたのは、特に共和党的というわけではありませんでした――そして確実に保守的でもありませんでした。我々が聞いたのは我々を互いに敵対させ、他の世界から背を向ける国という、深く悲観的なビジョンでした。喫緊の問題の真剣な解決策は何もなく――恨みや、非難や、怒りや、憎しみの扇動があるだけでした。


そしてそれは私の知っているアメリカではありません。(拍手)私の知っているアメリカは勇敢さや、楽観主義や、想像力に満ちています。私の知っているアメリカは親切で寛大です。(拍手)確実に、我々は現実的なことを心配します――請求書の支払いや、子どもの保護や、病気の親の手当です。我々は政治的停滞にイライラし、人種的な分断を心配します。我々はオーランドやニースの事件に衝撃を受けて悲しみます。工場の閉鎖から決して回復しなかった孤立地帯がアメリカにあります。誇りを持って一生懸命仕事をして、家族を養っても現在忘れられたと感じている人たちがいます。子どもたちに自分と同じ機会があるのだろうかと疑問に思っている親たちがいます。

 

そのすべてが現実です。我々はより向上するように、より向上させることに挑戦しました。

 


しかし私はこの国を、50州すべてを訪問して、皆さんとともに喜んで、皆さんとともに悲しんできましたが、私がまた見てきたのは何よりも、アメリカで何が正しいのかということです。(拍手)私は熱心に働いてビジネスを始める人たちを見ています。子どもたちに教育をして我が国に奉仕する人たちを見ています。材料を発明するエンジニアや、新たな治療法を考え出す医者たちを見ています。エネルギーや新たなアイデアに満ち、今あるものに制約されずに、あるべきものをつかむ用意ができている若い世代を見ています。(拍手)


そして何よりも、私はあらゆる政党で、あらゆる素性で、あらゆる信仰で、我々が一緒になればさらに強化されると信じているアメリカ国民を見ています――黒人、白人、ラテンアメリカ人、アジア人、ネイティブアメリカン、若者や年配者、ゲイ、ストレート、男性、女性、障害をもつ人が、皆が誇り高い同じ国旗の下で、我々が愛するこの大きくて大胆な国家への忠誠を誓って一緒になれば、さらに強化されると信じています。それが私が見ているものです。それこそが私が知っているアメリカです!(拍手)


そしてその未来を信じ、その未来に人生を捧げてきたこの選挙戦の候補者は一人しかいません。すなわち我々の子どもたちが繁栄するのを支援するために何でもする母かつ祖母。すなわち現実的な計画によって、障壁を壊し、ガラスの天井を砕いて通り、すべて一人一人のアメリカ国民への機会の輪を拡大させる指導者――合衆国の次期大統領、ヒラリー・クリントンです。(拍手)


聴衆:ヒラリー!ヒラリー!ヒラリー!


大統領:そうです!


皆さんに言いましょう、八年前に、ヒラリーと私が民主党候補者指名のライバルだったのを皆さん覚えているでしょう。我々は一年半戦いました。皆さんにいいましょう、厳しかったです、ヒラリーがタフだったからです。私は疲労困憊でした。(笑い)彼女は私がしていたすべてのことをしていましたが、なんとジンジャー・ロジャースのように後ろでハイヒールを履いて行っていたのです。(拍手)そして私は自分がレースに勝つかもしれないと思う度に毎回、ヒラリーは本当にさらに強くなって戻ってきました。(拍手)


しかしそれがすべて終わった後、私はヒラリーに私のチームへの参加を依頼しました。(拍手)彼女は少し驚きました。そして何人か私のスタッフも驚きました。(笑い)しかし彼女は最終的に、「イエス」と言いました――危機に瀕しているものが我々のどちらよりも大きいということを知っていたからです。そして四年間――四年間、私は彼女の知性と、彼女の判断力と、彼女の自制心の最前席にいました。私は彼女の驚くべき労働倫理が称賛のためではなく、注目のためでもなく――擁護者を必要としているすべての人のためにここにあるのだということを理解するようになりました。(拍手)私はこうした数年の後、彼女が自分が戦っている理由を、本当に決して忘れていなかったということを理解しました。(拍手)


ヒラリーは若い女性だったときの粘り強さを、児童擁護基金で働いて、扉から扉を回って、障害をもつ子どもたちが平等な教育を受けられるのを最終的に確実にしたときの粘り強さを、まだ持っていました。(拍手)


彼女はファーストレディであるときに示していた愛情を、議会と協力して現在数百万人の子どもを守っている児童健康保険プログラムをやり遂げるのを支援したときの愛情を、まだ持っていました。(拍手)


彼女は彼女が会った、9/11事件で愛するものを失ったアメリカ国民すべての記憶をまだ焼きつけていました――だからこそ彼女はニューヨークの上院議員として、救助活動者を支援して、街の復興を支援する資金供与のためにとても熱心に戦ったのです。だからこそ国務長官として、シチュエーションルームで私とともに座って、ビン・ラディンを排除する任務の支持を力強く主張したのです。(拍手)


ご存知でしょう、大統領執務室が要求することのためには、本当に何も準備されてはおりません。それを読んで知ることはできます。それを調べたりはできます。しかしあの机に座るまで、グローバルな危機に対処したり、若者を戦争に送ったりするのがどういうことかというのはわかりません。しかしヒラリーはその部屋にいてきました。彼女はそうした決断の一員でした。彼女は政府が決定することによって、危機に瀕するものを知っています――勤労者家庭や、高齢の市民や、中小企業のオーナーや、兵士や、退役軍人にとって、危機に瀕するものを。そして危機の最中でも、彼女は人々に耳を傾け、冷静さを保ち、すべての人に敬意をもって対応します。そしてどれほど気力をくじくようなものであっても、どれほど多くの人が彼女を倒そうとしても、彼女は決して、絶対にやめません。(拍手)


それが私が知っているヒラリーです。それが私が称賛するようになったヒラリーです。そしてだからこそ私は自信を持って、アメリカ合衆国大統領として奉仕するのにヒラリー・クリントンほど的確な男性や女性はまったく誰もいなかったと――私も含め、ビルも含めて、誰もいなかったと――言えるのです。(拍手)


ビル、気にしないように願います、しかし私は本当のことをいっただけです。(笑い)


そしてところで、彼女の判断力にもし疑いがあるのなら、彼女の副大統領候補の選択を見て下さい。(拍手)ティム・ケーンは私が知っている誰よりも優れた人物で、誰よりも謙虚に公務員に取り組んでいます。私は彼の家族を知っています。アンネが大好きです。彼の子どもたちが大好きです。彼は素晴らしい副大統領になるでしょう。ヒラリーをより優れた大統領にするでしょう――私の親愛なる友人かつ兄弟であるジョー・バイデンが私をより優れた大統領にしてくれたように。(拍手)


さて、ヒラリーには選挙遊説で皆さんから聞いてきた心配に取り組む実際の計画があります。彼女には新たな仕事に投資し、労働者が会社の利益を共有するのを支援し、子どもたちを幼稚園に送る支援をし、学生に多大な負債を担わせることなく大学を卒業させる具体的な考えがあります。それこそが指導者がすることです。それからドナルド・トランプがいます。


聴衆:ブー――


大統領:ブーイングはやめて下さい――投票して下さい。(拍手)


聴衆:ブーイングをやめて投票を!ブーイングをやめて投票を!


大統領:ご存知でしょう、ドナルドは計画的な人物では本当にありません。(笑い)事実に基づく人物でも本当にありません。彼は自分をビジネスガイと呼んでおり、それは本当ですが、私はいわなければなりません、訴訟や給与未払いの労働者や騙されたように感じている人の痕跡を残さずに、目覚ましい成功を実現したビジネスマンやビジネスウーマンを私がたくさん知っているということを。(拍手)


この地上で70年間労働者にまったく配慮を示してこなかった人物が、突然皆さんの擁護者になると信じる人が本当にいるのでしょうか?皆さんの意見は?


聴衆:ノー――


大統領:もしいるのなら、彼に投票すべきです。しかし皆さんが請求書の支払いを本当に心配している人なら、札入れの問題や経済成長を見ることや、すべての人のための機会をもっと創出することを本当に心配しているなら、その選択はまったくの間違いです。(拍手)より高い賃金や、より優れた福祉手当や、より公正な税法や、労働者のためのより大きな声や、ウォール街へのより強い規制のための戦いの、生涯にわたる実績をもった人を望むなら、ヒラリー・クリントンに投票すべきです。(拍手)


皆さんが危険な世界で、皆さんと皆さんの家族を安全にするのは誰かということを正しく心配しているなら、そうですね、その選択はもっと明らかです。ヒラリー・クリントンは世界中で敬意を受けています――指導者たちだけでなく、指導者たちが奉仕している国民から。


私はこれを言わなくてはなりません。合衆国の外にいる人々はこの選挙で行われていることがわかりません。彼らには本当にわかりません。なぜなら彼らはヒラリーを知っているからです。彼らは彼女の仕事を見てきました。彼女は我が国の情報チームや、外交官や、軍隊と緊密に協力してきました。彼女にはテロの脅威に対処する判断力と経験と気質があります。それは彼女にとって新しいものではありません。我が国の部隊は容赦なくISILを猛攻撃し、指導者たちを排除し、領土を奪還してきました。(拍手)私にはヒラリーが、ISILが壊滅するまでその手を緩めないことがわかります。彼女はその任務を完了させるでしょう。(拍手)そして彼女は拷問に頼ったり、宗教全般の入国を禁止したりすることなくそれをするでしょう。彼女は次期軍最高司令官となるのに的確であって、用意ができています。(拍手)


一方、ドナルド・トランプは我が国の軍を最悪なものだと呼んでいます。明らかに、彼は世界がかつて知らない最強の戦闘部隊を構成している兵士たちを知りません。(拍手)彼はアメリカが弱いと示唆しています。彼はバルティックからミャンマーまでの、数十億人の男女子供たちの声を聞いていないに違いありません、彼らは今もアメリカが自由や尊厳や人権の光であると見上げてくれているのです。(拍手)彼はプーチンにすり寄り、サダム・フセインを称賛し、そして9/11事件後に我が国側を支持したNATO同盟諸国に、我々に保護して欲しいなら有り金をはたかなければならないといっています。


やれやれ、アメリカの約束に値札はついていません。我々は我が国の義務を果たします。我々は我が国の荷を担います。(拍手)それが地上のほぼすべての国がアメリカを、私が就任した八年前よりも、今日さらに強化されてさらに敬意を受けていると認識している理由の一つなのです。(拍手)


アメリカはすでに偉大です。(拍手)アメリカはすでに偉大です。(拍手)そして皆さんに約束します、我が国の強さや、我が国の偉大さはドナルド・トランプに依存しません。(拍手)つまり、それはどんな一人の人にも依存しません。そしてそれは結局、この選挙での最大の違いとなるでしょう――我々の民主主義の意味です。


ロナルド・レーガンはアメリカを「丘の上の輝く都市」と呼びました。ドナルド・トランプは彼だけが修正できる「分断された犯罪現場」と呼びました。不法移民や犯罪率が数十年間で最低であるのは彼にとって重要なことではありません――(拍手)――なぜなら彼はそうした課題への現実的な解決策を本当にまったく提供していないからです。彼はスローガンを提供しているだけです、そして恐怖を提供しています。彼は十分な人数を脅かして、十分な投票数を稼いでこの選挙に勝つことに賭けています。

 

そしてそれはさらにドナルド・トランプが負けることになる賭けです。(拍手)そして彼がそれに負ける理由は、アメリカ国民をショートで売っているからです。我々は脆弱な国民ではありません。我々は醜悪な国民ではありません。我が国の力は我々が彼のやり方で物事をしさえすれば、彼だけが秩序を回復させられるという、彼が自ら宣言した救済者の約束からは来ません。我々は支配されようとしません。(拍手)我が国の力は何年も前にここフィラデルフィアで、最初に紙に書かれたあの不朽の宣言から生じるのです。「我々にはこうした自明の真理がある、すべての人が平等に創られたこと。そして我々人民が、より完全な連邦を形成できること。」(拍手)

 


それが我々です。それが我々の生得権であり――我が国の運命を形成する力です。(拍手)それこそが愛国者に暴君よりも革命を選ばせ、我々のGIに大陸で自由を解放させるよう動かしたものなのです。それこそが女性に勇気を与えて投票に手を届かせ、行進者たちにセルマの橋を渡らせ、そして労働者を団体交渉やより良い賃金のために組織化させて戦わせたものなのです。(拍手)

アメリカは決して、ある一人が、彼が我々のためにすると言うものではありませんでした。それは我々によって、一緒に、実現できるものです――(拍手)――厳しくて時間がかかり、時にはイライラしますが、つまりは自治政府という辛抱強い取り組みによって。


そしてそれこそが、ヒラリー・クリントンが理解していることです。彼女はここが大きくて多様な国家であるのを知っています。彼女はそれを見てきました。彼女は旅をしました。彼女は人々と話をしました。そして彼女は多くの課題がめったに黒人白人問題ではないのを理解しています。彼女はたとえ100%正しくても物事を成し遂げるには妥協が必要なことを、我々が互いを絶え間なく悪者扱いすれば、民主主義が機能しないことを理解しています。(拍手)彼女は出来事を進展させるためには、我々が互いに耳を傾け、互いに自分自身を見て、それから我が国の原則のために戦い、しかしまた共通の土台を見出すためにも戦わなければならない、それがいかに時折とらえにくく思えても、ということを知っています。(拍手)


ヒラリーはこの国の人種的分断は、我々が黒人の親が息子が家を出るときに感じる心配と、勇敢な警官の家族が彼が青い制服を着て仕事に行くときに感じるものと、大して違わないことを理解して、我々が警官を敬ってすべてのコミュニティを公正に扱えるときに、対処できることを知っています。(拍手)私たちにはそれが出来ます。そして彼女は知っています――彼女は知っています、数十年間悪化してきた人種問題を認めることは、人種関係を悪化させるのではなく――優れた意思をもつ人々を参加させて、状況を向上させる可能性を作るのだということを。(拍手)


ヒラリーは知っています、我々が合法的で秩序正しい移民制度を主張しながら、努力している学生や労苦している親たちを、犯罪者や婦女暴行犯ではなく愛すべき家族としてまだ見ることができる、そうした家族が我々の先人がここに来たのと同じ理由で――楽しみながら話をして崇拝して愛することができる場所で、働くため勉強するため、より良い生活をするためにここに来たからだ、ということを。彼女は知っています、彼らの夢が心底アメリカ的であり、そしてアメリカンドリームとは決して壁が含まれないものであるということを。(拍手)こうしたことがヒラリーが知っていることです。


この民主主義のビジネスが、イライラさせるものになったりすることがあります。信じて下さい、私は知っています。ヒラリーも知っています。反対側が妥協を拒めば、進展を停滞させることがあります。人々は無反応に傷つきます。支援者はイライラをつのらせて、自分の努力不足じゃないか、乗り換えられたかもしれないと心配することがあります。しかし皆さんに約束します、我々がそれを根気よく続け、十分に心を変化させ、十分に投票すれば、進展は起こります。もしそれを疑うなら、現在医療保険を得ている2000万人以上の人たちに聞いてみてください。(拍手)彼の愛する夫を隠すことなく、国家に誇り高く奉仕している海兵隊員に聞いてみてください。(拍手)


アメリカよ、民主主義は機能します、しかし我々はそれを望まなくてはなりません――選挙年だけでなく、その間にあるすべての日にも。(拍手)


そういうわけで皆さんが我が国の経済に不平等が多過ぎて、政治に資金が多過ぎるということに同意するなら、我々皆バーニー・サンダースの支援者がこの選挙中にしてきたのと同じ位、声を出して組織化して、不屈である必要があります。(拍手)我々皆外に出て、切符の浮き沈みの激しい民主党に投票する必要があります。それから彼らがその職務を完了するまで、彼らに責任を課す必要があります。(拍手)


そうです!――バーニーを感じましょう!(拍手)


皆さんが司法制度に正義をもっと望むなら、皆投票しなければなりません――大統領だけでなく、市長や、保安官や、州弁護士や、州議会議員に。そこが刑法が作られるところだからです。(拍手)そして我々は法律や慣習が変わるまで、警察や抗議活動者と協力しなければなりません。それが民主主義が機能する方法です。(拍手)


皆さんが気候変動と戦いたければ、我々は大学のキャンパスの若者だけでなく、家族の世話を心配してきた炭鉱作業員や、ガソリン価格を心配しているシングルマザーに手を伸ばさなくてはなりません。(拍手)


皆さんが我々の子どもたちや我々の警官を銃による暴力から守りたいなら、銃所有者をはじめとして、身元調査のようなことに合意をするアメリカ国民の圧倒的多数を得なければなりません、我々が開くすべての葬儀で変化を阻止するガンロビーと同じほど声を出し、決意を持って。それが変化が起こる方法なのです。(拍手)


いいですか、ヒラリーは彼女の分の批判を担ってきました。彼女は右派によって、いくらか左派によって風刺的に描写されてきました。彼女は皆さんが想像できるすべてのことで責められてきました――そして皆さんには想像できないいくつかのことでです。(笑い)しかし彼女は40年間顕微鏡の下にいれば、それこそ起こることだと認識しています。彼女はそうした40年間に時には失敗したことも知っています――私もしたように、皆さんすべてもしたように。(拍手)それこそが我々が挑戦するときに起こることです。それこそが皆さんが、テディ・ルーズベルトがかつて述べた種類の市民となるときに起こることです――サイドラインの外から批判する臆病な魂ではなく、「実際にアリーナに立ち…勇敢に戦い、失敗もするが…結局最後に勝利の高みを極めるもの」です。(拍手)


ヒラリー・クリントンはそのアリーナにいる女性です。(拍手)彼女は我々のためにそこにいてきました――我々が常に気づいてはいなかったとしても。そして皆さんが我々の民主主義に真剣になるなら、彼女が皆さんと課題全部に協調しないかもしれないというだけで、家にとどまっている余裕はありません。皆さんは彼女とアリーナに入らなくてはなりません、民主主義は観客のスポーツではないからです。(拍手)アメリカは「彼がするだろう。」ではなく、「我々にはできます(Yes, We can.)」なのです。(拍手)そうして我々がヒラリーをこの秋に勝利に運びます、それこそが時が要求していることだからです。(拍手)


聴衆:我々には出来ます!我々には出来ます!我々には出来ます!


大統領:我々には出来ます。「彼女には出来る。」ではなく「私には出来る。」ではなく「我々には出来る。」なのです。(拍手)


ご存知でしょう、この選挙運動でアメリカが失ったものについての話がたくさんありました――我々の生き方が、我々の制御を超えた悪質な変化や暗い力によって弱体化させられている、という人々。彼らは有権者に、修復されなくてはならない「本当のアメリカ」がそこにあると言います。ところでこれはドナルド・トランプが始めた思いつきではありません。それは長い間政治家によって広められてきました――たぶん共和党から始まりました。


そしてそれは12年前に私が皆さんにお話しした物語を私に思い出させます、私のカンザス州の祖父母についてのことや、私が成長していたときに彼らが教えてくれたことについての物語です。(拍手)いいですか、私の祖父母は、ハートランド生まれです。彼らの先祖はそこに約200年前に移住し始めました。彼らが出生証明書を持っているかどうかは知りませんが――(笑い)――しかし彼らはそこにいました。(拍手)彼らはほとんどがスコット系アイルランド人で――農家や、教師や、牧場の作業者や、薬剤師や、油田掘削作業者たちでした。頑強な、小さな町の人々です。民主党員もいましたがその多くは――そのほとんどかもしれませんが――共和党員でした。リンカーンの政党です。


そして私の祖父母は説明してくれました、こうした地域の人々は、見栄っ張りを好みませんでした。自慢屋やごろつきを称賛しませんでした。卑劣な人や、人生で常に近道を探している人を尊敬しませんでした。そうではなく、彼らが重んじていたのは正直さや熱心な努力や、親切心や、礼儀や、謙虚さや、責任感や、互いを助けるような性質でした。それこそが彼らが信じていたことです。真実のことです。永続することです。我々が我々の子どもたちに教えようとしていることです。


そして私の祖父母が理解していたのは、こうした価値観はカンザス州に限られたものではない。それらは小さな町に限られたものではないということです。こうした価値観はハワイまで伝わります。(拍手)世界の反対側までも伝わります、そこでは私の母がそうした価値観を生かそうとして、貧しい女性の生活を向上させる支援に取り組むことになりました。私の祖父母はこうした価値観が、ある人種のために取っておかれているものではないことを知っていました。それらはケニヤ人とのハーフの孫息子や、アジア人とのハーフの孫娘に伝えることができました。実際に、それらは奴隷の子孫である、シカゴのサウスサイドのバンガローで生活していた、ミシェルの親が子どもに教えていたのと同じ価値観でした。彼らはこうした価値観が、まさに移民者をここに引き寄せたものであるのを知っていて、そうした移民者の子どもが自分たちと同じようにアメリカ人であると信じていました、彼らが被っているのがカウボーイハットか、ヤムルカか、ベースボールキャップか、ヒジャーブかに関係なく。(拍手)


アメリカは数年間に変化してきました。しかし私の祖父母が私に教えてくれたこうした価値観は――それらはどこにも行きません。それらはかつてなく強く、なお様々な政党や、様々な人種や、様々な信仰をもつ人々に大事にされています。それらは我々のそれぞれの中に生き続けています。我々をアメリカ人にするもの、我々を愛国的にするものがここにあります。それこそが重要なものです。(拍手)


そしてだからこそ我々は他の国の料理や音楽や休日や様式を取り入れて、私たち独自のものに混ぜることが出来るのです。だからこそ我々は世界中から努力家や起業家を引きつけて、ここに新たな工場を築いたり新たな産業を作ったりできるのです。だからこそ我が国の軍はその方向を向けるのです――すべての少数派集団が共通の奉仕を築く方向を向けるのです。だからこそ我が国の価値観に脅威を与える誰もが、ファシストであれ共産主義者であれ聖戦主義者であれ地元出身の扇動政治家であれ、最後には常に失墜するのです。(拍手)


それがアメリカです。それがアメリカです。そうした好意の絆、あの共通の信条です。我々は未来を恐れません、未来を形成します。我々は未来を受け入れます、一つの国民として一緒になって、単独の我々よりもさらに強くなります。それこそがヒラリー・クリントンが理解していることです――それこそがこの戦士が、この女性政治家が、この母親かつ祖母が、この公務員が、この愛国者が――戦っている理由であるアメリカなのです。(拍手)


そしてだからこそ私には自信があるのです、私が今夜このステージを去るときに、民主党が安泰であることに。私は任期中に、すべてのことは修正しませんでした。我々がしてきたのと同じほど、私にはまだしたいことがあります。しかし私が学ばなければならなかった厳しい教訓のすべてを、私に足りなかった所すべてを――ヒラリーに話しました、そして皆さんにいいたい、毎回毎回ごとに私を元気づけて支えてくれたのは、それは皆さんでした。アメリカ国民です。(拍手)


それは壁にかけている、癌のためにほぼすべてを二度失ったオハイオ州の生存者からの手紙であり、私に医療保険改革のために戦い続けるように強く推めてくれました、その戦いが負けるように見えても、やめないで下さいと。


それは私の専用事務室にかけてある、大きな目で青い羽根をした緑のフクロウの絵であり、ニュートンで我々から奪われた七歳の女の子に作られたものです、私が忘れないように彼女の親御様にもらいました――悲しみを行動に変えてきたすべての親を思い出させてくれます。(拍手)


それはコロラド州の中小企業のオーナーであり、彼は自分の給料のほとんどを削って、景気後退中に労働者の誰も解雇しなくていいようにしました――なぜなら彼はいいました、「それはアメリカの精神であってきたものではないからだ。」(拍手)


それはテキサス州の保守派の人であり、彼はすべてのことで私と合意をしませんが、私が彼のように、良き父親になろうとしていることには感謝している。といいました。(拍手)


それはアリゾナ州の若い兵士の勇気であり、彼はアフガニスタンの戦場で瀕死の状態でしたが、再び話し、再び歩くことを学びました――そして今年早くに、大統領執務室の扉から自分の力で歩いて入り、敬礼をして私と握手をしました。(拍手)


それは我々がこの国を良い方向へ変えられると信じたすべてのアメリカ国民であり、政治にまったく関わったことのなかったとても多くの皆さんが、電話を取って街に出かけ、そしてインターネットを使って、私には本当にわからない驚くべき新たな方法で、変化を起こしました。(拍手)皆さんは地上最高のオーガナイザーです、私は皆さんが可能にしてくれたすべての変化を大変誇りに思っています。(拍手)


何度も、皆さんは私の元気を回復させてくれました。そして私は願います、時には、私も皆さんの元気を回復させていたことを。(拍手)そして今夜、私は皆さんに、皆さんが私のためにしてくれたことを、ヒラリー・クリントンのためにしてくれるように頼みます。私は皆さんに、皆さんが私を運んでくれたのと同じ方法で、彼女を運んでくれるように頼みます。なぜなら皆さんこそが、私が約12年前に希望について話したときに話していた人だからです。私の我が国の未来への頑固な信念に、エネルギーを注いでくれたのは皆さんでした、可能性がわずかなときでも、道が長いときでも。困難に向き合う中での希望です。疑いに向き合うなかでの希望です。大胆な希望です。(拍手)


アメリカよ、皆さんはこの八年間、その希望を証明してきました。そして今私はバトンを渡して、一般市民としての自分の役割を果たす用意が出来ています。ですから今年、この選挙で、私は皆さんに参加してくれるように頼みます――冷笑主義を断って恐れを断ち、我々の中にある最高のものを奮い起こして、合衆国次期大統領としてヒラリー・クリントンを選び、そして世界に我々が、この偉大な国の約束をなお信じていることを示してほしい。(拍手)


この驚くべき旅をありがとう。進み続けましょう。神のご加護が皆さんにありますように。神のご加護がアメリカ合衆国にありますように。(拍手)

 

 

 

 

 

参考記事:

 

 

 

 

 

https://www.whitehouse.gov/the-press-office/2016/07/28/remarks-president-democratic-national-convention