1月28日 科学実験教室(光のふしぎ実験1) | 高槻天神先生のブログ

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学研JR高槻前天神教室で行っている科学実験教室のブログです
基本、毎月第4土曜日に教室を開いています

今日は、光のふしぎ実験の1回目でした。
 
まずは、水を入れたコップで実験です。
コップに水を入れると不思議なことが起こります。
コップの後ろを先生が歩きます。

生徒にコップを通して先生を見てもらいます。
生徒から見て、右から左に歩きました。
コップを通してみた先生は、どうみえるでしょう?
なんと左から右に歩いている姿が見えます。
左右が逆さになっています。
コップの水のところで光が曲げられて、左右が入れ替わっているようです。
これは一種の凸レンズ、虫眼鏡のようになっているように思えます。
ということは、虫眼鏡のようにものが大きく見えるのでしょうか?
コップを通して紙に書いたものを見てみると、たしかに大きく見えます。
ワンカップ大関のラベルの内側には絵や文字が書いてあって、お酒が入っているときは大きく見えます。

(左が空っぽ、右が水の入ったワンカップ大関)
 
確かに水の入ったコップが、虫眼鏡のようになっていますね。
では、このコップのレンズと虫眼鏡をならべて実験します。
人形を歩かして見てみます。
どちらも左右が逆さになっていますが、コップのレンズと虫眼鏡では違うところがありました。
それは虫眼鏡は上下も逆さになっているのに、コップのレンズは上下は逆さにならないということです。

どうして??
 
ビンに入れた水で字を見てみましょう。
コップの時と同じように凸レンズになるので字が大きく見えます。

ビンに少し空気の入ったものでは、空気の部分を通してみると今度は字が小さく見えます。
空気の入った部分は凹レンズになっています。
次は、現れるコインの実験です。
洗面器の底に5円玉が貼り付けてあります。
みんなは5円玉がぎりぎり見えなくなるところまでさがって立っています。
そして、洗面器に水を入れていくと、、、

あら不思議。だんだん5円玉が見えてきます。
水によって光が曲げられて(屈折して)5円玉が見えるようになりました。
また、洗面器の底が浅くなったように見えています。
プールなどでも向こうのほうが浅く見えるのもこの光の屈折によるものです。
 
では実際に光が曲がっているようすを見てみましょう。
コップに白く濁った水が入っています。
レーザーポインターの光をあてて、コップの下のほうからだんだんと上にあげていきます。
水面から光が当たった時に光がカクンと下に曲がるのが分かります。
空気中での光の通り道も見えるようにするには、ペットボトルに白い水と線香の煙を入れます。

写真ではうまく写っていませんが、空気中と水中の光の筋が確認できました。
 
次はびっくりマジックです。
なんと、試験管が消えてしまいます。
用意するのは、試験管とコップとサラダオイルです。
サラダオイルを入れたコップに、同じくサラダオイルを少し入れた試験管を入れると、試験管の下の部分がパッと消えます。
水では、このようにはなりません。
パイレックスという名のガラスは試験官と同じ材質なので、家でも同じような実験ができます。
なぜ消えるのかというと、耐熱ガラスの屈折率とサラダオイルの屈折率がほぼ同じだからです。
 
最後は、偏光板を使った面白い実験をいくつかします。
偏光板を2枚使って円筒を作ります。
この筒にはまん中に真っ黒な壁があります。

壁があるのに鉛筆が通ります。
次は、2枚の偏光板を重ねて、向こうの景色を見ます。
片方の偏光板を回転させると景色が見えたり、消えたりします。

コップに映ったスーパーボールの像を偏光板を通して見ます。

偏光板を回転させると像が現れたり消えたりします。
液晶の時計を偏光板を通して見ます。

同じように偏光板を回転させると液晶表示が見えたり、真っ黒になったりします。
液晶ディスプレイは偏光板を使って作られているので、このようになります。
テレビの画面(液晶ディスプレイ)でも同じことができます。
 
偏光サングラスというものがあって、釣りをする人には重宝されています。
偏光とは、一定方向からの光しか通さないということです。
そのため波で乱反射して眩しい水面のギラギラがずいぶん軽減され、水中がよく見えるということです。
 
透明プラ板にセロハンテープを貼って、2枚の偏光板で挟んで見てみます。
片方の偏光板を回転させると色や明るさが変わります。

セロハンテープを様々な方向にたくさん重ね張りして偏光板で挟んで見てみると、ステンドグラスができます。

偏光板を回転させるといろいろな色に変わって、とてもきれいです。
 
生徒のみんなも実験セットでステンドグラスを作ってその美しさを確かめました。