日の出山は奥多摩で最も人気のある山の一つで、多くのハイカーが利用するルートはケーブルカーに乗って御嶽神社から日の出山に向かうルートでしょう。

今回、二俣尾駅から山内新四国八十八ケ所霊場巡りして、愛宕山中腹にある“幸せの鐘”で、このブログに訪れてくれるビジターさんにご利益があるように鐘を鳴らし、

愛宕山~三室山~高峰山を経て日の出山に登りました。

 

二俣尾駅を午前9時に出発

 

奥多摩橋で振り返って、北側を見ると正面に桝形山、左に辛垣山がよく見えます。

 

奥多摩橋より南側を見ると、愛宕山系がくっきり。

 

突き当りの吉野街道を左折し、吉川英治記念館の方に進むと、右手に愛宕神社一の鳥居があります。

 

一の鳥居のくぐって進むと、二の鳥居が、

 

二の鳥居をくぐって進むと、三の鳥居があります。

 

三の鳥居をくぐると出世階段です。オリジナルは東京都港区にある愛宕神社の出世

階段ですが、都心まで出かけずとも、ここで出世階段を体験できるというわけで

それなりに訪れる人もいるようです。 東京港区の愛宕神社HPによれば、

出世階段は講談で有名な「寛永三馬術」の中の曲垣平九郎(まがき・へいくろう)の故事に由来するとか。

時は寛永11年、江戸三代将軍、家光公が将軍家の菩提寺である芝の増上寺にご参詣のお帰りに、ここ愛宕神社の下を通りました。
折しも春、愛宕山には源平の梅が満開。家光公は、その梅を目にされ、 「誰か、馬にてあの梅を取って参れ!」と命じましたが、誰もモジモジして動こうとしない中、

曲垣平九郎が「私が!」と言って馬で石段を駆け上り、山上の梅を手折り、

馬で石段を降りて、家光公に梅を献上いたしました。

平九郎は家光公より「日本一の馬術の名人」と讃えられ、その名は一日にして全国にとどろいたと伝えられております。

(以上、東京都港区にある本家本元の愛宕神社HPより)

 

出世階段を上がると、愛宕神社があります。愛宕神社はもともと平安時代に愛宕山

山頂(584m)に創建されましたが、参拝者便宜のため昭和11年に愛宕山麓の

ここに本殿が造営されました。

(愛宕神社本殿)

 

ここはまっすぐ進むと即清寺で、日の出山は右折しますが、ここからは山内新四国

八十八ケ所霊場巡りの遍路道となります。山内新四国八十八ケ所霊場は、即清寺の

住職・融慧和尚によって江戸時代後期に開創されました。

即清寺のHPによれば、江戸時代後期、相次ぐ天変地異や黒船来航などによる政情不安を憂いて、安政年間(1854年~1860年)に即清寺の住職・融慧和尚が四国

八十八ケ所遍路を行い、持ち帰った各霊場のお砂を寺の裏の愛宕山に納め、

四国八十八ケ所お砂踏みの霊場とすることを発願されました。

融慧和尚は志半ばで病に倒れますが、事業は弟子の融雅和尚に引き継がれ、慶応年間(1865年~1868年)に愛宕山内新四国八十八ケ所霊場として開創されました。

一回りすれば四国遍路巡礼と同じ功徳を積むことになるといわれる、お砂踏み霊場を境内に作る寺院も増えていますが、即清寺が開創した愛宕山内新四国八十八ケ所霊場は規模の大きさ、歴史の古さでは他に例を見ないものです。

(以上、即清寺HPより)

 

 

第五十五番霊場(愛媛県今治市 南光坊)

 

ちなみに下記が実際の南光坊(伊予観光HPより)

 

第五十九番霊場(愛媛県今治市 国分寺)

 

ちなみに下記が実際の国分寺(伊予観光HPより)

 

第六十八番霊場(香川県観音寺市 神恵院)

 

ちなみに下記が実際の神恵院(観音寺市HPより)

 

第八十七番霊場(香川県さぬき市 長尾寺)

 

ちなみに下記が実際の長尾寺(さぬき市HPより)

 

最後の第八十八番霊場(香川県さぬき市 大窪寺)

 

 

ちなみに下記が実際の大窪寺(香川県さぬき市HPより)

 

第八十八番霊場のすぐ近くに幸せの鐘・展望台があります。

 

幸せの鐘は、愛宕山中腹に地元有志の「88盛り上げ隊」によって

2021年8月8日に設置されました。

 

 

幸せの鐘動画

 

展望台からの眺め

 

手前は日向和田、遠方は都心

 

左手にスカイツリーが見えます。

 

長淵山ハイキングコースの方向

 

愛宕山山頂(584m)。山頂には愛宕神社奥の院があります。

 

奥の院左手にある石像。この石像は修験道(山伏)の開祖・役行者、本名は役小角、別の名は神変大菩薩、または山上様とも呼ばれるようです。

 

三室山山頂(646.9m)。展望はありません。

 

梅野木峠手前の展望箇所。正面は麻生山

 

麻生山からの稜線を右に追っていくと遠方に日の出山が見えます。

日の出山のすぐ左手にちょこっと見えるのは御岳山・奥の院峰でしょう。

 

梅野木峠

 

梅野木峠から南側には麻生山

 

北側には高水三山が見えます。

 

梅野木峠を過ぎて左方向に進むと、高峰山があります。

山頂は伐採されていますが、展望は?

 

高峰山山頂(755m)。ここも展望ほとんどなし。

 

日の出山山頂への最後の石段

 

12時20分に日の出山に到着

 

日の出山山頂(902m)

見晴らし良好

 

 

 

左手遠方は大岳山

 

奥多摩方向

 

午後1時に日の出山を出発し、御嶽神社へ。 

日の出山~御岳山の途中にある鳥居

 

御嶽神社には寄らず、そのままケーブルカー御岳山駅へ。 

途中、日本武尊が植えたと伝えられる神代欅(樹齢1000年)があります。

 

神代欅のところから振り返って日の出山を見る。

 

午後2時にケーブルカー御岳山駅に到着。

ケーブルカー御岳山駅前広場・御岳平からの眺め

 

 

 

 

御岳平から左手に三室山を見る。

 

同じく御岳平から三室山と日の出山を見る。

 

二俣尾駅から愛宕神社~愛宕山内新四国八十八ケ所霊場~愛宕山~三室山~高峰山~日の出山を山歩きしましたが、このルートは四国八十八ケ所巡りもできるという

ご利益のある遍路道歩きの山行でもあります。

途中、2021年8月8日に設置された“幸せの鐘”があり、幸せを呼び込むように

鐘を鳴らすのも大変、面白い。

 

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