こんにちは、計量士のゆうです。
7月も半ばに差し掛かって、だいぶ夏らしくなってきましたね!
ちょっと外にいたら蚊に刺されました・・・
夏は蚊がいなければもう少し快適なんだけど(- -;)
そろそろ蚊取り線香のお世話になろうかなって思っているところです。
ところで、蚊取り線香の殺虫成分についてどれだけ知っていますか??
今回から数回に分けて、蚊取り線香に含まれる殺虫成分のピレスロイドとその仲間たちについて解説したいと思います。
● 蚊取り線香って?
蚊取り線香は、殺虫成分を含む除虫菊の種子を調合した線香です。
開発したのはキンチョーで有名な大日本除虫菊株式会社です。
除虫菊には、殺虫成分であるピレトリンという成分が含まれています。
このピレトリンが蚊などの害虫をやっつけるわけですが、現在市販されている蚊取り線香の殺虫成分はピレトリンではありません。
現在の蚊取り線香には、アレスリンというピレトリンによく似た成分が使用されています。
● ピレスロイド系殺虫剤って?
現在では、ピレトリンと似たような殺虫剤が多く合成され、出回っています。
これが合成ピレスロイド系殺虫剤です。
先ほどのアレスリンも合成ピレスロイド系殺虫剤の一つです。
ピレトリンは、分子内に菊酸構造という構造を持っています。
合成ピレスロイド系殺虫剤の多くも分子内に菊酸構造を有しています。
合成ピレスロイド系殺虫剤は、光・酸素で分解しやすい特徴を持っています。
また、昆虫に作用する濃度では、哺乳類に作用しないといわれています。
つまり環境中に放出されても、他の種類の殺虫成分に比べ、生活環境において使いやすいといえるのではないでしょうか?
ただ、測定するものにとって、光・酸素に弱い化合物というのはやっかいこの上ないですが・・・
左:菊酸
● ピレスロイド系殺虫剤の種類
アレスリンをはじめ、たくさんの合成ピレスロイドがあります。
ざっと紹介すると、、、
レスメトリン、シフルトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、フェノトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、シハロトリン、ビフェントリンなどの菊酸構造を持つものや、
エトフェンプロックス、シラフルオフェンなどのピレスロイドのように作用するものもあります。
次回はこれらの性質や測定方法などについて記事にしたいと思います。
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