「母さん僕のあのドローン、どうしたでせうね…」
その瞬間、僕の背景には『人間の証明』のあの懐かしい歌が流れていた。「Mam do you remember …♪」
そして、西条八十のあの詩が通り過ぎた。
「母さん僕のあのドローン、どうしたでせうね。ええ、撮影で湖底に沈んでいった、あの真白いドローンです…。母さん、そして今頃は…。」
落ち込む監督に、僕はこう声をかけた。
「来年の夕張の映画祭でショートフィルムのグランプリ取るから安心しな。」
監督は目をひん剥いて、こう言った。
「そうですよね。賞金で買えば良いんですよね。」
もちろん本気だᕦ(ò_óˇ)ᕤ
そして…俺も…本気だ、よ!