早いもので、月の石の新人稽古に立ち会い、私がカリキュラムを組み担当する回も残すところあと二回となった。来月はニューヨークで活躍する演劇の演出家、高瀬一樹さんが担当する。
http://www.tukinoishi.com/t_audition.html
私もここからは、一参加者としてみんなと同じように稽古する。
今までは、自分が先頭に立ち、みんなをリードして来たが、これからは同じスタンスに立つ。そんな平等な立場でいられる環境が私は素敵だと思う。
もちろん、培ってきた経験値などもあるので、全てが全て同じようにというのは難しいだろうが、同じ事務所の人間として向上するというスタンスを私は大切にしたい。
当初、演技するという事を、文字通り演技するという方向で固まってしまっていた新人達も、かなり力が抜け、良い感じになっていると思う。
これから大切なのは、「受ける」という事を理解して欲しいという事。
「聞く」というのと、受ける というのは違う。受ける演技を知らない役者は見ていて疲れる。我の強さは大切だが、それは全て 受ける という体制が出来ていてこそ活きるもの。
そんなふうに思う昨今の稽古である。
あと、二回。
何とか良い方向に持って行きたい。

皆様何卒、よろしくお願い申し上げます。

近藤善揮