○2024年1月14日(日)マチネ(15:00- ) 鈴木優人 J.S.Bachを弾く3 ー平均律第2巻 
於 : トッパンホール 


昨年観た、鈴木優人氏の主宰するバッハ・コレギウム・ジャパン(B.C.J)によるヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」が思いのほか面白く、今年も同じBCJによる「魔笛」を観に行く予定なのですが、氏のリサイタルがご近所のトッパンホールで開かれると知り、珍しく家族みんなで行って参りました

 プログラムは、バッハの平均律クラヴィーア曲集第2巻をチェンバロで全曲ぶっ通しで(Part1とPart2で分けて休憩20分を挟みましたが)弾き通すという、かなり渋いもので😅正直バッハの平均律クラヴィーア曲集自体、第1集をCDで聴き流す程度で、生演奏でしかも第2集を聞き通すなどは、素人にはハードルが高そうだったのですが、氏の原点であるバッハの演奏を聴いておこうか、と思いたった次第です

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で、聴いたみたところ、素晴らしい演奏だと思いましたし、なかなか面白かったのですが、やっぱりちょっと素人には難しかったかも💦 

何せ前奏曲とフーガの組み合わせというパターンを24の調性全てで繰り返すので、自分のような素人、かつ、音感も音楽理論にも欠ける人間には、だんだん違いが分からなくなって行ってしまいます😅途中まで3声、4声がどうなっているか聴き分けようと思って聴いていましたが、それもPart1の半ばで疲れてきたので、あとはひたすら音に身を任せて聴いていました
次から次へと旋律が絡み合って繰り出されるフーガを聴いていると、意識がどんどん高く高く空の高みに登っていくような、音の渦巻きに巻き込まれていくような不思議な感覚にとらわれます。まさにバッハにとっては音楽は神への捧げものだったことを実感しました
チェンバロの音自体は会場の音響が良いせいか、思ったよりも大きく響きましたが、いかにも典雅な感じもちろんピアノとは全く異なる音色で、時に同じ撥弦楽器のギターをかき鳴らした時のように聞こえたり、さらにはオルガンっぽく聞こえる時もありました ピアノと違って音の強弱が付けられないので少し単調になりがちですが、そこが却って古典的な風味を感じさせてくれました。

43B2D7D5-D96F-477C-ABE8-8565907AEAC7(左は幕間、調律中のチェンバロです)

それにしても前後半約70分ずつ、全曲を弾きとおすのはかなり大変そうです💦
鈴木優人氏は演奏終了後、カーテンコール時に鳴り止まぬ拍手に対しにこやかに応えて挨拶をされ、さらにアンコール曲(平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番)を演奏されましたが、お疲れのところ何か申し訳ない気がしました

ということで、こちらの準備が整ったところで(笑)来月はいよいよBCJの魔笛です。今度は古楽器のフルオケのサウンドと森麻季さまの美声に酔いしれてこようかと思っています