岸壁に咲く花 | kafuraもよう

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沖縄から感じるいろいろなこと
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この絵のテーマは

「岸壁に咲く花」 です。




大東島には行ったことはないけれど

その島はほとんどが 岩場に囲まれていて

岸壁に根をはり生きている固有の植物が たくさんあるといいます


 
この絵は岩場に咲く花のようだと 友人は言いました

青い空を、夏の太陽を見上げているイメージがするそうです





最近その友人にすすめられて 実話のドラマを見ました

「洞窟おじさん」と呼ばれている 加山一馬さん

加山さんは 13才のときに両親の虐待から逃げるため愛犬シロを連れて家出します。

彼はシロが亡き後も たったひとりで山野の中の洞窟で暮らし、

蛇やねずみや野うさぎなどを食べて生きていました。

発見されたときは57才になっていて 

じつに43年も、洞窟や山のなかでサバイバル生活をしていたというから衝撃です

アメリカのあの「男女ペアで真っ裸で、21日無人島で」の番組が

初心者ゲームに見えてくるほど

まじか   といいたくなる想定外のお話。

加山さんは ただ生きるために   生きていました

獲物を捕らえる方法、食べる方法を探すのに工夫する毎日

死ぬか生きるかの どちらかしかない選択しかありません

岸壁で太陽だけを見て生きる 大東島の植物のように

どんな過酷な環境であっても いや 過酷だからこそ

「生きる」という目的以外に何も見えなかったシンプルな生き方


しかし山で取れた蘭を売ってお金を手にし
 
食べものがカンタンに手に入ったときに

昼間がヒマになり 眠れずに悪夢を見るようになったそうです

現在は人とも関わりをもち、元気に暮らしているようですが


いったい人間って、どういう環境が幸せなのでしょう!?

いや、環境ではないのだな、 と思ってしまいました



長島茂雄さんに似ている(と私は思う)
 
素朴でチャーミングな洞窟おじさんの笑顔には 
 
人間社会で生きる やさぐれた心に「ぽっ」と灯りをともす
 
そんな優しさがありました











<作品キーワード> by naomi kuniyoshi
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