純粋状態のエントロピー?(δ関数とか) | 墓所です (昔の記念に置いてます。信憑性なし)

純粋状態のエントロピー?(δ関数とか)

純粋状態の系のフォンノイマン・エントロピーは、0 です。
しかし、量子系を古典的情報源と見ると、波動関数に対応したエントロピーが計算できます。
https://ameblo.jp/kafuka-no-ochan/entry-12511310660.html

1.粒子の存在確率が、位置xによらず一定の時
ψ(x)=Aexp(ikx) とおくと
このままでは規格化できないので、十分広い波束と考えて規格化します。
∫ψ*ψdx=∫A^2dx=A^2x=A^2L=1
∴ ψ(x)=1/√L exp(ikx) 

ψ*ψは確率密度なので、dxを掛けたものが確率
したがって、このエントロピーSは
S=-∫ψ*ψlog(ψ*ψ)dx
=-∫1/L log(1/L)dx
=1/L log(L) L/2 - (- 1/L log(L) L/2)
=log(L)
→ ∞

2.粒子がx軸上の1点にある時
ψ*ψ=δ(x-x1)
このエントロピーSは    
S=-∫ψ*ψlog(ψ*ψ)dx    
x-x1を改めてxと置き
Lim L→∞ δ(x)=sin(x/L)/πx とすると

S=-∫δ(x)log( sin(x/L)/πx )dx
=-log( sin(0/L)/π0 )
=Lim Δx→0 -log( sin(Δx/L)/πΔx )
Lim L→∞ =-log( sin(Δx/L)/Δx)+log( π)
=log( π)

3.電子のスピンが↑↓の重ね合わせ状態の時
   |ψ1> = (1, 0) /√2
   |ψ2> = (0, 1) /√2
   <ψ1|ψ1> = 1/2 = <ψ2|ψ2>
S=-Σ_n <ψn|ψn> log( <ψn|ψn> )
=1/2 log(2) + 1/2 log(2)
=log(2)

4.電子のスピンが、1つの固有状態↑の時
   |ψ1> = (1, 0)
   <ψ1|ψ1> =1
S=-Σ_n <ψn|ψn> log( <ψn|ψn> )
=log(1)
=0