今週は風がすごかったけど、
近所を歩いていたら、
ご自由にどうぞ!と
ご自宅のミモザを配っているお家がありまして、
さて、また本の話になりますので、
ご興味あればお付き合いくださいませ。
m(_ _)m
今回読んだのは、垣谷美雨さんの
「墓じまいラプソディー」
垣谷さんの本は、いつもタイトルが魅力的です!
松尾家と中林家、二つの家族の墓じまいや夫婦別姓がテーマで、
登場人物がたくさんいて、それぞれの視点で書かれています。
松尾家の嫁、五月(61歳)の話から始まります。
姑(喜子)が亡くなり、49日をひかえていた頃、
「夫と同じ墓には死んでも入りたくない!樹木葬にしてほしい!」と姑が遺言を言い残していたところから騒動が始まります。
妻、喜子と上手くやっていたと思い込んでいた夫、松尾壱郎(89歳)は怒り出し、
60代の子供たちはどうするべきか困惑します。
また、五月の娘、詩穂(32歳)も、それが元で、結婚後の名字をどうするかで婚約者の中林悟(37歳)と揉めて、結婚にモヤモヤし始めます。
将来、お墓の跡継ぎが女の孫しかいない、
遠い地方に実家のお墓がある、
お寺から墓じまいに高額な費用を求められる、など
それぞれの問題がリアルで、知り合いの話を聞いているかのようでした。
将来、お墓をどうするか?は、あちこちで聞く問題ですね。
うちも菩提寺に代々のお墓があり、祖父母たちが入っています。
父は5人兄弟の次男、
祖父が亡くなった時に、いずれは長男である伯父(父の兄)が継ぐことになっていましたが、、、
数年後の祖母のお葬式で、お寺の住職が経営重視の良くない方とわかり、
(正に生臭坊主です)
伯父が突然に「お墓を継がない!」と言い出しました。
その後10年以上もお墓をどうするか決まらないままに...
そのうち、お寺も代が変わり、若くて善良な住職になり、
昨年やっと、次男の父が継ぐことに決まったところです。
こうなるまで、本当にストレスでした。
(父の兄弟には表立って意見できない 母と私です...😅)
🌼 🌼 🌼
話がそれましたが、
この本にも、松尾家の菩提寺の住職がでてきます。
もとはキャリアウーマンの女性で、柔軟な考えを持つ住職に、夫の壱郎(89歳)は諭されます。
「諸行無常や栄枯盛衰というのは、時の権力だけでなく、それぞれの家にも当てはまります。・・・
墓じまいというのは日本人の無常観に合っていると思うんです。」
この世に変わらないものはなく、
あらゆるものは、姿を変えて滅びていく...
「仏教の教えは色即是空です。
目に見えるものや、形あるものは刻々と変化していく。」
墓石のような形あるものは、すべて仮のものである...
時代の移り変わりと共に、
お墓のあり方、供養の仕方が変わるのは自然なことなんですね。
そして、最後に、
お墓がどうであろうと、
残された人の胸には、
亡くなった人の思い出が
たくさん詰まっている
とありました。
きっと、これが一番大切なことですね。
今日も拙い感想文にお付き合い頂き
ありがとうございました。
m(_ _)m