わーい!もう春だ~と思っていたら、
「暑さ寒さも彼岸まで」の通り、
昨日は真冬並みの気温で寒かった
またまた本の話なので、ご興味なかったら、どうぞスルーしてくださいね
先日、やっと予約の順番が回ってきて、3作シリーズを読み終えました。
「ほどなく、お別れです」長月天音著
※お詫び
3月22日まで①と②の画像を逆に載せてました。本当に申し訳ありませんm(_ _)m
東京スカイツリーの見える葬祭場、坂東会館がお話の舞台です。
人の死に接する職業というと、医療関係の方を思い浮かべますが、
葬儀社の方も、大事な人を亡くしたばかりの遺族に寄り添う重要な仕事なんですね。
著者の長月天音さんは葬儀社でバイトをしていたそうで、葬儀現場の描写、遺族の気持ちがリアルに感じました。
20代のアルバイトの美空、
事故など訳あり葬儀を担当するクールな男性上司の漆原、
亡くなった人の想いがわかる、霊感のある僧侶の里見を中心に展開していきます。
どんな別れも悲しいものですが、
亡くなる方は、高齢者だけでなく、子供や若い方、働き盛りの方...
また死因は病気だけでなく、思いがけない事故で突然に亡くなることもあり、
遺族にはその死を受け入れられない中、葬儀を執り行うことも。
遺族から生前の故人の話を丁寧に聞き、納得できる見送りを考えるのですが、
葬祭ディレクター漆原は、葬儀は単なる「別れの儀式」ではなく、「区切りの儀式」であり、
悲しみに沈む遺族が、葬儀を終えることで一歩先へと踏み出すお手伝いをすることだと言います。
また、亡くなった人の「気」に敏感な美空と、
霊感のある里見は、故人の遺された人への気持ちも読み取り、思い残しなく旅立てるよう寄り添います。
どの人たちと、
どんな思いで、
どんな形で見送るのか、
遺されたものにとって、とても大事なことだと思いました。
うちでも過去に祖父母の葬儀を執り行いましたが、親戚も多く、近所、知り合いなど大勢の参列者が来てくれて、にぎやかでしたが、
私たち遺族は参列者や僧侶への気遣い、打ち合わせ、手配などに追われて、
故人の死を悼むよりも、単なる儀式となってしまいました。
こちらのシリーズ3作目では、葬儀ビジネスの現実も書かれています。
時代と共に葬儀の形も変わってきて、
コロナもあり、家族葬や直葬がだんだん増えてきましたね。
「故人をよく知る人だけが集まるからこそ、共通の思い出や、人柄をより深く語り合うことができる。・・」という言葉がありました。
うちでも母方の祖母だけは、家族葬で行いましたが、和やかに思い出話をしながらの、アットホームな葬儀だったのを覚えています。
大勢で賑やかに見送ることがいい場合ももちろんあるけれど、
これから大事な家族を見送る時、もし可能な状況なら、家族葬で静かに見送りたいなぁ。
こちらの本は、
永遠のお別れのお話なので、
感情移入したり、過去を思い出したりもして、涙なしには読めないのですが、
悲しいだけではなくて、前を向いていけるメッセージも込められた一冊でした。
🌸🌸🌸
今から14年前の4月、
妹のような従姉妹が病気で、30代の若さで旅立った時、何度も何度も聴いた曲を思い出しました。
「永遠のさよならをしても
あなたの呼吸が 私には聞こえてる
別の姿で 同じ微笑みで
あなたは きっと また会いに来てくれる」
🌸🌸🌸
今年のお彼岸も、ぼた餅を食べながら(笑)懐かしい人たちを思い出します
長々と拙い感想文を読んで頂き、
いつも本当にありがとうございます。
お彼岸、皆さんはどなたのことを想いますか?