早いもので10月ももう終わりなんですね。。
9月に台風があり、近所に大きな雷がドカーーンと落ちて停電となりました。
すぐに復旧しましたが、
落雷で電話回線やテレビ等が壊れてしまい、修理やら工事やら保険の手続きが続きました。
近所でもあちこちでインターホンやアンテナが壊れたそうです。
落雷の被害なんて初めてで、一昨日やっとの最後の保険の書類が揃い、一段落。ホッ
そんなこともあり、10月はあっという間に終わってしまった。。
落雷恐るべしです
さて、
何人かのブロガーさんが本や映画をご紹介して下さり、気になっていた川村元気さんの『百花』を読みました。
黄色の表紙が暖かくて印象的です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20221029/18/kafu-kokoro/de/df/j/o1080060715195238183.jpg?caw=800)
少し前に映画が話題になって、認知症になった60代の母と息子の切ない物語ということだけ知って読み始めました。
最初、百合子の言動は少し違和感を感じる位だったのに、忘れてしまったり、いなくなったりと問題行動が出てきて、とうとう警察に保護されてしまう。
戸惑う息子の泉は、世話をする中で、百合子の知らなかった過去を知っていく。
私の祖母も晩年は認知症でしたので、発症した頃の家族の戸惑いを思い出しました。
正直、最初は、年相応のもの忘れだと思い込んでいましたが、あとから振り返れば、そう思いたかっただけなのかもしれません。
ある時、パンに鰻を乗せて食べている祖母を見かけたのに、忙しくてスルーしてしまったことがありました。
明らかにおかしいのに...見なかったことに...
祖母は90代でしたが、この本の、母・百合子は60代で、泉はまだ30代、この若さでの発症は予想もできず、とても受け入れ難いことと思います。
百合子の認知症に翻弄される前半は共感しながら読みましたが、、
この親子にはある過去があるのですが、この展開がリアルでなく、泉の心の葛藤もあまり書かれてないので、ちょっとモヤモヤしました。。
私が勝手に認知症メインの物語を期待しすぎたせいかもしれません。
でもラストは、やはり泣けました。
認知症では「忘れる」という症状に周囲は泣かされ、「忘れる」ことを敵対してしまいます。
うちの親はまだ認知症ではないけれど、最近はもの忘れがあり、それを口うるさく責めてしまいますが、
自分も日常に追われて、実は親にやってもらったことを沢山「忘れている」と気づかされました。
子供の時に連れていってもらった所、助けてもらったこと、見守ってもらったこと、買ってもらった物など...
子供は親にしてもらったことは忘れるけど、親が忘れることには、なぜか苛立ったりします。私だけかな。
親が旅立ち、いなくなってから、親と見た景色や有り難みを思い出し、後悔する場面があり、
それは、いつか自分にも起こることに思えて、涙がこぼれました。
昔、百合子が泉に言った言葉に少し救われました。
「みんないろいろなことを忘れていくのよ。だけど、それでいいと私は思う。」
こちらの映画は原田美枝子さん、菅田将暉くんの共演で、美しい風景やシューマンのピアノ曲など..きっと、映像で見た方が美しく、より心に残るのではないかしらと思いました。
元々映画のために書かれた本だったのかな。
拙く、とりとめのない読書感想文をお読み頂き本当にありがとうございます。
11月もどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m