はい。観ました、途中まで。1時間観ました。
残りの1時間は、録画に失敗して「さよなら」です。
ちょっと区切ってみます。「さ・よ・な・ら」

・・・切ないかい?

そうでもない。
しかし、してしまったことはしょうがないので、見た分だけの感想を書いていきます。

普段私達がしている会話は、数えられる程度の人間対してであって、大勢ではない。だから、あちこちで会話が重なり合っていることだってある。演劇の場合は、1つ1つの重なりが作品として成り立つわけだけど、岩松さんのやつは、会話が会話の合間に入ってくるのね。日常を客観的にみてみたら、実はずっと混沌としているのかもしれない。焦点を絞りすぎると、なんでも正当化して見えてしまうのかしら?と思ってみたりしてね。
内容は、きっとありえないのに、妙なリアリティーを感じてしまう。事象は現実からかけ離れている一方で、感情はありふれたものだからだろうか。違和感が、心地よかった。加えて、役者が舞台上でよく動く上に歩行速度が速いから、スピードに乗って観られるのがいい(野田モノとは違いますよ、もちろん。あれはこっちまで汗かきそうだもん)。役者が曲者ぞろいなのもいい。男性陣プラス片桐はいりさんは言わずもがな、清純そうなたまきしゃんでさえ、裏に何かをかかえているから。哲さん演じる小説家が、徳井優さん演じる島田さんの奥さんと不倫しているにも関わらず、その奥さんをバカにするとこは好きなばめんでもあるけれど、やっぱり嫌な男を演ると素敵ね。くた~とっしている風貌で人を小ばかにしていると、惹かれるわ。徳井さんは、サービス業で絶対にいそうな感じのホテル従業員だ。声がいい、セカセカしてて。良々は、ぽわキャラしかみたことなかったんで、斬新だった。坊主がずるい。小林薫さんは、あれだね。フレディーだね、葉っぱの。よく知らないけど、島田歌穂だよ。革パン似合って、めちゃダンディー。
そりゃ「連れ戻してきて」と言っちゃうわ、たまきしゃん。善意の5分、ありがとう。

片桐はいりって、人をひきつける才能があるなぁと思った短縮1時間だったが、途中までにしろ、小澤征悦はしつこかった。この作品には必要なしつこさだが、個人的にはダメなんだな。やっぱり私は、冷淡な細目が好き。