10分が標準？

「思いのほか、早く終わりましたね」
歯医者の担当医が言った。

初めて親知らずを抜く私にとって、痛みと治療時間は大きな不安であった。
あらかじめ歯を抜いたことのある友人達に話を聞き、どんな感じなのかを調査してある程度予測を立てていた。
「抜くときは麻酔で痛みを感じず、およそ10分で終わるが、麻酔が切れた時の痛みは割ときつい」
治療が始まると、先生は「あぁ、そうか」と言いながら器具を持ってきて試しては、他のものを持ってきて試す。「手こずっているのか？」とも思ったが、めりめりという感覚とともに終了。麻酔がよく効いていて、あごが痛いくらいで直接的な痛みはない。

時計を見ると、針が動いたのか定かでないほど。
およそ「3分」というところだろうか。標準を超えたり下回ったりすることはしばしば起きることだが、拍子抜けするものだった。
「歯は持って帰りますか？」という先生の声に、これまた拍子抜けして、麻酔が切れた今も特に痛みもなくいつもを迎えている私。歯並びには自信があるが、抜け方にも自信を持った一日であった。あっぱれあっぱれ！
しかし、早く血が止まってくれないだろうかと願わずにはいられない。


次。
最近、芝居の話をしていないので、ここらで少し触れておこうと思う。
来週、人生で初の帝劇に行く。卒論の研究テーマに関わることもあって、是非一度足を運んでおきたいと思っていた。それがとうとう実現するのだ。しかも観劇予定の演目は、劇団☆新感線の本格ミュージカル「SHIROH」である。あの新感線と、私が恐らく天才気質の持ち主であろうと思い込んでる中川晃教くんことあっき～による、最強タッグを目にすることができるのだ。それも割と良い席で。東宝のHPを覗く限りでは、人生で2度目に触れた舞台「轟天」で私に間違った舞台の常識を植え込んだ人、橋本じゅんさんの殺陣がめちゃくちゃ格好良いし、秋山奈津子姉さんのクールさがこれまた期待を膨らませるものだから、楽しみでしょうがない。個人的には聖子さん・成志さん目当てではあるのだけど、大塚ちひろちばんもなんだかんだで見ておきたかったので、一石数鳥な状態だ。加えて、先輩が映像の手伝いをしている野田ちず「走れメルス」も捨てがたいし、ナイロンの「消失」も評判が良いので観ておきたいが、今更チケットを確保するのにはかなり待たなければなるまいので、スタジオライフの勇輔さんで手を打っておこうとも思うが、はてさてどうなるやら？って、勇輔さんのは観に行くんだった。この人だけは割と好きなので、今回は主役でもあるし、観ない手はないだろうと判断の末。

とにかく、楽しみな舞台が多い来週です！