劇団メタリック農家 in しもきた空間リバティ ソワレ
以前、共演した先輩(同期だけど)が出演との事で観劇。それ以前にこの劇団は一度観て見たいと思っていた所なので、先輩が出演してくれて好都合だった。先輩、ナイスです!
話は森の中にひっそりと建つ、経営不振な教会の結婚式場。その厨房には恋人同士のシェフ、千鶴と鷹岡がいた。個性豊かな仕事仲間に囲まれて生活していた彼らに。ある日、千鶴の妊娠が発覚する。しかし鷹岡の顔は浮かない。彼には隠された「ある過去」があった。
彼がまだ14歳と幼かった頃、いわゆる性的サディズムですずめや鳩などの動物を虐待し、社会的に排除されていた時期があったのだった。これが明らかになることで、周囲の反応は冷ややかになる。同じように、千鶴も鷹岡を信じる心に自信がなくなっていた。「今はもう大丈夫」と自分に言い聞かせても、信じようとしない自分がいた。そんな時、先輩シェフから鳩の話を聞く。「鶏や魚はすぐに血抜きをして臭みが残らないようにするが、鳩は血がまわった方がうまみが増すから、じわじわと殺していくんだ」
数年後、親の勧めた縁談で家庭を築いた千鶴の元に、一つの包みが送られてくる。中には綺麗な花束と、血まみれの鳩が入っていた…。
粗く書きました。また後日、訂正を加えたいと思います。
結構しつこい話だったけど、演出もすっきりしていて楽しめました。役者としてはちょっと不足だったように思う主役だったけど、演出家としては素晴らしいものを持っている。在る才能は、早いうちから開花するものなのね。大物になれるわ、葛木英さんは。鷹岡を演じた彼は、根が優しすぎるのかしら?サディストを感じさせない。まったく感じない。包丁を握っていても、殺す気配が感じられない。怒れない役者は損をするというけど、本当だ。これは千鶴の母親を演じた人にも言えること。多分、嫌味な感じの設定なんだろうけど、娘の大事を思って「忠告するにとどまって」いた。この劇団の中では一番好きなタイプの演技をする人だけに、やっぱり惜しい感じ。竹子役の古市海見子さんは、眼力で笑わせる人。ここの芝居はテレビ的なナチュラル芝居をする人が多いみたいだが、その中でももっとも演劇チックに芝居をする人だ。良い意味で、場にスパイス的要素をもたらしてくれる。そのほか男性陣も負けてはいなかった。それぞれ個性があって、飽きない芝居をしていた。良い劇団には、良い役者がそろうねぇ。私の先輩も、今回は彼女の「地」だった気がするが、それなりに溶け込んでいたと思う。
途中、「そこまで引っ張んないで下さい」と思うところもあったが、場転がうまいからゼロサムで。
追加:非現実から現実に戻るきっかけになる言葉を千鶴の母親が叫ぶシーン。「人狂い!」と聞こえ、演劇なのに「きち○い」なんて言わずにいるんだ、珍しいな。と思っていたら、実は「人殺し」だったと後で聞き、納得。言い間違えた本人はかなり凹んでいたらしいが、そんなことない。間違っていたけど、舞台としては成立していた。大丈夫ですよ、家元!
以前、共演した先輩(同期だけど)が出演との事で観劇。それ以前にこの劇団は一度観て見たいと思っていた所なので、先輩が出演してくれて好都合だった。先輩、ナイスです!
話は森の中にひっそりと建つ、経営不振な教会の結婚式場。その厨房には恋人同士のシェフ、千鶴と鷹岡がいた。個性豊かな仕事仲間に囲まれて生活していた彼らに。ある日、千鶴の妊娠が発覚する。しかし鷹岡の顔は浮かない。彼には隠された「ある過去」があった。
彼がまだ14歳と幼かった頃、いわゆる性的サディズムですずめや鳩などの動物を虐待し、社会的に排除されていた時期があったのだった。これが明らかになることで、周囲の反応は冷ややかになる。同じように、千鶴も鷹岡を信じる心に自信がなくなっていた。「今はもう大丈夫」と自分に言い聞かせても、信じようとしない自分がいた。そんな時、先輩シェフから鳩の話を聞く。「鶏や魚はすぐに血抜きをして臭みが残らないようにするが、鳩は血がまわった方がうまみが増すから、じわじわと殺していくんだ」
数年後、親の勧めた縁談で家庭を築いた千鶴の元に、一つの包みが送られてくる。中には綺麗な花束と、血まみれの鳩が入っていた…。
粗く書きました。また後日、訂正を加えたいと思います。
結構しつこい話だったけど、演出もすっきりしていて楽しめました。役者としてはちょっと不足だったように思う主役だったけど、演出家としては素晴らしいものを持っている。在る才能は、早いうちから開花するものなのね。大物になれるわ、葛木英さんは。鷹岡を演じた彼は、根が優しすぎるのかしら?サディストを感じさせない。まったく感じない。包丁を握っていても、殺す気配が感じられない。怒れない役者は損をするというけど、本当だ。これは千鶴の母親を演じた人にも言えること。多分、嫌味な感じの設定なんだろうけど、娘の大事を思って「忠告するにとどまって」いた。この劇団の中では一番好きなタイプの演技をする人だけに、やっぱり惜しい感じ。竹子役の古市海見子さんは、眼力で笑わせる人。ここの芝居はテレビ的なナチュラル芝居をする人が多いみたいだが、その中でももっとも演劇チックに芝居をする人だ。良い意味で、場にスパイス的要素をもたらしてくれる。そのほか男性陣も負けてはいなかった。それぞれ個性があって、飽きない芝居をしていた。良い劇団には、良い役者がそろうねぇ。私の先輩も、今回は彼女の「地」だった気がするが、それなりに溶け込んでいたと思う。
途中、「そこまで引っ張んないで下さい」と思うところもあったが、場転がうまいからゼロサムで。
追加:非現実から現実に戻るきっかけになる言葉を千鶴の母親が叫ぶシーン。「人狂い!」と聞こえ、演劇なのに「きち○い」なんて言わずにいるんだ、珍しいな。と思っていたら、実は「人殺し」だったと後で聞き、納得。言い間違えた本人はかなり凹んでいたらしいが、そんなことない。間違っていたけど、舞台としては成立していた。大丈夫ですよ、家元!