2022年→2023年 | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

あけましておめでとうございます。

(という言葉が不愉快な方もおられるかもしれませんが……)

旧年中は大変お世話になりました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

じつは、

2022年は、1冊も本を出しませんでした!

コロナが終息しない不安と心配で、

すっかり仕事が手につかなくなり、

2021年はアンソロジーと共著の2冊のみで、

2022年は、ついに0冊にまで……。

 

私は兼業ではなく、本の印税だけで生活しているので、

死活問題です……。

病気していると、なにかとお金がかかりますし。

 

もうすでに猛省して、

仕事量を増やしています。

なので、

2023年はいろいろ本が出る予定です!

どうかよろしくお願いいたします<(_ _)>

 

すでに予約開始になっている本が2冊あります!

予約というのは、本の運命さえ左右する、

じつはとても助かる、ありがたいものでして、

もしよろしかったら、お願いいたします。

(ネット書店だけでなく、実書店でも予約は可能です)

 

 

『うんこ文学』ちくま文庫

 

 

生きるかなしみとしての排泄、漏らすせつなさを、

見事に描き切った文学作品を集めたアンソロジーです。

ずっと出したいと思っていた念願の1冊です!

すごいタイトルですが、どうかお読みいただけるとありがたです。

「うんこ」という言葉には、

下品、汚い、下ネタ、笑い……といったイメージがありますが、

読み終わったときに、それが少しでも変わっていたら、

嬉しいなあと思います。

 

『うんこ文学』刊行記念の講座もあります。

NHK文化センターです。

オンラインですので、全国どこからでもご参加いただけます。

外出が難しい人も大丈夫です。

ぜひご参加ください!

 

 

『自分疲れ ココロとカラダのあいだ』ちくま文庫

 

 

 

自分疲れ: ココロとカラダのあいだ (シリーズ「あいだで考える」)

 

創元社から刊行される

「あいだで考える」というシリーズの

1冊目として刊行されます。

 

人は生まれてからずっと自分ですし、

いつも自分の視点からしかものを見られません。

自分にとって自分はどうしたって特別ですが、

だからといって、

自分を気に入っているとは限りません。

自分の性格がいやだったり、

自分の体がいやだったり……。

ともかく、ずっと自分でいることは、疲れることだと思います。

 

これまで心と体の関係というようなことは、

科学的、あるいは心理学的に語られることが多かったですが、

それだけだと、

箸でつまめるものだけつまんでいるような、

残されたスープのようなものが、どうしても気になります。

そこで、今回は、

文学のほうから、

それを語ってみようという試みでもあります。

 

読んだ方といっしょに考えていく「弱い本」なので、

ぜひ多くの方にお読みいただいて、

ご感想をお聞かせいただけると、ありがたいです。

 

……

 

そのほかに、

文庫が2冊、出る予定です。

 

私が編者の本も出る予定です。

 

アンソロジーも2冊、出る予定です。

 

ほぼ決まっているのは、それくらいです。

あとはこれから、がんばって書きます。

 

単行本のご依頼を、

ありがたいことに、何冊もいただいているので、

それらを、今年こそは遅れずに書きたいと思っています。

 

また、連載に関しても、

「六人部屋の十三年間」を中断してしまっているので、

再開させてもらえるようなら、

再開したいと思っています。

 

月刊「みすず」での、

カフカの『変身』の新訳とスローリーディンの連載も,

8月号まで続きます。

 

 

「訪問看護と介護」(医学書院)で連載させていただいていた、

榊原千秋さんとの往復書簡『往復郵「便」』は、

昨年の11-12月号で終わりました。

最後の回のタイトルは「漏らすロボット」です。

 

訪問看護と介護 2022年 11月号 そのとき精神科訪問看護で何ができるか――不完全燃焼事例から考えてみる

 

 

福音館書店の「母の友」にも、

今年もまた、

宮古島の昔話の再話を掲載していただける予定です。

 

 

NHKラジオ深夜便での『絶望名言』の放送は、

毎年の契約更新なので、

4月以降も続くがどうか、まだわからないのですが、

(NHKに寄せられる反響と、聴いてくださる人の数次第です)

今年の3月までは確実に続きます。

毎月第4日曜日の深夜28時(月曜日午前4時)です。

私としては、まだまだ紹介したい人が多いので、

続けられたらいいなあと願っています。

 

 

イベント系は、ひきつづき外出はこわいので、

オンラインのみですが、

オンラインに関しては、積極的にやっていきたいと思っています。

上記しましたように、

NHK文化センターでもやらせていただきます。

 

 

それから、

昨年の12月、読書会を始めました!

今年から本格的にスタートです。

これがとても楽しみです!

 

 

いつでもご参加いただけますので、ぜひお気軽に!

毎月の課題本は、このブログやTwitterなどでもお知らせしていきます。

1月は『お菓子放浪記』(西村滋)

最近の私のイチオシ本です。

 

 

というわけで、

今年は心を入れかえて、がんばろうと思っています!

とはいえ、基礎疾患のある身としては、

コロナがこわいです……。

その他にも、

いろいろ不安や心配はつきませんが、

まあ、人生に何の問題もなければ、

そもそも本なんて必要ないかもしれませんし、

倒れたままの人──自分も含め──に向けて、

これからも本を作っていけたらと願っています。

 

応援してくださいとお願いするのは、ずうずうしいですが、

もし応援していただけたら、とても嬉しいです。