NHKラジオ第1の
「著者に聞きたい本のツボ」というコーナーに、
安部ねり(安部公房の娘さん)が出演されました。
『安部公房伝』(新潮社)
という本を出されたので、
それについてお話をされました。
安部公房伝/安部 ねり

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私は聞き損ねてしまったのですが、
ある方のご厚意で聞くことができました。
安部公房が、
「作家より劇作家のほうが偉いんだ」
と言って、
ねりさんが書類などを書くとき、
父親の職業は「劇作家」と書くように言っていたとか。
意外です。
ねりさんが、
「世の中に、なぜ小説というものがあるの?」と聞いたときに、
「むかしむかし、あるところに……という物語性というものが小説の原動力で……」
は話し始めたというエピソードも興味深かったです。
その先が聞きたかった!
いずれ、放送の一部が、ここにアップされるのではないかと思います。
ラジオあさいちばん「著者に聞きたい本のツボ」
私は、ねりさんに一度だけお会いしたことがあります。
安部公房の奥さんの真知さんの葬儀のときだったと思うので、
もうずいぶん前です。
とても凛とした方で、いまだに印象に残っています。
今回、放送を聞いて、
変わらない印象を持ちました。
ねりさんとの対談で、大江健三郎さんが、
「もしかしたら日本で全集を全部読んでおもしろい二人の作家の一人だと思うんです」
とおっしゃったそうです。
先の本にも載っています。
本当にそう思います。
安部公房全集全30巻は素晴らしい全集です。
安部公房全集全30巻