先週、母が再び韓国へやって来た。一週間滞在して、また家事一切を受け持ってくれた。母が滞在している間に、一人でやるにはちょっと大変なこと、今まで伸ばし伸ばしにしていたことを片付けることにした。


まず、息子の予防接種をしに保健所に行った。保健所には母にも付き添ってもらった。息子にとっては初のタクシー乗車。車内が暑かったのか、予防接種に行くのが分かったのか、初めての乗車が怖かったのか、タクシーの中で泣いていた。今回受けた予防接種は、3種混合とポリオ。右の太ももにポリオを打った時は、痛くなかったのかすやすや寝ていた息子だが、左の太ももに3種混合を打ったら、ギャァーと泣き出した。子供が注射を打たれるのを見るのはまだ慣れない。


その他、妊娠中から時々ズキズキと疼いていた虫歯の治療をしに歯医者に行ったり、新たな口座を開設しに銀行に行ったり、買い物に行ったり、韓医院に行ったり、入院中に撮影してもらった息子の写真を産後処理院に取りに行ったりと、それはもう忙しかった。


家事はすべて母にしてもらって楽だったはずなのに、毎日外出していた疲れが出たのか、母が日本に返ってから、また口唇炎が再発するわ、寝違えるわ、軽い風邪を引くわ、息子は機嫌が悪いのかギャンギャン泣くわで大変であった。


またしても母に負んぶに抱っこだった。母にはいくら感謝してもし切れない。母ってやっぱり凄いなと改めて感じた一週間であった。


☆ ☆ ☆


昨日、突然ヨガの先生が家に遊びに来た。予定を繰り上げて、1週間前にインドから帰ってきていたとのこと。インドでのヨガ修行の話やインドの話、育児の話と、久しぶりの再会に話に花が咲いた。お土産に手工芸で一点物のヨガバッグとアシュタンガヨガ・マイソールのタンクトップを頂いた。


ヨガの先生はまだ独身だというのに、赤ちゃんの扱いが本当に上手で驚いた。子持ちの私なんかよりもずっと知識が豊富だし、あやし方一つにしても私よりもずっとずっと上手い。母親としてショックだったのは、息子が私に向けたことのないような笑顔を何度も何度も彼女に向けたということだ。彼女が抱っこすればすやすやと眠り、あやせば途端に機嫌が良くなり、この上ない笑顔を返す。正直言って、彼女に嫉妬してしまった。


「なぜ、そんなに上手なの?」と聞いたら、「昔、私は町内の子供たちの面倒を見ていたのよ。それに、甥っ子姪っ子の面倒も私が見たしね」と言った。


『私って、母親業に向いてないのかしら?』と元々ない自信を更に喪失しかけたが、だから今が学ぶチャンスなんだと思い直した。そして、反省した。


今まで私は、いかに自分の時間を作るかに躍起になっていた。いかに家事をスムーズに終わらせ、息子を寝かしつけ、自分の時間を作るかを一番に考えていた。息子に対するヨガの先生の姿を見て、今までの私の考えは母親として間違っていたと感じた。今後は、息子との時間を最優先して、息子ともっと遊んで、もっともっと家族の時間を大切にしていこうと思った。そう気付かせてくれてヨガの先生に感謝である。