38 | 私の欠片

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しのぶが嫌われるのにはもう一つ理由があった。

不潔な子だった。

少し臭く、服は二枚しか持ち合わせが無いのか交互に着回す。

同じクラスの子達は段々気付く。

男子はよくしのぶに

『貧乏。貧乏。』

と乱暴な言葉をしのぶに浴びせたが、しのぶは怒るわけでもなく気に留めていない感じで振る舞っていた。
本当はそういうフリをしていただけかも知れないが。

頭はフケがたくさんあって髪がベタベタしていた。

そんなしのぶではあったが私は特に嫌いにはならなかった。

野良猫みたいだが悪い子ではないのだ。



その頃、クラスは美由紀ちゃんが結構仕切るようになっていた。

美由紀ちゃんはしのぶの事が嫌いなのだろう。

美由紀ちゃんは時折、男子に混じってしのぶの嫌がりそうな事を言ってからかった。

でもしのぶはいつも通り特に気に留めていないような感じで振る舞った。

美由紀ちゃんは多分面白くなかったと思う。