11 | 私の欠片

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新しい保育園でのお話。

新しい保育園で私はワンパクだった。

男子の比率が多い保育園とあって男子と遊ぶことが多かった。

いつも正孝(まさたか)と弘文(ひろふみ)と遊んでいた。

本当は理(おさむ)と遊びたかったのだが理の前だと照れもあり素直になれなかった。

理は保育園で一番カッコイイ子で人気者だった。

多分好きだった。

憧れに近い感情だったと思う。

だからこそ恥ずかしくて素直になれない。

逆に正孝や弘文の前では強気でわがままな子だった。
お人形よりも車のおもちゃの方が好き。

そんな子だった。



話しは変わりその頃辺りから篠井の祖父の体の調子が著しく悪くなった。

脳系の病気で何が悪いのかは覚えていないが。

働けなくなっていた。

言語も上手く話せない感じだった。

半寝たきり状態で歩くのに杖を要する程だった。

その事もあり祖母が働き出した。

働き先は電車で二駅先にある競馬場内の食堂。

そこで汗水流して働く祖母を母に連れられて何度か見た。

一生懸命働く祖母の事が大好きだった。