10 | 私の欠片

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儀式も終わり祖母は教祖みたいな人にお布施を渡し、たくさんお礼を言っていた。
車に乗り七見の家に向かう。

帰りは父の運転。


祖母は良昭おじさんに
『目が変わった。何かが抜け落ちた感じだね。よかった。よかった』

と言った。

良昭おじさんは曖昧に返事した。


私から見て良明おじさんは全然変わっていないと思う。

元々何も憑いてなかったと思う。


良昭おじさんの肩が真っ赤になっているのがチラッと見えて私は思わず泣いてしまった。

私は泣きながら良昭おじさんに『痛い?痛い?』
と聞いた。

良昭おじさんは
『大丈夫だよ。怖かったねえ』

と私の頭を暫く擦っていた。



父に七見の家からの帰り道色々聞いたら
『お祖母ちゃんは一度言い出したらキリがないからねぇ』

と父も諦めたように私に言った。

宗教を全否定するわけではないが本人は気付かないが周りは本当に振り回される。

七見の家がいい例だ。

因みに父は一応霊感有りらしいが(真偽は不明)良昭おじさんに何か憑いていると感じたことはないらしい。