株式が卓越したリターンを生む上で、配当がなくてはならないほど重要なのは、それが【信頼】の印となるからだ。

配当が支払われていれば、決算に間違いがないということが投資家にもわかる。

経営陣が会社は黒字だというとき、株主は、だれはばかることなくこういっていい。


「金をみせてくれ!」

金をみせてきた会社は、最高のリターンを達成してきた。


配当、配当とここまで力説すれば、ウォーレン・バフェットを崇拝する向きは今頃、呆れて首を振っていることだろう。

私もファンのひとりとして、バフェットの「無配、キャッシュ温存主義」がなぜか大成功を収めたのか、ここで説明しておきたい。

バフェットの投資会社、バークシャー・ハザウェイは、1967年に10セントの配当を支払ったきり、無配を続けている。バフェット本人が配当支払いに断固反対で、草創期に取締役会が配当支払いを議決したとき、自分がトイレに行っていたと言い張っている。

配当を支払うこと無く、バークシャー・ハザウェイは過去40年にわたり飛び抜けた運用成績を達成してきた。


バークシャーが配当を支払わない最大の理由は、税金だ。

2003年、ニュース番組でインタビューされたとき、バフェットはこう語っている。

「税金を取られないなら、配当を支払うのもいいだろう」



配当は受け取ると同時に課税される。

ようするに、事業を拡大するなり、他社を買収するなり、自社株を買い戻すなりして、企業が利益を建設的な投資に振り向け、それがうまくいけば、投資家に課せられる税金は将来に先送りされる。


だが、利益を投資に向けて、それがうまくいったかどうかは、大抵の場合、誰もわからない。

経営陣がやみくもに設備投資に利益を注ぎ込み、投資家のリターンがかえって押し下げられた例は、いくらでもある。

また、キャッシュが有り余るほどある企業では、コスト管理が緩みやすい。


特別手当として散財したり、豪華な自社ビルを建てるようになる。

経済学者はこれを「エージェンシー・コスト(代理人費用)」と呼んでいる。
これはオーナー経営者でないかぎり、どの組織にも多かれ少なかれ存在する。



ウォーレンバフェットは、流石というべきか、この点で極めて稀な経営者のひとりで、節度と意志と動機を保って、落とし穴という落とし穴を見事に避けてきた。


常に株主と同列におくことで、自分と自分の株主に直接にして最大の利益をもたらすために行動してきた。


その上、バフェットの投資戦略は、健全なキャッシュフローを生む株式や事業に焦点を絞っている。

健全なキャッシュフローとは企業が配当を支払うための必要条件だ。


「我々が買収候補として選好みするのはキャッシュを生む事業であって、それを消費する事業ではない」

1980年代の年次報告書で述べている。



バフェットの投資目標とは、安定したキャッシュフローを生む会社を適正価格で買収することであり、これはつまり、配当を再投資する投資家の行動そっくりそのままだ。



他社の経営陣が、バフェットと同じくらい株主との間に近い関係を築いていれば、配当の意味はずっと小さくなるだろう。

だが、大抵の場合、株主の目標と経営陣の目標はは、ときには大きく、食い違っている。


株式投資の未来より。  著者ジェレミー・シーゲル





そう言えばさ。。


資産1000億円あったとします。

自動車なに乗りますか??


普通はプリウスとかシーマとかいいますよね?

私は1000億円の資産があったら軽を乗りたいです。

「だって信号だらけで到着する時間が変わらないじゃないですか?」



こんな経営者がもしも、この世に存在したら投資したいくらいです。
1000億円あって食事は「卵かけごはん」のみ。

最高です(笑)



ウォーレンバフェットは5兆600円億円の資産があって中古のシボレーを乗り、食事はハンバーガー、飲み物はチェリーコーク。




いいですか・・・。


無配の成長株という話に戻りますが。。


こんな経営者なら信じるに足りる。無配でもOKでしょう。。

本当に私生活からコスト管理が非常に厳しく、理想的です。給料倍上げてもお願いしたいです。

しかし・・こんな人は世界に何人おりますかね?


ほとんどいないですね~~。。


ましてや、他人の経営者を信じて株主のお金を預けるのですから、無配で温存しても信じられない。

「黒字なら金を見せてくれ!」(配当してくれ)

というのは正しい考えであると思います。。


結局、バフェットも投資事業で安定したキャッシュフローを生みだす会社を買収・株買いするのですから配当再投資と同じ手法なんですよ。


配当再投資は実は非常に合理的な手法で、配当を得る時、税金はかかります。株を買う時手数料はかかりますが、最小限の低コスト運営の投資法であると思います。。