前回の話
・限界①
それは、ある日の夕方のこと。
いつもの通り川の道をジョギングしていたら、左の踵に強烈な痛みを感じて歩くことができなくなった。
痛みでしばしば立ち止まり、左足を引きずるように帰宅。
その痛みを発症した日から、満足に走れなく、いや歩けなくなった。
そりゃあ走り始めてから、まったく健康上のトラブルがなかったとは言えない。
膝によく痛みを感じていたし、もともと高校の時、車と接触しかけて自転車から転げ落ちた反動で、左右の着地の仕方が異なっていることも分かっていた。
大学時代に履いていた靴の踵は、左右がとんでもないほどの擦り切れ方をしていた。
(左右対称に擦り切れるのが正しいのに、まさかの平行だった)
だから運動を始めてから、左右差を必要以上に意識してしまったことで捻挫した方の左足の踝を痛めたこともあった。
その後も癖が抜けきれないのか内踝が痛むこともあり、それでも走り続けた結果、踵を地面につけられなくなり、日々の歩行にすら支障が出るようになってしまった。
ほぼ毎日サロンパスやロキソニンテープを貼る毎日。
捻挫用のサポーターやテーピングも、出かけもしないのに念入りに行った。
そこから、私が家に文字通り引きこもるようになるのは必然でもあり。
何より、家の中ですら満足に歩けないのだ。
トイレすらも足を引きずりながら行く。痛みを感じずに済むのは、入浴中と就寝中のみ。
ずっと踵を着けなければ治るかなと考え、一日中ベッドの上で寝ていたこともしばしば。
整形外科を訪れたこともあるが、これまた何の成果も手がかりも得られない。
せいぜい、インソールを勧められ、スニーカーを履くように指導されたくらいだ。
底のしっかりした靴を履けと言われるか・・・
痛み止めを処方するとか、そんなもんだ
世の中には、急激な足裏や踵の痛みを発症させる例は多い。
運動関係なく日常生活の中で、ある日急に痛みが走って動けなくなることもある。
事実、親戚数人が経験していた。
踵にトゲができているだとか偏平足だとか、一見それっぽい原因もネット上では乱立しているが、それは間違いだと思う。
踵が痛む人間の踵がたまたまそうなっていただけで、健康な人間の踵にも大抵トゲはできていると聞いたことがある。
こういった骨に原因がないような痛みはレントゲンで分かることもなく、正直いって患者のヒアリングで医者が勝手に想像するだけだと思う。
こういう分野で、現代医学は弱いなと実感させられた。
事実、レントゲンで調べても不明、エコー検査で調べても不明。最新の機械を使っても、この痛みひとつ解明してはくれなかった。
私の左足には、何一つ異常がない。健康そのもの。
医者も首を傾げるばかり。
なのに現象として痛みがあって私は歩けない。
これをどう説明する?
ここで私が
「ヤケになって走ってたんスよ」
とでも言えば、
「じゃあ筋膜の炎症ですね」
なんて病名が下されるのだろう。
事実ではなく、原因から結果を見つけるように。
私はそれをしなかった。
結局、何も分からず診断も下されてないにも関わらず病院は治療を始めようとした。
原因も何も分からないのに、よくもまあ、そんな適当なことをするものだ。
確かに痛がってる患者が目の前にいる以上、何かをするのが医者の仕事。
仕方がないとは思うが、なんだか。
その時は電気治療的な何かをしてくれたように思うが、通うことはなかった。
無駄だろうと直感で判断した。
・・・・・・
足裏の記事になっとる!
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