☆間違いだらけのお庭づくり☆

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     ゆさまの雑木のお庭と奈良のお山の風景のブログ。


 

岐阜県高山市一ノ宮町 位山

2026年2月22日

 

周囲の北アルプスの山々を覆うように被さる雲の緞帳(どんちょう)は、朝のドラマを諦めるには充分な理由になった。

まぁ…、朝から山々を拝めただけでも良かったな。うつむく顔に強い光線が当たった

顔を上げたら見えた景色。

このドラマはほんの一瞬の出来事だったけど、凍りついた気持ちを溶かすには充分だった。

琥珀色の空に包まれた御嶽山が美しかった(≧∀≦)

 

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飛騨高山に来たのは前の日だった。

当初、雪山でテン泊の予定だったけど、あまりに気候が暖かいから、ちょっと雪山って気分でもないなってことで、登山とスキーの両方を楽しめる位山に決めた。

1日目はゆっくり位山を満喫して、2日目の午前中だけサクッと滑って帰ろかって感じだったんだけど、どうせなら1日目は滑り倒して、2日目にサクッと登って帰ろか…って変更になった。

そのおかげで、前日は1日中、スキー場から自分たちを取り囲む北アルプスの山々や乗鞍岳、御嶽山の展望が楽しめた。

2日目、日が登る前から位山に登り始めたが北アルプスにはずっと緞帳の雲が被さっていた。天気予報では午前中は晴れの予報だったのが、急に曇になりなった。午後から雨の予報だから仕方ないか。もう劇場を閉めますよ!って言われてるようなギリギリ具合で、稜線のすぐ上に雲が被さっている。位山の麓からは乗鞍岳は手前の小山に隠れて見えないから分からないが、前日に自分たちを取り囲んでいた山々のうち一番右に見える御嶽山だけが緞帳から免れてその威容を眺められた。でも、そっちは日の出の方角じゃないんだよなぁ…。

日の出の時間、北アルプスの方を見ながら今日はやっぱり(日の出は)無理だねぇって落胆する。

ちょっと休憩でもしましょか…って景色そっちのけで喋ってたらサッと目の前が明るくなった。エッ?てカメラを手に取って撮ってみたけど、山の上に掛かった雲の上に出た光線は強過ぎて、フレアやらゴーストやらで写真にならへんやん。ならばと光線を外して撮ってみたけどドラマは休憩の間の一瞬で終わってしまった。

位山の山頂付近は位山自体がガスの中に入ってしまって周囲の展望は真っ白だった。北アルプスの反対方向に白山も眺められるというから、それを楽しみにしていたんだけど、残念ながらそれもガスの中だった。午前中は晴れって言ってたのになぁ…。

 

下山途中、北アルプスの展望が見えた(≧▽≦)

 

位山は日本二百名山に選定されている。

山はどんな山でも楽しいので、あまり〇〇名山みたいな縛りにはこだわらないけど、名山と言われる山にはなるほどなぁって納得する理由はある。

位山は、何と言っても神の山として古い歴史があり地域に深く根ざした山というのが魅力。そして、堅苦しいことを抜きにしても、メッチャ展望が良い山でもある。

まず、飛騨の国の一の宮、水無神宮の奥宮として山自体が御神体とされている。神話の時代から神として崇められ、その深い歴史や皇室との関わりなども興味深い。位山の山頂付近には位山巨石群があって、天岩戸(あまのいわど)などは古代の祭祀遺跡とも言われる。周囲の深い森の厳かな雰囲気も含めて神が宿る山として神秘的な雰囲気を持っている。

地理的には中央分水嶺に位置しており、この山を源として日本海側には宮川が、太平洋側には飛騨川が流れている。

標高1529mと特別高い山では無いけど、飛騨高地の周囲の山々を見下ろす独立峰だ。大昔、山は人が立ち入ってはいけない恐ろしいものとして畏怖された。アルプスや乗鞍岳、御嶽山などはさらに遠く高い存在で人々にとっては未知の世界だっただろう。空白地帯とか黄泉(よみ)の世界として認識されていたかも知れない。それに比べると位山は飛騨市街のすぐそばにあり、人々の暮らしには比較的近い存在だった。豊かな自然と豊かな水を南北に生み出す山は畏怖とともに恵みの神としても崇められた。そして決して近づくことができない黄泉の国を眺められる神聖な場所となった。そんなところではなかろうか?

 

下山してきたら雲の中に居た乗鞍岳が再び姿を見せてくれた(≧▽≦)

 

山の中では湿っぽい空気が、余計にこの山の厳かで神秘的な雰囲気を醸し出していた。雲はまだまだ高くて、すぐに雨が降りそうな雰囲気は無かった。山の姿だけが無くなっていくのがもどかしい。

山頂付近では風が強く展望も無いので長く留まることも諦めた。

山頂近くの天岩戸(あまのいわど)では、ちょいちょい、ちょいちょいって天照大神を誘い出そうと試みたが、ゆさまの誘いのって出てきてくれる訳もなく、天気が回復することは無かった。

下山の途中、展望があるところまで戻ってきたころ、北アルプスの展望があったので、コーヒーを飲みながらゆっくり過ごした。緞帳は無くなって青い空が広がっていた。

登ってみたら、巨石群がある巨石群ルートにも興味が湧いてきたし、「飛騨の五木※」として保護された豊かな自然林もとても綺麗だった。春から秋にかけてショウジョウバカマやイワウチワなどの山野草やサラサドウダンの花が楽しめるらしい。

なんて考えながら麓まで降りてきたら、北アルプスの緞帳は既に幕を降ろして、御嶽山も下山とともにガスの中に消えていった。

豊かな自然の中を歩いた位山は、その魅力の一つである周囲の展望が無くても、総じて楽しめる山だった(≧▽≦)

 

※飛騨五木=​ヒノキ、サワラ、ネズコ(クロベ)、アスナロ、ヒメコマツ(キタゴヨウ)