霜が降りる前に | カエルのある事ない事

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日記も物語の仲間っていうことで。



ヘニング・マンケルさんのヴァランダーシリーズの
番外編として書かれた娘のリンダのお話。

最初に読んだのが『五番目の女』
それがとても面白かったので
シリーズを全部読むハメに^^;
けど、マンケルさんももう亡くなりました。
私の好きな作家さんがまた一人減ってしまった。

この『霜が降りる前に』は
カルト集団のお話です。
宗教テロを起こそうとしている教祖がいて
その人も過去に自分が信じた神のような人がいたけれど
裏切られた経験があり
その事がかなりのトラウマになっている。
けれど、実際は自分も同じ事をしているんじゃないの?
というなぁんか心の弱さ、ずるさを持ってるように思う。

リンダも父との摩擦やなんかを感じながらも
結局父の後を追うような道に進んで行く。
似た者同士できっとこれから先も
喧嘩したりしながらもお互いを認め合う
良い親娘関係を築くんだろうなぁ   と思える
いい作品になっていると思う。