カエル姫です。

 

 

大阪:阿倍野の漆ギャラリー「舎林」に行ってきた。

輪島の朝市通りに店舗と工房を構えていた「吉田漆器工房」の展示会。

 

輪島の朝市通り

お正月の地震と火災でどちらも被災し焼けてしまった。

もう一軒別場所に建物があり、現在はそちらで仕事が続けられている、とのこと。

 

今回の展示会は吉田漆器工房の作品と、吉田工房の器に漆絵作家;島田玲奈さんが漆絵を施した作品が並んでいた。

初日には行けず3日目に行ったら、既に漆絵の大半は売約済み

3点残っていた内の1点を手に入れた。

 

黒のオーバル皿の中央に小さなクジラが泳いでいる。

吉田さん曰く、怜奈さんの描いたクジラの中で一番大きなクジラ、とのこと。

 

漆絵と言えば蒔絵風の伝統的なものが多いけど、怜奈さんの作品は小さなキャラクター風のもので若い女性らしい可愛い作品。一つは持っていたい。

 

「震災の後、怜奈さんは仕事を再開されてますか?」私の問いに返ってきたのは

「震災で亡くなったの。」思いもかけない言葉だった。

しばらく茫然

 

輪島の漆作家たちとは展示会などで縁があり、震災後もSNSなどに発信する彼らの動向をチェックして無事を確認していた。みな被災から何とか立ち上がろうとしていた。

知り合いはみな無事だと勝手に思い込んでいた。

亡くなった人がいたんだ…

 

地震のあと、募金するくらいで何も応援できていない。

今回は懇意にしていた舎林さんに輪島の吉田さんがやって来ると聞き、駆けつけた。

怜奈さんのクジラのオーバル皿と、飛びカンナ(本来は焼物に施す技法)の木地に吉田さんが漆で仕上げる受注生産のフリーカップを注文した。

こんな時なので完成時期は未定、急ぎはしない。

 

しばらく足が遠のいていた展示会

輪島の作家の展示会があれば覘いてみよう

それぐらいしか出来ないのだから。

 

フリーカップ、完成が楽しみだ カエル