カエル姫です。
ちょうど2カ月前長浜で盆梅展を見た後、朝ドラ「カムカムエブリバディ」のロケ地となった五箇荘の大城神社まで足を伸ばしました。
神社参拝のあと、周辺の土蔵が並ぶ風情あるお屋敷群が気になったけど、既に夕刻。
時を改めて見学に訪れることに。
4月16日、近江商人の里:五箇荘を再訪。
まずは近江商人博物館で事前情報インプット。
近江商人博物館
常設展では、てんびん棒1本から豪商へと立身出世した近江商人の軌跡を紹介
企画展では4/1~8/21まで「商家の家訓展」開催
農家の兼業として、湖国の名産を地方に行商し地方の名産をさらに行商し、地道な努力で財を成した近江商人。ケチではなく始末に励み質素倹約を旨とし財を成しても驕らず、売手よし、買手よし、世間よしの三方よしの共存共栄の精神を貫いた生き様。その家訓は今も学ぶべきものがあります。いやあ、勉強になるわ。
博物館の向かいは五箇荘小学校
旅館のような佇まいの小学校でした
博物館のあとは公開中のお屋敷巡り。
まずは藤井彦四郎邸
近江商人の典型とも言われる藤井邸には、天秤棒をかついだシンボル彫刻が
明治40(1907)年、藤井糸店創業。化学繊維人絹やスキー毛糸で一代で財を成す。自身の構想で作庭した大庭園や迎賓館は総桧造りで贅を尽くしているが、生活の場は質素簡潔。
外村繁邸(外村繁文学館)
2階から中庭を見る
近江商人の名家:外村家の分家、外村吉太郎は明治40(1907)年独立。呉服木綿問屋として活躍。三男繁は「筏」で野間文学賞受賞、作家。その生家かつ記念館として作品も展示。
近江商人の屋敷としての外村家の家訓
〇互いに譲り相和し業務に努力すべし
〇今日成し得べき事は明日に延ばすことなかれ
〇正しき心がけをもって身の潔白を保つべし
〇言行を慎み無益の交わりをなすことなかれ
〇温顔もって人に接し心の平静を期すべし
なんと、妻向けの心得も
〇雌鶏暁を告げざること 女が出しゃばる家は繁栄しないのたとえ
〇お佛供米朝夕欠かさず、妻女の勤めなり
〇一粒の米、粗末にならざること
〇主人下帯、わが湯巻類、必ず自分にて洗うこと 女中に主人や自分の下着まで洗わせないという節度の大切さ
〇午前中女中に小言いわざること
〇酒燗熱からず温からず妻女勤めなり 何事も程良く気配りすること
うーむ、妻女だけじゃなくすべからく人としてそうありたいね。
中江準五郎邸
明治38(1905)年 三中井呉服店発足、昭和9(1934)年 (株)三中井百貨店に改称。戦前には朝鮮半島・中国大陸で20余店舗を擁する大百貨店として隆盛を誇るが、敗戦で衰退。三中井を経営した中江家の一族が昭和8(1933)年に建築した邸宅。
どの屋敷も派手さはないけど質実剛健、
クオリティの高いいい住まいです。
そして近江商人の精神「三方よし」は、人は宝とし奉公人を大切にし次世代の人材を育て、財は社会に還元すること、社会貢献を実践。
現在の経営者にも政治家にも見習ってほしい