Yさんは先日、風邪を引いてから食欲がない。

もともと『風邪を引いたから食欲がない』が口癖だった。


でも今回は本当に食欲がなくって、食べられないようだ。

もう風邪声もなおっているし、風邪薬も飲んでいないのに、食欲だけが戻らない。


『風邪を引いたから食欲がない』を口癖にしていても、結局食べる量はOKサインを出せる程度は食べてくれていた。

でも今回は心配が長く続いている。


『風邪を引いたから食欲がない』というときには必ず『パンかなんかないだろうか?』と言う。

だから今までもYさんの好きそうなパンを用意していて、ごはんが食べたくないときは、代わりに食べてもらっていた。


まだ完全に前の食欲には戻っていないけれど、昨日の夜あたりから味覚が戻ったと喜んで以前のYさんに戻りつつある気配を見せていた。


そして今日の昼のこと。


『風邪を引いたから食欲がない』『パンかなんかないだろうか?』と。

お気に入りの薄皮アンパンを2個持っていった。

『よかった!』と食べ始める。


でも以前のYさんのようにパクパク食べるわけではない。

1個目を食べ終わる頃、隣に座った私に言い始めた。

『何も入っていないパンがいいのに・・・・・わたしは何もはいっていないパンがすきなんだ。うちでもいつも何も入ってないパンを買ってきて食べている』

と、アン入りのパンはお気にめさないようす。

そして更に

『いつも何も入っていないパンを買ってくれるように頼んであったのに、どうして今日はないの?こんどは何も入っていないパンを買っておいてね』


(毎日食べていたら飽きるかもしれない・・・・・)

そう思ったわたしは、何も入っていないパンがあることを思い出し提案。

「なにも入っていないのがあるけど、それ持ってきますか?」

『あーあるの。じゃあ食べるわ』


小さめのバターロール。

2個だった薄皮アンパンの残りの1個はいらないと言うことになったので回収。


その小さめのバターロールを食べ始める。

半分くらい食べて衝撃の一言。

『このパン、何も入っていないからおいしくない。なんか入っているのじゃないと食べられないわ。なにか入っているパンのほうがおいしいのに・・・・・』


「・・・・・・・・・そうですか」

再び話し合いの結果、さっき回収したアンの入ったパンを持ってくる。


この時点でハンバーガーアンが入っているパンがいいのか食パン何も入っていないパンがいいのか本当のYさんの心を追求するならば「さっきは何も入っていないパンがいいって言ったからこのパンを食べているんだよ」と言ってみてもいい。


でも今は『食べる』ほうを優先したかった。

だからすぐに持ってきた。

とにかくなんでもいいから食べて欲しかった。


しかし結局その2個目の薄皮アンパンは3分の1程度食べて手を止めていた。

きっとやっぱり食欲がないのではないだろうか。


なにか入っていようが、入っていまいが食べてくれればいい。

でもどっちも口には合わなかったのだと思う。

それが心配なんだ。


いままでのYさんで一番の本当の『食欲ない』が続いている。

どうしちゃったの?