『認知症介護セミナー2007in北海道』
クリスティーン&ポール・ブライデンさん来道記念講演
日時:平成19年9月25日(火曜日)
場所:札幌コンベンションセンター 大ホール
主催:北海道認知症ケア研究会 認知症介護セミナー実行委員会
共催:日本認知症ケア学会北海道地域部会
プログラム
総合司会 実行委員会委員 宮崎 直人(有限会社グッドライフ代表取締役)
オープニング:若年認知症の人によるクラリネット演奏・・・デイサービスモアサロン福寿利用者とスタッフの皆さん
講演Ⅰ:「新しい認知症ケアの医療とケア」
講師 国立長寿医療センター包括診療部長 遠藤 英俊氏
座長 実行委員会顧問 館石 宗隆氏(札幌市保健福祉局健康衛生部長)
認知症フレンドシップクラブ紹介
講演Ⅱ:「スウェーデンの認知症緩和ケア」
講師 スウェーデン福祉研究所所長 ダスタフ・ストランデル氏
座長 実行委員会顧問 林崎 光弘(社会福祉法人函館光智会理事長)
講演Ⅲ:「認知症で徐々に機能が衰えていく私はだれになっていくの?」
講師 クリスティーン・ブライデンさん
座長 実行委員会委員 武田 純子(有限会社ライフアート代表取締役)
講演Ⅳ:「認知症とともに生きる人とその人のケア・パートナーがあなたに求めること」
講師 ポール・ブライデンさん
座長 実行委員会委員 津呂 宇諸(特別養護老人ホーム新篠津福祉園施設福祉課長)
当日はなんと1840名の方が、コンベンションセンターに集結しました。
遠くは鹿児島から参加された方がいらっしゃったとのことです。
個人的には久しぶりの研修でしたが、最近の研修の中でも一番といっていいほど、知りたいこと、現場で活かしたいこと、これから考えなければならないこと等々数多くの充実した学びを得られました。
順を追って講師の先生のお話をまとめてみます。
遠藤 英俊氏 国立長寿医療センター包括診療部長
「新しい認知症ケアの医療とケア」
・現在認知症の人は170万人と言われている。しかし実際には認定調査数の半分が認知症であるといわれているので200万人に上っていると思われる。
・ワクチンができればその数は半分になる可能性がある。
・高齢化社会の今の目標として、独居老人を減らす・・・・・それには年をとる前に同居する。認知症が出始めた頃に同居するのは難しいケースが多い。そして将来的にはGHか小規模多機能での生活になるだろう。
・現在65歳以上は7~8%、最終的には10%になるだろう。
・このような超高齢化社会に向かうためのキーワードは「地域で支える」
・認知症を地域で支えていく取り組み、新しい認知症の医療について
①早期発見・早期診断!
・これを徹底していくために、かかりつけ医研修を行っている。
・かかりつけ医に認知症の研修を行い早期発見・早期診断がどこでも受けられるようにしていく。その研修ができる医者が北海道には今10名ほどいる。
・地域支援マップを作成し、包括支援センターに行けば、どこの病院に行ったら良いか、付き添いなしでも入院させてくれる病院はどこか等、すぐにわかるようになっている。
・また家族支援プログラムを作成し、家族の悩みを聞くシステムも作る。
・このような取り組みは各行政によって落差があり、良い地域と悪い地域があって、悪い地域は行政がさぼっているのでは?
・国は在宅で暮らせることを目指しているが、そこでキーポイントとなるのが病院死。現在死亡数の約80%が病院で亡くなっている。これからは在宅死を増やす・・・・・GHや特養でも亡くなることが増えていくでしょう。
・そのことも考慮すると『可能な限り地域で支える』ことが目標になる。
・地域支援体制構築事業
①コーディネーターの育成
②地域支援マップの作成
③ケアのサポート、SOSネットワーク作り
④認知症対応型サービスの増加
・③はキャラバンメイト事業である。認知症サポーターの育成により認知症が多くの方に知られ、関わるさまざまな業種で理解を含める。認知症サポーターの目標は全国で100万人・・・現在20万人。
・本当は今日ここにお集まりの1800人の皆さんが「オレンジリング」をつけているといいですよね。
・かかりつけ医が認知症をサポートしていくためのDVDがある。各自治体に配布されている。
・今後75歳以上の高齢者はかかりつけ医を決めておくようなシステムに・・・。
・将来的には(5~10年後)くいらいには、脳の細胞にアミロイドがたまりつつあることをPETで診断できるようになり、ワクチンを打つ。
・医者の誤診により診断が遅れ手遅れになってしまう場合もある。医者が認知症についてもっと勉強してくれないと、地域で支えていくことは難しくなる。
・10月1日~4日のNHK福祉ネットワークでこの話題について取り上げている。
・その他、これから注目される新しい認知症治療薬について。
以上。
非常にわかりやすく、大変興味深いお話でした。
特に「医者の診断」については、期待したいところです。
また診断だけではなく、病院死を減らし、在宅死を増やしていくというならば、今の現状では限界があるように思います。
その人の生活、その人の尊厳、その人らしさ、その人にとって今最良の方法を考えて行くとき、多くの壁が存在することを感じています。
認知症を地域で支えていくという話になると、必ず『医者』の存在が大きいと言います。
どうか世の中のお医者様、認知症について学び、一緒に考えてはいただけませんか?
最期の質疑応答の中で、「Drにわかってもらって協力を得られるためにはどうすればいいですか」という質問に、
先生は『お医者さんと一度飲み会をして交流を深めることを進めます』
じゃあ・・・・・飲みましょうか!!!
明日へつづく。