耄碌妄想日記 No.89 | 楓坂四駒堂

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4コマ漫画&諸々駄文晒してます。

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ありがとうございます。

ドキドキ

 

バレンタイン

毎年、相方が厳選してくれる

チョコレート

今年はラズベリー風味。

 

で、既に早くも食べ終わりましたビックリマーク

相方が3分の2…

私3分の1ね。

 

おいしゅうございました。

クローバー

ま、

そういうもんですばい。

汗うさぎ

 

 

 

本日の後半のコラム

「雑誌といた時間」

その2冊目です。

相も変らぬ昔話ですが…

 

 

 

では4コマ

久々の「普通の人々」から…

 

 

次回1月29日は第5週

4コマは「3G」ですが…

ニューフェイス4G登場!

 

 

 

 

 

 

「黄金の日々」

ドラマ黄金時代の女神たち

 

最終章 

桃井かおり 

その16そろそろラストを見据えないと…でもなァ…

 

 「桃井かおり」「松田優作」

 年齢は「桃井かおり」が2才下?

 

 文学座の付属演技研究所では逆に「桃井かおり」の方が1期先輩。

 ちなみに「松田優作」の1期下には「中村雅俊」が…。

 

 これほど存在感も魅力もある二人…

 出逢いから…そして、その後も、お互い「役者」としても、意識をせざるを得ない相手だったことは想像がつきますよね。

 

 単なる邪推ですが…お互い、自らと似たものを相手の中に見つけ、だからこそ、どこか御しにくさ、手強さを感じていたのかも…。

 仮に恋愛感情ラブラブがあったとしても…

 多分…どこかではあったのだと思います…少なくともどちらかには…       

 すいません!…ほとんど妄想です。叫び

 

 それは同志…あるいはライバルと言った意識に近いものでもあり…

 普通の男と女ではいられなかった…そんな気もします。

 

 まして…二人ともその後、あれよあれよと言う間に

 時代を牽引する「スター」になっていく訳ですからね…。

 

 「映画」カチンコでは、1974年「竜馬暗殺(黒木和雄・ATG)」

 これを共演と言っていいのか…。汗うさぎ

 この他、映画では別のステージにいるようにほとんど共演がありません。

 

 さて…今回はこの二人のドラマでの共演作

 「春が来た」から…。

 

 前述した通り、脚本家「向田邦子」が航空機事故で急逝した汗その翌年(1982年)のお正月…

 「テレ朝」が制作した追悼特別ドラマ。宝石白

 

 なんせ、ここまで「太陽にほえろ」「大都会」「探偵物語」とアクション系のドラマでスターダムに上り詰めつつあった「松田優作」

 

 この時点で、この手のドラマの出演は珍しいことでした。

 

 出演に心が動いたのは「向田邦子」追悼作品でもあり、演出の鬼才「久世光彦」のプッシュがあったのかも…

 あるいは…?

 

 「春が来た」…原作は「向田邦子」の短編小説…これが遺作でした。汗

 

 「桃井かおり」vs「松田優作」

 本格的な共演…しかも恋人役。ラブラブ

 

 未だに伝説のように語り継がれている…

 「ドラマをなめるんじゃないわよ!

 映画でもドラマでも、真剣にやんなさいよ!」

 「桃井かおり」「松田優作」を一括したというエピソード。爆弾

 おそらく、このドラマの収録現場か…

 あるいは、次の共演作「熱帯夜(1983・フジ)の現場での出来事だったんでしょうか?

 

 ドラマ冒頭から、二人のデート…喫茶店のシーン。

 あまりに爽やかなので、それが何故か不気味な「松田優作」…。

 考え過ぎでしたが…叫び

 

 このドラマ、終始そうなんですが「桃井かおり」の少しはにかんだ笑顔。

 泣き笑いって感じがしないでもない…そんな…胸をくすぐる笑顔。

 愛しゅうて、愛しゅうてたまりません!ドキドキ

 

 ああ!「桃井かおり」のこういうとこが好きだったんだ…って、再認識!

 

 詳しい筋立てには触れませんが…

 これぞ「向田邦子」の世界。

 それをリスペクトしつつ、再構築した「柴英三郎」のシナリオ。

 「久世光彦」の魂の演出。

 

 そして…「桃井かおり」の母親役「加藤治子」

 父親役「三國連太郎」の…

 そして妹役「杉田かおる」のさりげなく洗練された芝居。

 

 ほぼこの5人の登場人物で繰り広げられる、極上のホームドラマ。

 

 まさに「ドラマ黄金時代」…

 「向田邦子」を失った後、即座にこのグレードのドラマを創り上げる…

 当時の創り手たちの情熱と技の結集。

 そして「向田邦子」へのリスペクト…。キラキラ

 「ドラマ」の世界で、どれ程大きな存在だったかを思い知ります。

 

 それはタイトル・題字の「中川一政」

 「横尾忠則」のイラスト…までにも行き届き…。

 

 2時間弱のこのドラマを観終えた時の至福感は、今ではなかなか…。照れ

 

 そして…これまで何度触れたかわかりませんが…

 自分でもしつこいとは思うのですが…すいません…

 何と言っても「加藤治子」

 

 私にとっては、やはりこの人は「女神」

 」を演じて右に出る人はいません!

 

 娘の恋人「松田優作」の出現によって

 母親である「加藤治子」にも文字通り、「春が来た」ラブラブ訳ですが…

 

 このドラマの…つまり「向田邦子」が真に描きたかったヒロインは…

 この「母親」だったのだと思います。

 

 振り返れば…

 「七人の孫(1964・TBS)」・「だいこんの花(1970・テレ朝)

 「寺内貫太郎一家(1974~・TBS)

 「冬の運動会(1977・TBS)」・「家族熱(1978・TBS)

 「阿修羅の如く(1979・NHK)

 「蛇蝎の如く(1981・NHK)」…

 「向田邦子」は様々な「加藤治子」を通して、自らの内なるを繰り返し、描いてきた気がします。

 最も強い絆で結ばれた「盟友」…そんな気がします。

 

 それを十分承知の上の「久世光彦」の演出、「桃井かおり」の演技。

 やはり、これもすごいです。

 

 ドラマ中盤…

 「桃井かおり」「松田優作」のアタフタとしたキスシーン。キスマーク

 この時の本気で照れてる?「桃井かおり」…芝居の内なんでしょうけどね…。照れ

 

 ま、それはそれとして…

 この時代のドラマを観て、改めて気づくこと…。

 何という喫煙シーンの多さ…。

 「松田優作」「三國連太郎」もやたらタバコ、吸います。

 列車の中で吸うシーンまであります…。

 遠距離の列車は吸えたんですね…禁煙車両もなく…多分、新幹線も。

 当時は私も吸ってましたけど…かなりヘビーに。叫び

 

 とにもかくにも、ドラマを語るなら…

 いえ、ドラマ好きなら…まして「桃井かおり」「松田優作」が好きならば

 これはどうあっても絶対、観るべきドラマです。

 

 

 「向田邦子」「桃井かおり」「加藤治子」

 

 次週は「冬の家族」を…。

 

 

 

 

 

 今回は「ビッグマガジン」です。

 特にお若いみなさん…聞いたこと、ないですよね。汗うさぎ

 

 正確に言えば「雑誌」ではなく…月刊漫画雑誌「まんが王(秋田書店)の「別冊付録」。

 何号か続いた企画でした。

 これは1970年初頭の発行…お正月の特大号ですね。

 この別冊の編集は「さいとう・たかを」「さいとうプロ」の全面協力。

 

 元々は「冒険王」の増刊として1951年から刊行が始まった「まんが王(当初・漫画王

 この翌年1971年には、元の「冒険王」と合併し休刊に至る訳ですが…。

 

 欠かさず読んだという記憶はありません。

 只、よく憶えているのは「手塚治虫」「ぼくの孫悟空(当時はひらがな表記)

 後、「板井れんたろう」のギャグ漫画「スリルくん」…大好きでした。ラブラブ

 

 多分ですが…当時、この「板井れんたろう」のアシスタントをしていた「吾妻ひでお」がこの「まんが王」でデビューしている筈です。

 

 「吾妻ひでお」は後に、同じく「秋田書店」の「週刊少年チャンピオン」で連載した「ふたりと5人」で人気作家になる訳ですが…。

 

 この1970年の少し前、60年代後半と言うのは…漫画雑誌に関して大きなエポックメーキングの時代…。クラッカークラッカー

 1967年「COM(虫プロ)「週刊漫画アクション(双葉社)

 「ヤングコミック(少年画報社)創刊。

 1968年「少年ジャンプ(集英社・当初月2)「プレイコミック(秋田書店)

 そして、「ビッグコミック(小学館・当初月刊)創刊。

 1969年「週刊少年チャンピオン(秋田書店)創刊。

 

 漫画ファンとしては、あれもこれも読みたいし…お金はかかるし、いったいどうしたもんじゃろかい!叫び

 …てな、うれしい悲鳴がビックリマーク

 

 そうですね…「ビッグマガジン」の話に戻します。

 

 まず「さいとう・たかを」及び「さいとうプロダクション」

 この当時、「無用ノ介(1967~)「週刊少年マガジン(講談社)

 「影狩り(1967~)「週刊ポスト(小学館)

 「ゴルゴ13(1968~)「ビッグコミック」で連載中。

 いずれも好評で、掲げた「劇画」の旗は、大きな支持を集めていました。

 

 なんせ、べらぼうに画がうまかった…。

 キャラクターたちの魅力的なビジュアル。

 立ち回り、アクションシーンの迫力…。

 そして…一時期「小池一夫(当時・一雄」が中心になっていた脚本・構成。

 

 例えば、「さいとう・たかを」晩年の頃の「ゴルゴ」の人物描写。

 言いにくいことではあるのですが…敢えて…ドクロ

 「さいとう」自身が描いたものと、それ以外のスタッフとの差があまりに歴然としていました…。叫び

 

 この時代しか知らない人は…うっかり

 「さいとう・たかを」ってそれほど画がうまいとは…?って思ったかも…。汗

 

 しかし、あの当時は「甲良幹二郎」「武本サブロー」「石川フミヤス」という、3人もの凄腕の作画チーフがいた時代です。

 ほんの雑魚キャラでも見事にうまかった…。

 

 漫画家を目指す者…全国の漫画少年たちが、意を決してリスペクトする漫画家の門を叩く…ということがあります。

 編集者の紹介だと、自分の意にそわない…ということもありましたからね。叫び

 

 誰それの所でアシスタントがしたい…

 当時、その人気の双璧が「さいとう・たかを」「永島慎二」だったと思います。

 

 そこは希望者が殺到しますから、おいそれとは…。

 

 有名な話…「永島慎二」アシスタントを熱望した「あだち充」

 内諾まで行ったのに、これが「永島慎二」の都合でご破算に…。ドクロ

 そこで「石井いさみ」の所へ…。

 結果はご覧の通りで…それはそれで良かったんでしょうね。

 

 よくある話だったと思います。

 

 ともかく、早くも当時から「さいとう・たかを」はカリスマ的人気があった訳です。

 

 さて、「まんが王」誌上で「さいとう」作品が掲載されたという記憶はありません。

 断定はできませんが…。

 

 しかし「さいとう・たかを」自身も「劇画」の魅力を子供たちにも広めたい…という思いがあったのだと思います。

 

 本誌に「劇画入門」という連載ページを持っていました。

 

 「劇画」「漫画」はどう違うのか?

 どんな道具をどんな風に使って描くのか…。

 どんな勉強が必要なのか…

 

 デッサンからデフォルメ…人物・背景の描き方

 構成・コマ割り…ストーリーの構築…

 

 かなり細かく、懇切丁寧な解説でした。

 

 「漫画」の入門書本というものは「神様・手塚治虫を筆頭に、多くの漫画家が著しているのですが…。

 

 私は今も持っていますが、おそらく当時最も読まれたのは「石森章太郎(石ノ森)」「マンガ家入門」の正続2部作(1965・1966)。

 これを読んで、漫画家を目指した少年・少女は多かったと思います。

 

 少し時差はありますが、ともかく、この「さいとう・たかを」の劇画入門も連載中から好評でした。クラッカー

 

 そしてこの別冊付録「ビッグマガジン」

 基本的には彼の単行本時代を含めた過去の作品集。

 この1970年No.2

 巻頭の「口絵」が迫力の「無用ノ介」決闘シーン。ラブラブ

 そして「右うでを切る」「ノンストップ」「ショックマン」「日曜日の朝の来訪者」の4作品を収録。

 

 更にこの時の目玉が「劇画入門・初等科」の総集編

 

 年少読者に向けた「さいとう・たかを」の熱い劇画愛が迸(ほとばし)っています。

 

 冒頭に掲げられた「宣誓」を…

 

 われわれ劇画家を志すものは、つぎのことをかたく守ることを誓います。

 

 一、 劇画を理解し、劇画の向上と発展につくす。

 一、 心とからだをいつも健康に保つ。

 一、 あらゆることがらをよく見、きき、観察力をやしなう。

 一、 なにごとも自分の頭で考え、自分の頭で判断する。

 一、 ひとの作品をぬすまない。

 一、 つねに自分を愛し、人間を愛することを忘れない。

 

 最後の二つ…如何にも「さいとう・たかを」らしいですよね…。

 

 漫画・劇画がい時代でした

 

 

 この項・了