耄碌妄想日記 No.48 | 楓坂四駒堂

楓坂四駒堂

4コマ漫画&諸々駄文晒してます。

 

「新選組 江戸出立篇」、今回で終了です。

さて・・・ご承知のように

京に入った「浪士組」の残留組が

いよいよ「新選組」結成。

幕末動乱の京の町を戦慄させる

殺戮集団となっていくのですが…。

なんせ基本、ギャグ4コマ。

破滅への道をひた走ることになる

この若者たちのその後、

果たして笑いが取れるのかいな?

そう思いつつ…

資料などを再度読み返し

暫し、十分な下ごしらえをした後

いつの日か「京都疾走篇(仮)」

再開できればと…。。

 

来月からの「何のこれしき!」

戦国アラカルト。

 

 

 

 

 

 つい先日、終活…あるいは断捨離ということで、自宅の古い漫画雑誌を整理した時です…。

 お宝ファイル?の中にある「藤子不二雄原画を久々に取り出してみました。

 

 カラートーン代わりの色セロファン…それが糊の劣化で剥がれていて、少し修正しました。

 

 遥か昔…神田三崎町にあった「少年画報社・少年キング」編集部でもらった…

 「フータくん」の扉絵の生原稿です。

 あの「テツカブ」も描いてあります。

 

 やや黄ばみ、汚れも目立ち、色鉛筆の下書きも…メモ書きなんかもそのまま…。

 若き「藤子不二雄の手汗も染み込んでいるであろう原稿。

 

 そんな矢先の訃報でした。

 

 追悼 藤子不二雄

 

 誤解を恐れず言えば…

 「手塚治虫」と「藤子F不二雄(藤本弘)」

 この二人の稀有な天才を目の当たりにしながらも、自身の「まんが道」をひたすらひた走ってきた漫画家人生だったと思います。

 

 若い頃トキワ荘時代?)、、富山に帰郷した折、連載8本を落としたというエピソード…そしてそこからの必死の汚名返上…

 人間らしくて何となく好きです。

 

 振り返れば、「週刊少年サンデー」創刊号の連載作品「海の王子(1959~)」はそれぞれ登場人物のキャラクターを二人で描き分ける、完全な合作。

 

 しかし以後「藤子不二雄」名義ではあったものの

 早くも60年代から、それぞれ独自色を出した別作品を手掛けており…

 「シルバークロス(1960~・少年)」あるいはこのフータくん(1964~・週刊少年キング)」などなど…

 今思えば、もう既に「我孫子素雄(藤子不二雄Ⓐ)」オリジナルカラー。

 

 しかし、二人合作のペンネームであることは知っていましたので、当時はどの作品も二人で描いているのだと思っていました。

 しかし、私たち子供の目からも、似てはいるけど、それぞれの描線、タッチに明らかな違いを感じた記憶があります。

 特に「藤子F不二雄」の線は丸みを帯びて柔らでしたから…。

 

 それでも二人が「藤子不二雄」でした。

 

 そもそも「足塚不二雄」で始まった2人のペンネーム…

 「藤子不二雄」という名前が、あまりにも大きくなりすぎて…別名義にするタイミングを逸したのかも知れません。

 

 それは多分おばけのQ太郎(1964~・週刊少年サンデー)」の大ヒットが生んだ功罪。

 これはふたりの合作と言うより「スタジオゼロ」作品。

 あるいは「トキワ荘」メンバーの夢の結晶だった筈。

 

 その話はともかく、個人的には…

 私、「フータくん(1964~・週刊少年キング)」かなり好きでした。

 お金をモチーフにした児童漫画ってなかったですからね…。

 

 「貯金篇」では毎週、知恵と工夫で稼いだお金が積み上がっていって、最終コマではそれまでの累計金額が…目標は100万円。

 お金って生々しいですけど…この漫画、その先に夢がありましたから。

 その夢を、毎週「フータくん」と共有出来て…。

 

 ともかく当時は画期的なアイデア…もっともっと評価されるべき作品だと思います。

 このエッセンス…後々の多くのギャンブル劇画…例えば「カイジ」んかにも脈々と受け継がれているような気もするのですが…さて?

 

 現実には無理だけど、もしもこんなことが出来たら…。

 そんな夢を紡ぐのも、児童漫画に限らず、漫画の一つの王道。

 

 「四次元ポケット」

 「ドラえもん」とは全く別の「四次元ポケット」「藤子不二雄も持っていたんですね。

 ま、そこから取り出す様々な道具(アイデア)が、様々な分野の大人向きの作品を生みました。

 

 大人の鑑賞にも耐え得る…しかしそれは間違いなく「少年」の心を持ち続けた大人たちだった筈です。

 

 ここで触れるべきではないのでしょうが…

 国民的キャラクター「ドラえもん」の「長編映画」に関する余談を…。

 子供の頃、春休みの新作を毎年楽しみにしていた方、おぼえてますか?

 

 二人がコンビ解消、別名義となったのが1988年。

 その前年1987年の第8作「のび太と竜の騎士」までは、第1作「のび太の恐竜」をのぞいて…併映は「怪物くん」「ハットリくん」「プロゴルファー猿」など、すべて「藤子不二雄作品…しかし、それ以降はこのラインアップは消えてしまいます。

 

 大人の事情なんでしょうが、少し寂しい気がした記憶があります。叫び

 

 

 が、それはそれ、二人の「まんが少年」の友情は終生変わることはなかった…そう信じます。

 

 私の中では、ずっと二人で一人の「藤子不二雄」でした

 ここ四半世紀は、孤軍奮闘、一人残った「藤子不二雄」でした。

 

 敢えて「藤子不二雄Ⓐ」

 

 エンターテナーでしたね…何よりもご自身が人生を楽しむことの出来る…漫画を通して人生を謳歌した人だったと思います。

 

 多くの作品をここでは敢えて取り上げませんが…

 そうですね…あまり知られていない…少し毛色の変わった作品群。

 「劇画 毛沢東伝(1971・漫画サンデー)」とか

 「用心棒(1998・黒澤明中央公論)」…

 後「愛ぬすびと(1973・女性セブン)」なんて昼メロっぽいのもありました。

 

 個人的には…

 例えばまんが道(1970~・少年チャンピオン+少年キング)」

 あるいは少年時代(1978~・柏原兵三少年マガジン)

 そんな少し文学の匂いがするリリカルな作品も好きでした。

 

 「藤子不二雄Ⓐ」自身がプロデューサーを務め

 「篠田正浩」により映画化された…

 映画「少年時代(1990・東宝)」。

 

 「日本アカデミー賞・最優秀作品賞」ですね。ブーケ1

 主題歌は「井上陽水」…今も色褪せぬあの名曲です。

 直接、曲の提供を依頼したの「藤子不二雄Ⓐ」

 そして…脚本は「山田太一」でした。

 おそらく…ご自身の作品に賭ける拘りです。

 

 ともかく…

 

 長い長い「まんが道」…本当におつかれ様でした…

 

 心よりご冥福をお祈りいたします…にんにん!

 

 

 

 謹んで「全力漫画少年」、始めます。

 

 

 

 

第1章

「ぼくら」の時代

 

Chapter4 初恋地獄篇⑫

 

 「『ナガシマくん』読んだよ。」

 

  「ゆかりちゃん」の言葉が

 福音の鐘の音のように胸に響き渡ります…。音譜

 天使が祝福の花びらを散らしながら、頭の中を飛び回ります。クラッカー

 

 「ナガシマくん」、ありがとう…

 「わちさんぺい先生」、ありがとう。

 漫画の神様、ありがとうございます!

 一生、漫画、読んでいきます!

 

 時はまさに「クリスマス」

 だから何だ?という訳ではないのですが…。

 ルンルン気分を更に盛り上げてくれます。

 (何が♪ルンルンだか…?「林真理子」か!)

 

 クリスマスからお正月にかけては、慌ただしい中、当時も、やはり子供にとっては胸弾む季節でした。

 

 「ワム」「山下達郎」「マライアキャリー」「松任谷由実」も…もちろん「B’z」「back number」「桑田佳祐」もいなかった時代。

 

 街に流れるクリスマスソング音譜と言えば…年末の商店街の♪ジングルベル

 音楽番組のクリスマス特集はと言えば、ラストは♪きよしこの夜か♪ホワイトクリスマス

 ♪ホワイトクリスマス

 「旗輝夫」とか「ダークダックス」とかが、テレビで唄ってました。

 

 ご存じのように「山下達郎」♪クリスマスイブのカップリングは敢えてこの♪ホワイトクリスマス

世紀を超えた、永遠のクリスマスソングなんですね。

 

 えー…その年の「レコード大賞」…第2回

 大賞は「松尾和子」と「和田弘&マヒナスターズ」

 ♪誰よりも君を愛す

 わぁー!おがァちゃ~ん!!

 

 詞は「月光仮面」の「川内康範」(曲は「吉田正」)。

 

 ♪かりそめの恋なら 忘れようもしようが…

 

 えっ?「かりそめ」って何ぞい?

 

 でも…誰よりも君を愛すんですから…ドキドキ

 

 ついでに「紅白」…。

 大トリだったか、トリだったか、「白組」最後。

 「三橋美智也」♪達者でな

 ご存じですか? 馬、売っちゃう歌ですけど…。

 

 「ゆかりちゃん

 どうかお達者でいいお年を!」

 

 

 そんなふうに…黄金の1960年は暮れていきました。

 

 

 開けて1961年クラッカー

 上下ひっくり返っても「1961」。

 だから何が起こっても大丈夫な年…ほんまかいな!

 

 曖昧なのですが、元日の登校日。

 「ゆかりちゃん」は欠席だった記憶があります。

 

 

 そして…

 

 

 

 

 あの福音の鐘の音の余韻がまだ残る中…

 

 

 そして何も始まらぬ間に…。

 

 

 まるで夏の日の花火が終わってしまうように…。

 

 

 やはり…不意に…

 「ゆかりちゃん」は私の前から消えてしまいます…。

 

 

 「本当なら5年生が終わるまでは…ってことだったけど

 いろいろお家の事情もあってな…

 今日で『しのはらさん』は神奈川の学校に戻ります。」

 

 えーっ…!!!!ドクロ

 

 3学期の始業式の終わった5年2組の教室

 

 「ま、名古屋に来て元気になったんだから、何よりだ。

 だからみんなで元気よく送り出してあげよう。」

 と、「とみかわ先生」

 

 少し離れた席の「るりこちゃん」の大きな目から涙が溢れそうなのが見えます。

 

 全員起立。

 

 「ゆかりちゃん」が…

 「仲良くしてくれてありがとう…みなさんさようなら。」

 多分、そんな挨拶を小さな声で…。

 

 みんなは声を合わせて「さようなら。」泣くうさぎ

 

 後は思い思いに…特に女の子たちが言葉を…。

 驚くことに、あの「とっくん」は洟をすすっています。

 

 

 えーっ!ドクロ…私は依然、固まったまま、思考停止状態。

 

 ちょっと!ちょっと!ちょっと待って!泣くうさぎ

 

 教室を出て行く「ゆかりちゃん」。 

 廊下に「おばあちゃん」の姿も。

 

 最後に見た「ゆかりちゃん」の顔。

 

 あの時…夏のあの日。

 

 お家の前で見送ってくれた…

 いつも潤んでいるように見える、少し茶色の瞳が、一層潤んで…美しく…。

 あの少しせつなそうな、はにかんだ笑顔…。

 

 同じでした。

 

 まあ…なんと言うか…

 この唐突な別れを私がどこまで引きずったのか…記憶にありません。

 

 「ゆかりちゃん」との想い出…

 「ナガシマくん」の話をした…たった2回…。

 しかも一瞬。

 

 後は二人でぎこちなく「月の砂漠」を歩いた想い出。

 

 

 「神奈川」って!

 当時の認識として、遥かに遠い遠いところ…。

 

 「横浜」だとすれば、赤い靴、履いてた女の子が異人さんに連れられて、船に乗ってどこかへ行っちゃうところ!

 

 もっと漫画の話、したかったのに…。

 もっと仲良くしたかったのに…。

 実はそう思った訳でもありません。

 

 でも…半世紀以上のたった今も消えずに残っている面影。

 それはどこかファンタジーめいて…。

 

 今思うと…まるで漫画の中の出来事のような出逢いで…。

 

 そんな…そんな美少女でした…恋の矢

 

 

 さて…一方の…「一方」って書くのも変だけど…。

 

 あれ以来、「みさこ」は元の恐怖の「みさこ」に逆戻り。

 顔を見ると

 「おい!こら!女たらし!」

 私のボキャブラリにない「女たらし」という新たな悪態。

 

 洟はたらしても女はたらしてません…少なくともこの頃は…。

 

 顔、見かけると私は咄嗟に身を隠していました。

 

 

 長くなりましたが、そんな二人との後日談でまとめます…。

 

 6年生くらいになると、女の子は身も心も急に変化します。

 

 その頃には「悪態」どころか、めったに「みさこ」の姿を見なくなります。

 

 そしてその後…高校生になった頃です。

 通学帰りの市電の中。

 

 その「みさこ」が同じ高校らしい男の子と仲良く話しているのを偶然見かけます。

 うれしそうにね…何か、驚くくらいきれいになってたのを想い出します。

 まあ、元々目鼻立ちはくっきりしてましたから

…怖かっただけで。

 

 

 そして…「ゆかりちゃん」です…。

 

 これはまさかの奇跡的な遭遇

 一瞬、これは運命の絆かと思いましたが…。

 

 これも高校時代…。

 

 受験の準備で、ある大学へ試験場の下見に…。

 終わって、校門を出たあたりで向こうからやってくる女の子の3人連れ。

 

 三人の真ん中にいるのは、間違いなく「ゆかりちゃん」!ビックリマーク

 えーっ!!!どう見ても「ゆかりちゃん」

 

 やはり眩しいほど、相変わらず美しく…。

 やはり、私は一瞬固まりかけます。

 友達と楽しそうに談笑しながら大学へ入っていきます。

 

 私に気づく筈などなく…まして声など掛けられる筈もなく…。

 

 でも、なんで名古屋の大学に…?

 

 結局、私はその大学に入学するのですが…彼女を見かけることはありませんでした。 

 

 受験疲れの白昼夢?…いや!

 

 

 それからだってもう半世紀

 「ゆかりちゃん」

 今はもういくつになっているんでしょう?

 (ええい!おまえと同い年だわ!!)爆弾

 

 

 ♪いまも いまも いまも

  忘れぬ あのひとみ

 

 「西郷輝彦(詞・星野哲郎)」ですね…(溜息)

 

 ♪あゝ そよ風も ほらささやくよ

  初恋に よろしく…

 

 「恋は 遠い日の花火ではない…」のかも知れません。

 でも…やはり「初恋は遠い日の花火」。

 ましてや幼すぎる初恋…。

 

 忘れかけた懐かしい歌の一節…。

 心の中の宝箱のほんの小さな煌めき。

 

 ♪浅い夢だから 胸を離れない…

 

 ……

 

 

 えー……

 長々と爺ィの愚にもつかない初恋話にお付き合いくださったご奇特なみなさん!

 誠におつかれ様でございました。

 お読みいただきありがとうございます。

 

 これで私の初恋も報われます…あはははは。

 

 「初恋地獄変」これにて終わります。

 

 次回は2週ほど間をおいて「ぼくらの時代」の最終章。

 初心に帰り、ひたすら漫画を語ります。

 Chapter5「さらば『ぼくら』…そして漫画同盟」です。

 

 で、次週、久々に「ドラマの時間」

 「カムカムエヴリバディ…諸々」を挟みます。

 どうかよろしく!

 

 

 

 

 

「黄金の日々」

~ドラマ黄金時代の女神たち

 

第3章

松坂慶子 その2

 

 「松坂慶子」の2回目なんですが、お知らせしたように今回はまず、別な女優さんにスポットを当てます。

 

 前回お話しした「松坂慶子」も出演した「大映・性典シリーズ」

 

 その「松坂慶子」にとって、彼女は先輩女優、何度か共演もしています。

 

 

 このシリーズを中心に活躍した当時の5人の若い女優たち。

 

 「大映ハレンチ5人娘」と呼ばれていました。

 何のひねりもなく「ハレンチ」って!

 せめて「うしろゆびさされ組」とか「おかわりシスターズ」のレベルで頼んます!

 

 ああ、「奇面組」とか思い出したわ!…意味わかる人、アニメ通。

 

 たしか「永井豪」「ハレンチ学園(週刊少年ジャンプ・集英社)」連載開始が1968年。

 少し後先が微妙ですが、命名はそんなところかも知れません…?

 

 命名時、「松坂慶子」は入社前…

 入社後は「ハレンチ5人娘」ほぼ2軍扱いですね。

 「ハレンチ」の補欠って、何なんでしょう?笑ううさぎ…まあいいけど…。

 

 中心…エースは「渥美マリ」

 …そうですね、言わば当時のセックスシンボル的存在

 脱ぎっぷりも群を抜いていましたから、人気も出ます。

 抜群の肢体と妖艶な演技で、斜陽の「大映」の稼ぎ頭に

 

 ちょっとエキゾチックな風貌の彼女の主演作…(ほんの一部)

 「いそぎんちゃく」「でんきくらげ」「しびれくらげ」

 名付けて「軟体動物シリーズ」勘弁してくださいよ!

 「さかなクン」怒りまっせ!爆弾

 

 しかし、彼女、次第にこういう扱いに我慢が出来ず、突然、脱ぐのを拒否。

 やがて「大映」を去って行きます。

 

 「松坂慶子」初の主演映画「夜の診察室」もそもそもは「渥美マリ」の主演で企画されていたもの。

 

 「松坂慶子」に代わったせいか、ほとんど肌の露出はなし。

 そんなにセクシーじゃないセックスドクターコメディです。

 相手役の「峰岸徹」だけがやたらギラギラしてました。

 

 さて、今更ですが…

 私が今回取り上げたかったのは、実はこの「渥美マリ」ではありません。

 

 やはり、「大映ハレンチ5人娘」の一人

 もう一方のエース

 「南美川(なみかわ)洋子」。

 ほぼ私と同年代…名古屋出身です。(関係ないけど…)

 

 「性典シリーズ」と言っても、どちらか言えば、主に清純な女子高生を演じていたのが彼女。

 

 この「南美川洋子」「篠田三郎」が優等生コンビ。

 考えてみると「篠田三郎」…当時から変わらず生真面目な俳優人生ですよね。

 この後1973年「ウルトラマンタロウ」こと「東光太郎」を演じます。

 この時、ウルトラの母を演じたのは♪学生時代「ペギー葉山」。

 余談に走りそうなんで修正!

 

 この優等生コンビに対して「ハレンチ5人娘」「八並英子」、「八代順子」「小野川公三郎」らの不良グループが二人に絡むというのが「高校生番長シリーズ」の筋立て。

まあ、そこに「不順異性交遊」的きわどいエピソードが乗っかります。

 

 「南美川洋子」、清楚で上品で美しく、「大映」でなければ、ごくごく普通の青春映画でも人気は出た筈です。

 

 現にこの「大映」末期の「川端康成」原作の文芸大作

 「若尾文子」主演の「千羽鶴(1969・「増村保造」監督・「新藤兼人」脚本)」。

 

 あるいは「司馬遼太郎」原作「中村錦之助」+「勝新太郎」主演の

「尻啖え孫市(1969・「三隅研次」監督・「菊島隆三」)脚本」

その他にも出演しているのですが…。

 

 特に「千羽鶴」では本来の持ち味が発揮されていたと思います…。

 

 この2作、当時「大映」では若手清純派として別格の扱いを受けていた「梓英子」とも共演をしているのですが、「大映」の屋台骨がしっかりしていたならば、いわゆる正統清純派としての活躍はもっとあった筈です。

 

 しかし、前述の「渥美マリ」が大映をやめる少し前。

 

 「南美川洋子」にある企画が持ち込まれます…。

 それが「高校生ブルース」

 そこには大胆なヌード、からみのシーンが用意されていました。

 今まではそれなしでやってきた訳です。

 「南美川洋子」、ちょうど二十才くらいですね。

 

 この出演を拒否、「大映」を退社、挙句、女優を引退してしまいます。

 

 彼女に代わり、この因縁の「高校生ブルース」の主演に抜擢されたのが新人の

 「関根恵子(現・高橋惠子)」

 

 彼女は一気にスターダムに上り詰めます。

 

 「松坂慶子」「関根恵子」のその後の活躍を見るにつけ、つくづく、斜陽の「大映」でなければ、「南美川洋子」の女優人生は更に続いたかも…と思ったりします。

 

 私たちの世代にはカリスマ的な人気があった女優さんです、結婚後、熱烈なラブコールで、何度か芸能界に戻ってはきましたが…今はどうして…?

 

 

 …という個人的な思い入れで、少し寄り道をしましたが、

 「松坂慶子」続けます。

 

 「大映」倒産後、彼女は「松竹」に移籍します(1972年)。

 

 次第に持ち前の美貌にも磨きがかかり、開花が始まります。

 

 1973年、初のNHK大河「国盗り物語」「濃姫」に抜擢。

 「斎藤道三」の娘「帰蝶」ですね。

 

 2020年の「麒麟がくる」では「川口春奈」が演じた「帰蝶」です。

 「川口春奈」をどうこう言うつもりはさらさらありませんが、正直、「沢口エリカ」の「帰蝶」もちょっと観たかったな…と…(いらんこと言うてます!)キラキラ叫び

 

 「国盗り物語」では、「帰蝶」「光秀」の従妹という設定でした。

 史実では「帰蝶」「信長」に輿入れしたのは14才「信長」は15才です。

 

 この時の「信長」は「高橋英樹」、「道三」は「平幹二朗」。

 「光秀」が「近藤正臣」。

 「高橋英樹」…15才は無理としても、とにかく若くてスリム。

 

 この3人、三者三様の「イケメン」、それに「松坂慶子」です。

 絵巻物のようなドラマでもありました。

 

 ならば現在の「鎌倉様…」はと言えば…

 別にいいですけど…ドラマの面白さとは無関係!ドクロ

 

 さて…「木下藤吉郎(秀吉)」は誰だったかわかります?

 「火野正平」ですね。

 これは多分「二瓶康一」が「火野正平」になった最初の作品。

 余計なネタですが、前回の児童劇団で言えば「火野正平」「劇団こまどり」出身。

 

 そうか…あれからそろそろ50年ですもんね…お互い、齢をとりました。

 (何がお互い、なんでしょう!)ドクロ

 

 この1973年、松竹映画「宮本武蔵(監督・加藤泰)」でも「高橋英樹」と共演。

 「松坂慶子」が演じたのは「武蔵」の永遠のマドンナ「お通」

 「バカボンド」をお読みの方はよくおわかりの筈…。

 

 ちなみに「お通」と言えば、まず「三船敏郎」版の「八千草薫」

 「松坂慶子」以降、これはドラマですが…

 「古手川祐子」「賀来千香子」「鶴田真由」「米倉涼子」「真木よう子」

 その時々の旬の女優が演じてきた訳です。

 先に名前を挙げました「梓英子」も演じていた筈です…?

 

 ともかく「松坂慶子」「大映」時代より数段美しく、可憐であでやかになっていました。

 

 ♪去年より ずっと きれいになったァ~照れ

 そんなリフレーンが浮かぶほど…

 

 美人が更に美しくなってゆく…その後も私たちはそれを更に目撃していくことになります。

 

 

 以下次週!